今夏より、近所の空地にて工事が始まっています。
高さのあるマンション、それに併設した幼稚園ができるらしく、
クレーン車も出張っています。
クレーン車は天高く、はるか遠くまでクレーンアームを伸ばしますが、
土台の安定性によって、決してバランスを崩すことはありません。
果たして、健康にも同じ事がいえるのではないでしょうか?
どれだけ健康を増進できるか、
どれだけ気力、体力、精力を高められるか、
どれだけ抵抗力や免疫力、治癒力を伸長できるかというのは
土台となる心身の状態にかかっています。
加齢に伴い、生活習慣に伴い、忙しさに伴い、土台が疎かになる。
そうすれば当然、土台に見合った分しかアームは伸ばせません。
無理に伸ばせばバランスは崩れて、下手をすれば土台もろとも転倒してしまう。
そしていわば転倒してしまった状態が、
生活習慣病であり、ストレスに伴う疾患であったり、
不妊であったり、免疫異常であったりだと思います。
そして、バランスには綱渡りのような脆弱性ではなく、
強風が吹いてもぶれることのない堅牢さを養うことが必需ですよね。
それもまた土台の大きさによると思います。
健康の土台固め、足元固め。
冬に向けて、今の時期にこそ見直してみましょう。
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更新日: 2015/09/10 |
暑い時期には、いろいろな方法を用いて、
体の外側を冷ましてやるのが効果的ですが、 同様にして寒い時期には温めてやるのが効果的です。 ではどこを温めると良いでしょう? 暑い時期が体の外側であるならば、その逆に寒い時期は体の内側。 このような考え方、実に理にかなっていると思いませんか? 人のからだには、治癒力や抵抗力と同じようなニュアンスの 「温まる力」や「冷ます力」が備わっています。 そして不思議なことに、この二つは打ち消しあうことなく機能しています。 温まりやすくて、けれど暑さに強い。 冷めやすくて、けれど寒さに強い。 陰陽相容の妙とは、正しくこの事だと思います。 冷たいものを摂っても、からだの「冷ます力」は高まらないように、 からだの「温める力」を高める事と、 温かいものを口にする事は、本質的には異なります。 熱を外から取り入れるのではなくて、 からだの中で熱を自発する部分というか、 そういうものを活かしていくことが大切なわけです。 そして俗にいう「健康的」とは、このような「温まる力」や「冷ます力」など、 そもそもからだに備わった能力を増進していくことを指すのではないかと思います。 |
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更新日: 2015/09/09 |
処暑の後の9月。
秋雨が続くこともあって、残暑はどこへやらという感じです。 このように、気候の急な変わり目に対応できずに、 体調を崩し、終いにはかぜを引く人。皆さんの周りにもおいでになるかと思います。 さて、みなさんはかぜを引いたとき、 どうしてかぜを引いてしまったか。 と熟慮することはありますか。 かぜには二通りあります。 すなわち、本来の感染症としてのかぜと、抵抗力低下によるかぜ。 かぜが流行している時期(冬かぜが流行する真冬の乾燥した屋外)に かぜが流行している場所(看病を通じて罹患者と同じ空間にいる)に 身を置けば、かぜは引きやすくなります。 そういうことを通じて、かぜの感染力が高まるからです。 またその一方で 体力・気力が衰えている時期に、体調を乱したり崩す事が重なることでも かぜは引きやすくなります。 そういうことを通じて、かぜへの抵抗力(免疫力)が低下するからです。 かぜのウイルスは年中、大気中に存在していますが、 季節の変わり目に引いてしまうかぜでは、その感染力は弱い。 たしかに、秋に「家族のかぜが染りまして・・・」とは耳にしませんよね。 そういうことの多くは、真冬にしか聞きません。 季節の変わり目になるとかぜを引くからとして、かぜ薬を備えておく方。 かぜ薬をいくら服用しても、かぜは引きにくくなりません。 そして、そのかぜ薬の出番を減らすため、 漢方薬局としてお手伝いできることがあります。 |
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更新日: 2015/09/03 |
精をつけると欲が沸く。
生命活動に必需の三大欲求。 食欲、睡眠欲、性欲は発揮する部分は違えども、 いずれもからだ自らが発するものです。 食欲は消化管の胃腸から、睡眠欲は心神から、性欲は腰腎からそれぞれ発する。 おのおのの欲の大きさは、それを司る部分の働きに因りますから、 言ってみれば欲というのは、生きる活力(生命力)のバラメーターです。 そして、欲は年齢と共に移り変わっていきますが 決して無=ゼロにはなりません。 ですから、年だから性欲がないのは、 私の中では決して当たり前のことではありません。 また三つの欲は、互いに支え合い、影響し合います。 食欲が睡眠や性欲を支え、性欲があるからこそ食欲や睡眠欲が沸くという考えです。 この点からすれば、食欲や性欲が乏しい方が、 睡眠欲を発揮できないのは、当然ともいえるでしょう。 睡眠には体力がいるといわれる由縁もこの辺りにあるのではないでしょうか。 精をつけると欲が沸く。 胃腸に精をつけると、食欲が沸き、 心神に精をつけると、睡眠欲が沸き、 腰腎に精をつけると、性欲が沸く。 精をつけるからこそ、精が出るってもんです。 |
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更新日: 2015/09/01 |
2017年のNHK大河ドラマが、女優の柴咲コウさん主演の
「おんな城主 直虎」に決まったそうですね。 直虎、すなわち井伊直虎は戦国時代の女武将。 かの井伊直政を養子にとり、また後見人を務めた人物でもあります。 その井伊直政といえば、有名なのが井伊の赤備え。 赤い鎧甲冑を身にまとうとから、直政率いる部隊はそのように称されました。 ちなみに赤備えの元祖はといえば武田軍が有名です。 赤備えならぬ、秋備え。 冬に備えて、秋の過ごし方に配慮する。 先日の繰り返しになりますが、 秋という過ごしやすい時期に、過ごしやすさに任せて無茶をするか。 それとも秋が過ごしやすいからこそ、余裕をもって行動していくか。 その分かれ道が、次のシーズンである冬にじわじわと効いてきます。 少し前まで当たり前だとした自然や天候への認識が、 最近はどんどん通用しなくなってきています、 それは返せば、ますます自然への備えが 必需になっているということではないでしょうか。 そして、それは健康面でも同じでしょう。 夏でいえば、暑さも一つの災害と見立てることができます。 暑さをどうこうする以上に、 暑さに備えてからだを作り、整えていくことが大切になります。 乾燥や寒さについても同様です。 有事の備えは平時にこそ。今こそ通用する、古人の教えといえますね。 |
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更新日: 2015/08/27 |