• お問い合せ
  • サイトマップ
  • 個人情報保護
  • 交通アクセス
  • 漢方薬 漢方薬局 薬店のことなら きぐすり.com
  • ホームへ
  • 店舗紹介
  • 相談方法
  • よくあるご質問

鉄は熱いうちに打て

同じくして

病は暑いうちに打て


漢方には慢性化した症状や病、特に冬に悪化しやすいものは
夏の暑い時期に治療を行うとよい結果が得られるという経験則があります。

すなわち冬病夏治【とうびょうかじ】

鉄は熱いうちが加工しやすく打ちどきであるように、
病も同じく暑い時期には揺れ動きやすくなる。
新陳代謝も上がってくるから、治療や服薬の効果も得やすくなる。

また熱いうちに鍛えることで鉄の精度・強度が上がるように
私たち一人一人の健康も、暑い時期に鍛える(養生する)ことで、質が良くなってくる。
特に皮膚や粘膜、呼吸器官はその恩恵が大きいようですよ。

ですから養生はある種の鍛治、精錬作業。
叩けば良いってもんじゃありません。叩き時、叩き方があります。

京都市内では今日から祇園祭が始まります。
いつもながらその熱気には驚かされますが・・・。
最近はこの時期に合わせて観光ツアーも組まれているようで、7月に入ってから外国人を目にする機会が増えた気がします。京都の夏の風物詩ですからね。今年から後祭も復活するそうですからね。

暑気あたりは天災
 備えあれば憂いなし

夏バテは人災
 火のない所に煙は立たず

地震や落雷、津波のような天災は本来、人間の力ではどうにもならないものです。暑気は夏の自然界に満ちる気ですから、これも同様に私たちの力ではどうにもなりません。この暑気に当てられることを暑気あたりというわけですが、「暑気に負けるに任せろ」という訳ではありません。落雷に備えて軒下に隠れるように、津波に備えて高台に上るように、暑気に備えて○○する。ようするに方向転換です。

備えあれば憂いなし。そうして難を避ける。文字通り避難する。ご自身の体質や生活スタイルに合った避難経路(予防策)を今のうちに整えておきましょう。漢方は生き方(養生)を唱えた方術でもありますから、暑気への方策がそれはいろいろと書かれています。

一方で夏場バテは人災です。要するに過ち。過ごし方の過ち。備えの過ち。今の言葉で言えば生活習慣病。本来のニュアンスとは異なりますが。

夏を制するのではなくて、暑さを遠ざけるのではなくて。
暑さに逆らわないようにして、夏を治めるようにつとめていく。

付き合い方さえ誤らなければ、夏の暑気は良き隣人です。

東洋医学において、老化は生命エネルギーを司る「腎」の機能が衰えたためにおこる現象です。白髪や脱毛、歯が抜ける、性機能の低下、思考力や記憶力の低下、骨粗鬆症、難聴といった症状は全て「腎」の機能低下と深い関わりがあります。更に、腎が衰えれば他の臓器の機能も低下して、からだ全体に「虚」による症状が現れやすくまります。そのため年齢とともに日々の生活も「虚」を補うような工夫が必要となります。

お年寄りの漢方治療では主に補う方法:補法が中心となります。カゼを引いたときでも発汗作用が激しい麻黄湯や葛根湯を用いると、からだが衰弱してしまう恐れがあるため、麻黄附子細辛湯や参蘇飲などで気(エネルギー)を補いながら、穏やかに発刊しながら治療を行います。便秘も同様で、センナなど比較的強い下剤を用いると、腹痛を伴う恐れもありますから、潤腸湯や麻子仁丸などで穏やかに便通を促す方法を取ります。

また食生活ですが、栄養バランスに気を配りつつ、消化管に負担をかけないよう、消化が良いものを少量食べる事を習慣づけると良いです。

普段から自分の舌を気にすることはありますか?
実は舌の状態を観察することで今の自分の体質や気、血、水の
バランス状態が分かる手掛かりとなります。

《気虚の人に多い舌》
舌自体の色は薄い紅または淡白で、苔は白く薄い。
舌は、ぼってっと厚く、大きめで両側に広がり、歯の型がつくのは疲れて水分代謝が
低下している。

《血虚の人に多い舌》
舌自体の色はやや淡白で、苔は薄く少ない。
血液は不足しがちで、小さくやせ細っている。

《陽虚水滞の人に多い舌》
舌自体の色は淡白、苔は白く厚い。歯の型がある。
気虚が進んで、水分代謝がうまくいかず、体が冷えきって温める力がない状態。

《陰虚の人に多い舌》
舌自体の色は深紅で、苔は少ないか無い。
水分が不足しているので、潤いが無く、裂紋(割れ目)がある。

《?血の人に多い舌》
舌辺が青または紫色、苔は白く薄い。
血の流れに滞りがあるため、舌の裏の静脈は拡張している。

《熱証、寒証の人に多い舌》
熱証→舌自体の色は赤い、苔は黄色い。熱盛になると舌の色が深紅で乾燥している。
寒証→舌自体の色は淡白、苔は白い。寒盛になると舌の色が紫で湿潤になる。


舌をよく観察することで、今の自分の体がどういったサインを出しているのかが
わかります。それに応じて漢方薬を選ぶ要素になりますので、舌診はとても重要です。

梅雨は膀胱炎になりやすい時期です。

もともと女性はからだの構造的に、尿道に細菌が入りやすいため膀胱炎になる方が多いのですが、梅雨は高温多湿で最近が繁殖しやすいことや、胃腸の調子を崩し下痢になりやすいことから細菌が膀胱に入りやすくなります。また、疲れで免疫力が落ちていると細菌に感染しやすくなります。

西洋医学では、膀胱炎は細菌感染が原因と考え、抗生物質を用いて治療し通常数日で治ります。しかし中には、抗生物質の服用を止めると症状が再発したり、一度治っても再発を繰り返して抗生物質が効きにくくなる方がいます。そのような方や、疲れや冷えが誘引となって膀胱炎を起こしやすい方には漢方薬がお勧めです。

漢方では、膀胱炎は膀胱に湿熱が溜まることによっておこると考えます。炎症を抑えて熱を取る生薬、利水作用のある生薬、排尿痛を緩和する生薬、冷え性を改善し膀胱粘膜を滋養する生薬を含む五淋散がよく用いられます。また熱感が強く血尿があり、体に冷えがない場合には、尿道の刺激を緩和する生薬、止血作用のある生薬を含む猪苓湯がお勧めです。

尿を出すことによって細菌を洗い流すことができますので、特に梅雨時には尿意を我慢せず、からだを清潔に保っておくことが膀胱炎の予防には大切です。


Copyright© 漢方 柿ノ木薬局 All Rights Reserved.