• お問い合せ
  • サイトマップ
  • 個人情報保護
  • 交通アクセス
  • 漢方薬 漢方薬局 薬店のことなら きぐすり.com
  • ホームへ
  • 店舗紹介
  • 相談方法
  • よくあるご質問

d886ac58fe2d89421ed7e1f5695b9741_s

風を制御する事は、とても難しい。

風を防ぎ、風を遮るのはそれほど難しくないけれど
物事の変化を象徴する風は
それ自身も絶えず変わる存在だから
制する事がとても難しい。

通り道を定めれば、風はその通りに流れるけれど
そう仕向ける事は、風を制限しているに過ぎません。
風を制限する事は、その変化を制限する事にも繋がっていく。

自然の風は、神が統べる。
人の風(感情)も、同じく人の中にある神(俗にいう精神)が統制する。
人の中の神は、単純に上位のものという事ではなく
唯一無二で、絶対的(=いわば神風)という存在に由来するのだと思う。


d886ac58fe2d89421ed7e1f5695b9741_s

自然の理は、人の理。
自然に陰陽・五行があるように、人にも陰陽・五行がある。
自然に風が備わるように、人にも風が備わる。
地球を包むもの=大気を介して風が吹くように
人を覆う何らかの存在を通じて風は吹く。

古人は嵐を神の怒りと神格化して、大気には神が存在する、
自然界の変動は神の意志を象徴すると考えました。
同様にして、東洋医学では人を包むものは人の感情・意志だと考えました。

人に備わる風とは即ち、感情の変化。
天で風が吹けば、地にある全てのものに伝わるように、
人の感情の変化も、その下にある人の全てに伝わる。

感情の恩恵で病気で治るかは定かでないが
感情を拗らせると病気には近づくことは頷ける。


d886ac58fe2d89421ed7e1f5695b9741_s

風土や風水、風習というように
人間には風を特別な存在と認める習慣があります。

あらゆる物の変化に風は通じる。
その究極的・普遍的なものが風化なのかもしれません。
もっとも、色即是空を唱える仏教では、
風化も絶え間ない変化の一段階に過ぎません。
風化は終着点ではなく、一通過点に過ぎない訳です。

物事の(絶え間ない)変化に風という字を当てたのだから、
風化とは絶え間なく変化していくという摂理そのものを指すとも言えますが。


d886ac58fe2d89421ed7e1f5695b9741_s

ただでさえ寒い日に風に当たると、さらに寒く感じてしまうもの。
場合によっては悪寒を走らせる。
そのように仕向けるのも、また風の仕業。

風雲急を告げる。
風は乱すのが最大の役割。
それ自体が大きな変調を伴うとは限りませんが
風がなければ、また何事の変動・変調もまた起こりせん。

気候・土地柄を意味する風土は、文字通り風と土からもたらされる。
土はそこに在るもの、風はそこに訪れるもの。
そういう面では、良いものを運ぶ風こそ良風か。


d886ac58fe2d89421ed7e1f5695b9741_s

寒い季節に吹く風が体に堪えるのは、私だけではないはず。

風には多かれ少なかれ、勢いがあります。
武田信玄で有名な風林火山でも、
「疾きこと風の如し」と、風の勢いについて言及しています。

東洋医学では、風が体にさまざまな変調を起こすと考えました。
風が命中する=中風という状態を唱えるほどです。
物事の勢いやそれに伴う変動は、人の体にも急な変調をもたらす。
その万物の変化や勢いに、風という字を当てた訳です。
平たく言えば、悪い風を伴って成るのが病気、
良い風を伴って成るのが健康です。
その風が外からやってくるのか、
自分で練り出しているのかの違いはありますけれども。
悪い風がご存じの風邪、ならば良い風は・・・。


Copyright© 漢方 柿ノ木薬局 All Rights Reserved.