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最近の研究によって
腸内環境が花粉症に影響を及ぼすことが分かっています。
簡単に言えば
・花粉は、鼻や喉の粘膜以外にも腸管から吸収される
・腸管から吸収された花粉は腸管免疫系を刺激して症状を誘発する
ですから花粉症を予防する為(アレルギー体質の改善)には腸内環境を整えたり、
腸管免疫細胞の過敏な反応を抑えることが必要となってくるわけです。

漢方の世界では花粉症の諸症状は、肺におけるトラブルと解釈できます。
症状が現れる鼻や喉、肌などは肺に属するものであり、
免疫力に等しいとされる衛気を巡らせるのも肺がもつ作用の一つです。
そしてこれらがうまく機能しないという状態では、
五臓としての肺が抱えるトラブルに加えて
肺を養う脾(胃)、肺を抑制する心(小腸)に問題があると診立てます。

先に述べた腸管環境や腸管免疫を、漢方の考えに沿って解釈すると
腸管環境の不摂生(水分の取りすぎや消化不良、食滞、下痢や便秘)は
脾のトラブルとして位置づけられ、肺が持つ機能に対してマイナスに働きます。
この場合、症状は『水・冷』に関連するものが多いです。

また腸管免疫の過度な刺激によって誘発される症状は
小腸が属する心の高ぶりであると解釈されますから、
結果的に肺を傷つけるという形で作用し、やはりマイナスに働きます。
この場合、症状は『火・熱』に関連するものが多いです。
ちなみにアレルギー体質というのはこちら側に該当します。

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緑茶について
寒い冬に温かい緑茶を沢山飲む方も多いのではないでしょうか?
中医学的にみると
緑茶には…清熱解毒、止渇、生津、安神、利目頭、除煩、殺菌
の作用があります。
意外と知られていないのですが、緑茶は身体を冷やして、
余分なものを取り除く作用をもっています。
温かくして飲んでも、身体が温まるのは、一瞬で、しばらくすると
冷えてしまいます。ですので、夏場に火照った身体を冷ますのには、
もってこいですが、冬場に、冷え症体質の方が緑茶を沢山飲むと
もっと身体が冷えてしまいます。
ただし、沢山飲まなければ、大丈夫です。緑茶には、殺菌作用なども
あり、良い面も多いので、考えて飲むようにすると良いと思います。
特に、冬場、緑茶でうがいをすると、殺菌作用や、喉を潤し、生津の
効果があるので、とても良いです。
一方、杜仲茶やほうじ茶、黒豆茶などは、身体を冷やさないので
冬場にたくさん飲んでも大丈夫です。
季節や身体の状態に合わせて、お茶を選んでみるのも楽しいですね。

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「五臓六腑にしみわたる」といいますが
本来どのような意味があるのでしょうか?

日常生活では例えば美味しい物を食べた時に
腹の底心の中にまでしみわたる。
つまり、美味しいと言う思いを
全身で受け止めると言った意味で使われていると思います。

漢方的に言えば、どういった意味になるでしょう?
五臓とは、肝・心・脾・肺・腎の各臓器で中身が詰まっているもの。
六腑とは、胆・小腸・胃・大腸・膀胱の各臓腑で
中身が中空のものと定義されています。
働きを大まかに言えば、六腑で水穀(飲食物)の消化吸収を行い
五臓に水穀から取り出した気・血・水・精などを
貯蔵する役割があるとされています。
全身にいきわたるという表現を漢方の世界から
拝借してきたものであることがお分かりいただけると思います。

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漢方の中心的な考えである五行説に
五季五方というのがあります。
季は季節、方は方位を指します。

自然界に起こり、存在する諸々の物事を
五つの要素(木・火・土・金・水)
に分けて当てはめた分類法です。

この分類法によれば

木 : 春・東
火 : 夏・南
土 : 土用・中央
金 : 秋・西
水 : 冬・北

となります。

一方で古代中国では
方角に四神と呼ばれる聖獣を対応させるという習慣を持っていました。
東は青竜、西は白虎、北は玄武、南は朱雀。
青、白、玄(黒)、朱(赤)という色も五行説に基いて対応する色が当てられています。
ちなみに四神ですから五行説よりも一つ少ないですが
残り一つは麒麟(黄竜:おうりゅう)が当てられます。

漢方処方の有名なものに小青竜湯や白虎湯があります。
なぜ小青竜湯と呼ぶかと言えば、春に起こりやすい症状に頻用する漢方だから。
なぜ白虎湯と呼ぶかと言えば、同じく秋に起こりやすい症状に頻用する漢方だから。
・・・という説があります。

玄武湯や朱雀湯、黄竜湯と呼ばれる処方も実は存在します。
中でも玄武湯は今でも真武湯に名前を変えて良く用いられます。

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寒さが厳しくなる時期を迎えると、
毎年風邪をひかれる方が多くなりますが
今年は喉の不快感や痛みを訴える方が特に多いように感じます。

喉奥に位置する扁桃腺は、病原菌に対する関所のような所。
普段はここで、侵入してきた病原菌を食い止めて防ぐわけですが
免疫力が十分に発揮されない状態や
強力な病原菌、繰り返し感染が起こる状態では
抵抗しきれずに、炎症をおこして赤く腫れてしまいます。

現在では医師の処方の下強力な抗生物質によって
病原菌を殺すことは可能です。
ですが抗生物質の強い作用がからだに合わない方や
繰り返し感染、発病して喉が腫れてしまう方には
身体のアンバランスな状態を是正したり、
自己免疫力を向上させる治療改善が効果的です。
漢方はその代表といえますね。

普段健康な人がたまたまひく風邪は熱や寒などの外邪に原因があります。
ですから、注目されるべきは体の状態より外邪の性質です。
寒であれば温め、熱であれば冷やすという具合に。
ちなみに漢方では腫れは『熱』と捉えます。

一方で、普段から健康に不安を抱える方がしばしば引いてしまう風邪は
外邪よりもむしろ内邪に原因があります。
この場合、注目されるべきは体の状態です。
他の人は風邪を引かないのに、自分だけよく風邪を引くといった場合には
病原菌や外邪云々よりも、自分の身体に問題があると考えられるからです。
風邪がなかなか治らない方もこれに当てはまり
西洋医学でいう免疫力も、ここに当てはまる話です。

前述の扁桃腺に話を戻すと
たまたま腫れてしまったものは
そこが『熱』を帯びているだけなので、
熱を冷ますのに必要なものを服す。

けれど何度も腫れてしまうものは
腫れやすい(熱を帯びやすい)状態にあるので、
それを脱するために身体が必要としているものを補う。

という方法が選択されます。


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