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代謝は身体のさまざまな生理反応や活動を支えるものです。

代謝が良い状態では
『 体温が高く若さに溢れ、体力にも富み免疫も高い 』
身体にとって良好な状態ばかりです。

けれども代謝が良くない状態では
『 低体温が続き、老け込んだような様子で、体力に乏しく免疫も低い 』
このような状態では風邪を引きやすい、免疫疾患を再発しやすい
不定愁訴を生じやすいなど、さまざまな症状が現れます。

ですから、代謝の良悪でその方の健康や寿命が決まると言っても
決して過言ではありません。

 薬用人参は気を補い、気血の巡りを良くする生薬。
「久しく服すれば身を軽くし、齢を延ばす」とされ、
遥か昔の中国では、あらゆる病気に効く万病の薬と呼ばれました。
現在では以下にあげる七効がよくいわれています。

 ・補気救脱(元気を補い虚脱を救う。体力・気力増強の効果がある。)
 ・益血復脈(血液の生理的機能を改善し、血行を良くする)
 ・養心安神(心を落ち着かせ、気分を楽にする)
 ・生津止渇(内分泌系を刺激して渇きを止める)
 ・補肺定喘(肺の力を補い喘息をとめる)
 ・健脾止瀉(弱った胃腸の働きを整える)
 ・托毒合瘡(皮膚機能の衰えを改善する)

それから二千年余りが経ちますが、
今ではいろいろな「お薬」に姿を変えて
たくさんの方の健康にそっと寄り添っています。

 漢方では、「気」・「血」・「水」の3要素が、体内を過不足なくそして滞りなく巡ることで健康を維持していると考えます。今日は、そのうちの「気」に関して触れてみます。
 気は、これらのうちただひとつ形のないものと考えています。「生命活動を行って行く上でのエネルギー」と定義することができます。気は、血や水に働きかけ、体内を循環させる力をもっているとされています。したがって、気の流れが低下すると、血や水の流れも悪くなり病気の原因となると漢方では考えています。
 気が巡らなくなることを気滞とか気鬱といい、巡るようになる処方、例えば四逆散などを用います。気が不足することを気虚といい、気を補う処方、例えば六君子湯などを用います。また、気が上半身に逆上することを気逆といい、めまいや頭痛、動悸など上半身に不快な症状を来たします。そのような時には、気を下半身にも巡らせなければなりません。柴胡加竜骨牡蠣湯などを用います。

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 元気というのは概念です。・・・唐突な話ですが、皆様は何を持って元気かどうかを判断されますか。疲れにくいかどうか。病気になりにくいかどうか。顔色・血色が良いかどうか。高齢でも足腰が強いかどうか。枚挙にキリがありませんが、これらの根元には、必ず代謝が深く関わっています。

     代謝が良いから疲労物質の処理が早い。
     代謝が良いから回復も早い。
     代謝が良いから体温が高い。
     代謝が良いからストレスを溜め込みにくい。
     代謝が良いから循環が良い。
     代謝が良いから栄養状態が良い。
     代謝が良いから体力に富む。
     代謝が良いから筋骨構造が強靭。

 ですから生きるというのは代謝そのものです。(・・・何やら壮大な事を話していると思われるかもしれませんが)何時までも若々しく生活する、何時までも元気に生きるということを考えた場合、良好な代謝は切り離せません。『生きる=食べる』ができるのも消化器官の代謝が良好だからこそです。そして昨日の繰り返しになりますが、代謝は気(の流れ)です。気が足りているか、気がうまく身体を巡っているか。こういう事を、漢方はずっと昔から、何千年も前から論じてきました。
 身体を温めるものの定番は生姜。生姜はあの辛さが肝で、ジンゲロールやショウガオールといった成分がその正体です。辛味は特に身体の表面や肺(呼吸器官)・碑(胃を中心とした消化器官)の代謝を増進する作用があります。
 対して薬用人参には辛味はなく(どちらかといえば甘いです)、生姜のように辛味からくる温かさは感じられせん。生姜のように特定部位の代謝を上げる(助ける)ものは数多くありますが、薬用人参による代謝増進(底上げする)は全身に行き渡ります。代謝を助ける部分もあるでしょうが、本質は代謝の底上げです。それは細胞レベルから、眼に見える(知覚できる)レベルまで様々なものがあります。
 その具体的な内容は、また後日に。

 
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 朝の冷え込みがさっそく更新されたそうですね。往来の方が、いかにも寒そうにして歩いていかれます。
 今の時期は大気中の気が陽から陰へと変化する真っ最中です(陰の気が満ち始めています)。寒くなるとは、陰の気が満ちる、暖かくなるとは陽の気が満ちるということですが、外界に陰の気が満ちると、人の身体はそれに対応するように、体内の陽気を内へ内へと集めます(大福の餡子のように)。特に女性は身体の構造が複雑な為に、この傾向が強く、冷えも訴えやすいです。
 気(陽気)は代謝(エネルギー)と同義ですから、気の少なくなった体表は様々なトラブルにさらされます。例えば風邪をひく、肌のかゆみが現れる、あかぎれが起こりやすくなるなどなど。最近は、冬でもソフトドリンクやアイスクリームなど冷たいものを口にし、身体を内からも冷やす習慣を送る方も多いですから、身体はたまったものではありません。
 寒い季節は身体の出口が口を閉じて、いろいろと溜め込みやすい季節(摂生に努める季節)です。冷えも水分も例外なく溜まります。これが春の陽気に誘われて、体表から花粉症症状として現れて、皆さんこれに苦労される。『春になってから対策』ではなくて、冬の養生、さらにその前の秋の養生から始まっていますよ。

 
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今回は肌(体表)の気を補う漢方についてお話します。補気薬の代表選手といえば人参が有名ですが、体表の気を補う生薬といえば特に黄耆(オウギ)が有名です。黄耆の五味(甘いとか辛いとか)五性(温めるとか冷やすとか)は甘・温で、その効能は益気固表、托毒生肌、利水消腫などが挙げられます。ちなみにこれらの効能により、体表の補気剤として単に肌を強くするのみならず、肌を健やかに保つという美容への効果もしばしば言及されます。前回も述べましたが、補気は代謝を挙げる事と同じ意味ですから、代謝を挙げることは肌のターンオーバーを正常化することにつながりますね。
 この黄耆と組み合わさる生薬には、白朮(ビャクジュツ)や人参などの補気薬、茯苓(ブクリョウ)や防已(ボウイ)などの利湿薬、桂枝や生姜などの辛温解表薬があります。これら生薬の多くは体表で作用する為、黄耆はそれらの効能を引き上げたりと過度になりすぎないように調節するなどの作用が期待されていると言えます。
 黄耆が配合された有名な漢方には、玉屏風散や防已黄耆湯があります。上で述べたような組み合わせを処方に組み込んだ一例で、それぞれ黄耆+白朮で補気の効能を、黄耆+防已で利湿の効能を高めています。特に玉屏風散は3種の生薬のみから成るシンプルな漢方なので、葛根湯や小青竜湯などの体表で作用する漢方に『黄耆』を足すような感覚でも使います。
 黄耆によって補われる気は、『燃料としての気』です。以前に、気にはエンジン(代謝)としての側面と、燃料(物質)としての側面があるとお話しました。肌が弱いのは、肌の代謝を支える燃料としての気が不足しているからですが、ではこの気を補給するにはどうするべきでしょうか。一つには燃料そのものを補充する。今まで述べてきた事がこれにあてはまりますね。しかし実際にはもう一つ、『燃料としての気を作る、巡らせる部分の働き』を強くするエンジンとしての気を高める方法があります。これは五臓の肺は持つ気、肺気とよばれるものが深く関わっています。衛気とともに肺気を高めることでより効果的に、よりうまく衛気を巡らせることができるでしょう。


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