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精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

春は自然界に温かさが増していく時ですが、
同時に生活の変わり目、新生活の始まりのときでもあります。
自然界には風が吹きやすく、実生活にも新しい風が吹きやすくなる。
そうして風が絶えないのが春の一つの特徴です。

この時期の健康や体調が、「風まかせ」にならないためには、
風に柔軟に対応していくことが必要ですが、それには
風の凹凸にうまく対応していく、いわばサスペンションが必要になります。
そんなサスペンションとしての機能をもつのが、前回に少し触れた「肝」。

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サスペンションといえば、実際は自動車等に用いられるギミックです。
サスペンションが整備された自動車は、
悪路に強く、乗り心地が良くて、操縦も安定しています。
その点は、人の心身も同様です。
すなわち、肝の働きが健やかな人は、
精神的に安定しやすく、イライラや高ぶりが起きにくく、
火照りや腹痛、動悸、不眠などといった症状にも陥りにくい。
いわば、肝が機能していることで、心身(の操縦)が安定しているというわけです。

そして実際のサスペンションでは、バネとダンパーが構造の要であるように、
肝の働きも同様にして、要となるべきものがあります。
簡単に言えば、それは肝が蔵として貯えている血、すなわち肝血です。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

春先の三寒四温の今の時期は、自分の健康を見直す絶好の機会です。

温かい季節から寒い季節に向かうときは、
寒さ(=漢方でいうところの傷寒)への備えが大切になります。
寒さが増すごとに、過ごし辛くなるというのは、誰にも当てはまる話。
だからこそ、動物でいうところの冬ごもり、
人でいえば冬備えが必要になります。

ですが、寒い季節から暖かい季節へ向かうときは、その逆。
即ち、温かさが増すごとに、過ごしやすくなるから、
本来は春備えなど必要ありません。

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ただ、春一番と呼ばれるように、春は風の勢いが増す季節でもあります。
この時期の健康や体調がその「風まかせ」にならない為には、
自分の身体が培っている健康(≒自然治癒力)ってのを
正しい方向に導いたり、適切にコントロールすることが必要になります。

いいかえれば、
寒い時期の健康には、抵抗力が求められますが
温かい時期のそれには、風(=変化や変調)への順応力が求められます。
そういう点では、春の時期は、
自分の健康が、正しい方向を向いているのか、
あるいは正しく機能しているのかを見直す、絶好の機会です。

ちなみに漢方では、そういう働きは疎肝によるところが大きい。
まさしく春は、肝がキモというわけです。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

肝心要といいますが、人の身体にとっては、
五臓六腑の肝と腎がこれに当たります。
それは、肝腎だから肝心・・・と、単に捩(もじ)っている訳ではなくて。
大切な役割をしているからこそ、そのように呼ばれています。

簡単に言えば、肝と腎は身体に流れる血液を総合的にサポートしています。
血液の働きは、血液の量と質、及びその流れによって支えられていますが、
肝腎は、これら全てに深く結びついています。
例えば、質の良い血液を作り出して、それを必要な場所に効果的に送り出していく。
そして、身体を巡り消費された血液を再度、清めていく(=リフレッシュする)。
いわば、血液の滋養、運搬、清掃の全てを担っているわけです。

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しばしば耳にする精力、中年以降に悩みの種になりやすい精も、
それを発揮できるかどうかは、血液の働きによるところが多分にあります。
ちなみに漢方では、精は夜の時間帯に精錬されると考えられています。
そして血が滋養されるのも、同じく夜の時間帯です。
互いに同じ時間帯に養われるものですから、やはりそこは深い縁があります。

血液の質を高める事は、何歳になっても大切な健康上の支えとなります。
そして、それには肝腎の働きが重要になる、
すなわち「肝腎が肝心になる」というわけです。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

腸の汚れは、腸だけの問題ではありません。
汚れは腸に留まるだけでなく、血流にのって全身を巡ります。
ずばり、腸が汚れると、血液もまた汚れてしまうわけです。

血流は本来、身体の滋養役であると共に、掃除役でもあります。
清い血液を届けて、代わりに濁った血液を回収していきます。
しかし、かんじんの清い血液が汚れてしまっては、
掃除役としての働きは失われてしまいます。

そうすると、どうでしょう。
身体を清めているのか、それとも汚しているのか。
果たしてよくわからない状態に陥ります。

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漢方では、お血(けつ)という概念があります。
専門書などを読むと
「血の流れが滞ってしまっている状態がお血」
と書いてありますが、その解釈を広げると、
血流本来の働きが乱れていることが即ち、お血。
血は流れるものですから、その流れが乱れる事はお血であり、
血は清めるものですから、その清さが乱れる事もまたお血といえます。

漢方が成立した古代は、お血といえば、
ほとんどが前者の「巡りが悪いこと」を指したでしょうが、
飽食、偏食の進んだ現代では、お血といえば
後者の「血が汚れていること」を指す方が多いかと思います。
逆にそういう時代だからこそ、
腸から健康を考える時代=腸の時代といわれるんでしょうねー。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

21世紀はずばり、腸の時代といわれています。

健康の要は肝と腎、そして腸にあります。
実際にも、最新の研究を通じて、腸の働きは単なる便通だけでなく、
免疫機能脳機能にも影響を及ぼすことがわかってきました。
さしずめ、腸を制するものは健康を制するといったところでしょう。

ある個人の健康状態は、皮膚の性状や顔色を通じて、ある程度推察できます。
例えば、顔色が良いと元気そう、肌の色艶が良いと健康そう、
その逆に顔色が青白いと具合が悪そうなどと。

似たような事が腸にも当てはまります。
身体の内と外の違いはありますが、
外と接しているという点では肌も腸も同じです。
漢方においても皮膚と腸は、互いに縁深い存在ですから。
むしろ、腸は身体の最奥にありますから、
より鮮明に、その人の体調や健康状態を映し出すのではないでしょうか。

もっとも、腸の状態を知る方法は
便通に始まり、腸内菌の善玉の割合など多彩です。
それはきっと、腸(特に大腸)の表面積が想像以上に広く、大きいからでしょう。
ずばりテニスコート1面分、200平方メートル

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そんなに広い腸だからこそ、
肌機能を高めるスキンケアと同様に、
腸機能を高める腸ケアというのも行って然るべき。

頭隠して、尻隠さず。
肌隠して、腸隠さずとはならぬ様に。


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