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刺激を受けない状態よりも、
刺激に負けない状態にからだをもっていく

方が、やはり健康で、理に適っています。

からだは良くも悪くも正直なもので、
どんな刺激であれ、晒されないと怠けて弱っていきます。
かぜをひくということも、考え方によっては免疫にとって良い刺激といえますから。
かぜを引いたことがない人よりも、
かぜを引いた経験がある人の方が免疫には力があるともいわれています。

一方で、ある刺激を継続して受けていると、からだはその事に慣れていき、
末には刺激を刺激として受けつけなくという側面もあります。
ちなみに、刺激の中でも痛みだけは別。
痛みは生命に直結するものなので、
決して慣れるものではないといわれています。

実際のところ、わたしたちのからだに備わった
さまざまなリズムやバランスはその刺激によって調整されています。
例えば、暑くなると冷たいものが、寒くなると逆に温かいものが感覚的に欲しくなる。
これもその一端です。
そして、刺激を受けることと、
その刺激に対してどういう反応をするかはまた別の問題です。
気温が5℃上がると、途端に冷たいものを口にしたくなる人もいれば、
まだ温かいものを口にしていたい人もいるでしょう。


以上をまとめると、刺激に対する反応は

(刺激の大きさ)×(刺激に対する感覚)×(刺激に対する反応)

のごとく、積算されるわけです。

前回に続き、感覚について。

漢方における感覚は、それをつかさどる部分、
例えば目や耳、舌や皮膚などから気(エネルギー)を
発することで働いていると考えます。
それをうまく言い表しているのが「気配」
呼んで字のごとくからだの周囲に気を配ることで感覚して、体勢を整えたり、身を守る。

そして気を発する程度はさまざまな影響を受けて変化していきます。

ひとつには、周囲の環境や状況
刺激が強いときには、その刺激からからだを守るという面でも気配を小さくする。

またひとつには、からだの状況
何かに集中しているときは他が疎かになるように、
集中しやすい人ほど、それ以外の刺激に対して鈍感になる。
それはつまり、気を発していない証拠。
ただ逆に、集中はからだの一点だけからエネルギーを発しているようなものだから、
それをつかさどる部分にかかる負担や消耗は甚だしい。

またひとつには、年齢
外へと発する気は内で錬られるが、年齢とともにそれは小さくなってしまう。
そうして目や耳などから発するエネルギーが減っていき、老化があわられる。
逆に言えば小児はエネルギーが過剰気味だから、
敏感になりやすいというのも当然といえる話。

人に備わった感覚は、
冷やされると鈍くなり、温められると鋭くなる傾向にあります。

これは誰にでも憶えがあるはずで、
例えば、ジュースを温めて飲むと、驚くほど甘い。
ジュースに含まれる甘みは変わりませんが、
口の中が冷やされた状態では味覚が鈍くなっているわけです。
逆に香辛料をふんだんに用いた料理は、
温かいうちに食べると辛さを強く感じますが、
冷めてしまうもそうでもなくなってしまう。
また例えば、虫刺されした場所を氷で冷やすと、かゆみを感じにくくなります。
肌が冷やされた状態では、かゆみを感じる感覚が鈍くなっているわけです。

これから先の季節、
寒さや乾燥といった刺激は増していきます。
ですが一方で、私たちのからだの
「寒さや乾燥を感覚する部分」はどんどん鈍くなっていきます。

刺激は大きくなっていくが、刺激を感じるアンテナが鈍くなっていく。
まるで時限爆弾を抱えたような状態です。

すなわち、鈍くなった感覚が何らかの理由で急に温められると、一気に鋭くなる。
すると、強い刺激が一気に感覚を直撃する。
そうして私たちのからだはさまざまなトラブルを引き起こすわけです。
寒い外から帰って温かい部屋に入ると、
無性に肌がかゆくなる、なんてことを経験した憶えありませんか
これはその典型といえます。(つづく)


これからの季節、大気の乾燥化が進んでいきます。
そして同時に、じょじょに寒さが際立ってくる。

乾燥に対しては保湿に先んじて、補湿を。
寒さに対しては保温に先んじて、補温を。
そして、暑さに対しては保冷に先んじて補冷を。

保つ前に補う。そのための秋といえるでしょう。
収穫の季節ですから。
収穫・・・、自分に不足しているものを補うのに最適だと思いませんか。
まだ日中は暑いぐらいですから、代謝も整っていますし。

保つというのは良くも悪くも現状維持です。

どうせからだを温めるために口にするなら、
温かい食事よりも、からだを温める食事(食材)を温かく食した方が良いでしょ。
そのあたりは、五性(簡単に言えば、温める作用から冷やす作用の五段階表記)
の考えをもつ漢方が大変に有効です。

スキンケアでは多くの場合、補湿クリームを用いる前に
化粧水を用いて補湿して、乳液を用いて、保(捕)湿を整えます。

唐突ですが、砂漠化を抑制するために私たちは、植林を行います。
いきなり水を撒くなどという荒事はしません。
水がすぐに蒸発してしまうからですね。
地盤の保水力を引き上げるために、植林をするわけです。
けれども、砂漠のように粗い土では限界があります。
ですから加えて効果的なのは、土の質を変えてやること。
水を含みやすい(含水率の高い)土に変えてやること。
まぁ、砂漠では技術的に困難な部分もありますが、
人の肌にも同様のことが言えると思います。

そして土の性質、肌の性質を決めているのはやはり、
土そのもののの特性、肌のそのものの性質です。
・・・当たり前の話でしょうが。
ですから足りない「もの」を補うことに加えて、足りない「こと」を補いましょう。
それは漢方が一番に得意だと、私は思います。

今日から9月です。
京都市内は雨のようです。
幸先が悪いなぁ・・・。

秋口はぼちぼちと、アトピーや乾燥肌、かゆみなどの肌症状、
また咳や喘息などの呼吸器症状が現れやすく時期です。
俗にいう、皮膚・粘膜の乾燥やそれに伴う敏感症状。
そして敏感になる背景には、
体液や血液のように、からだを潤し冷やすものの不足が大きく影響しています。

秋口(=夏の終わり)は血液が消耗している時期です。
ひと夏の消耗は、特に発汗による部分が大きく、汗は他ならぬ血液から作られます。
また発汗にはエネルギーも必要ですから、
汗をかくというのはそれだけで気力、体力を消耗する行いです。
そして、それが目に見えて現れるのが、また血液というわけ。
含まれる液分が少なくなれば血液はドロドロとなり、巡りにくくなっていきます。

エネルギーでも血液でも、そのトラブルは末端や表面から現れるのが常。
冷えもその典型といえます。皮膚や粘膜も、からだの「外側」に位置しています。

また、ただでさえ消耗した血液は、
秋の深まりとともに、体の内側へと収蔵されていきます。
ですから内臓の血液循環は概ね良好ですが、
体表の皮膚や粘膜は慢性的に不足していき、
皮膚や粘膜にはますます弱体化していくというわけです。


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