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数ある漢方薬の中には、梅雨時の漢方薬というのがあります。
その名の通り、梅雨時の症状・不調に用いる漢方薬ですが
共通しているのは、湿気への対処です。

これからの季節、暑さと共に湿気が増していきます。
夏真っ盛りの暑さを帯びた湿気が暑湿とされるのに対して
梅雨時・曇天の湿気は風湿とされます。
これは簡単に言えば、虚をつく湿気の事です。

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梅雨は、暑さや寒さといった刺激は少ない反面
雨や低気圧が降り続き、大気が重くなる時期です。
人によっては、その重みに耐えられず、負けてしまう。
それが即ち、虚をつくという意味です。

実際のところ、梅雨時の湿気よりも、夏真っ盛りの湿気の方が
身体に与える負担は大きくなります。
にもかかわらず、梅雨の湿気に負けてしまうのは
それを跳ね返す働きが①損なわれているか
②弱いかのどちらかです。

言いかえれば、湿気に弱みを見せると
牙を剥いてくるのが、梅雨という訳です。

今朝方の近畿地震。
倒壊物の下敷になって負傷、もしくは亡くなられた人。
通勤途中で交通麻痺、立ち往生を余儀なくされた人。
余震が心配で、心がビクつく人。
そして、地震の対応に追われる多くの人。
お見舞い申し上げます。

強い恐怖感は、それ自体が病を呼び込む気=病気です。
恐怖の直接的な引き金は地震ですが
地震が止むのと恐怖が消えるのは、別のことだと思います。
地震が起こらなくなっても、その恐怖を忘れられず
恐怖感が続く人は少なくありません。

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恐怖を打ち消すには、安心が必要です。
恐怖の感情を陽とすれば、安心の感情は陰に相当する存在です。
けれど実際は、恐怖の対象から離れても(=陽の勢いが治まっても)
それが安心につながる(=陰の勢いが回復する)訳ではありません。

恐怖と安心は、正反対の関係にあるけれど
その実は別物の存在でもあるという事です。


雨が絶えない梅雨時は、屋内に籠もることが多くなります。
身体は内に籠もりがちとなりますが
だからと言って、心まで内に籠もらないように。

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身体が内に籠もりがちな時こそ、心は外に弾けよう。
その点、梅雨時の楽しみをお持ちの方は幸せだと思います。
楽しみは、人心に刺激を与えますから。
喜びや感動といった正の感情を誘うことも効果的です。
また梅雨時は、人の集中力が高まりやすいので
読書を通じて活字に触れたり、
将棋や囲碁のような卓上遊戯(?)を楽しむことも効果的です。
皆で集まって、カラオケなんてのも乙なものかもしれません。

刺激という点では、食卓に漬物や薬味を添えるのも一つの方法です。
日本食特有の刺激は、梅雨のような湿っぽい時期にこそ本領を発揮します。


陰は、物事に柔らさ(柔軟性)を支える漢方的な要素ですが、
その陰が虚した陰虚は、心身の柔らかさが欠けた状態でもあります。

精神的に緊張を強いられる。気が休まらない。
そういった体調の先にも、陰虚は存在します。
強いストレスは、人の物腰から本来の柔らかさを奪います。
また人の心には感情が伴いますが
感情が希薄になる事も、
一つの感情に支配されてしまう事にも、陰虚は関わっています。

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リラックスする事を「羽を伸ばす」と言いますが
陰は、伸ばしたり広げたりする為の原動力でもあります。
(柔らかさとは、自由に伸びたり広げたりできる事でもありますから)
早い話、陰虚に陥ることで伸びたり広がったりが滞ってしまう。
そうして抑えつけられたバネのように一時的に収縮することもあれば、
弾力を失い、再び伸びることなく萎縮してしまうこともあります。

そういう意味では、心を弾ませるとは、よく言ったものだと思います。


急に起きる筋肉の痙攣や痛み。
漢方では、その状態は陰虚と解釈されます。
筋肉から柔軟性(=陰)が失われた(=虚損した)状態が
文字通りの隠虚という訳です。

陰は、物事の柔らさ(柔軟性)を支える要素。
陰が高まるほどに、心身は軟らかくなります。
陰とは逆に、陽は物事の硬さ(堅硬性)を支える要素。
陽が高まるほどに、心身は硬くなります。

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人の身体や筋肉は本来
ちょうど良い硬さと軟らかさを両立させています。
陰陽のバランスが釣り合っている訳です。
けれど何らかの理由(例えば冷えやストレス、疲労、筋肉量の低下など)で
硬さ(あるいは軟らかさ)が失われることで、様々な障害を伴うようになります。

先に述べた通り、筋肉の硬直・痙攣はたしかに陰虚ですが
その障害が陰(軟らかさ)の虚損によるか
陽(硬さ)の実盛によるかで、話は180度違ってきます。

早い話、前者は体質的なもの(=筋肉量が少ないことによる硬直)なのに対して
後者は外因的なもの(=酷使による筋肉硬直)と言えます。



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