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今日の一言でもたびたび登場する肝。

漢方、特に中国医学でいう肝というのは、
肝臓の働きに加えて自律神経や新陳代謝の機能を担っている部位を指します。
全身の気の流れをコントロールして精神を安定させたり、
胃腸の働きを助けたり、血流を調節したりする働きもあります。
西洋医学的には、自律神経の働きに当たります。

『春は肝の季節』、『春は肝の養生に努める』とよく言いますが、
これには諸説あると考えられます。

 ・春には、草木の芽が出て伸びやかに、自由に成長を始めます。
 そのような現象と同じ印象を持つことができる人体の臓器といえば
 新陳代謝が盛んな肝とされています。
  
 ・春は環境の変化などで精神的なストレス、
 憂鬱感などが生じやすい季節でもあります。
 これらの影響を強く受けることで、肝が過緊張したり、
 働きが阻害されたりもします。

このような観点から、春は肝の働きが盛んになり、
同時に影響を受けやすい季節とされ、肝による気血の巡りに注目します。
これは言い方を変えれば、
肝の働きが盛んになるという自然の潮流から外れないために、
肝を養う気血の養生に努める必要があります。
肝は体内の気血の巡りを整えますが、同時にその巡りが五臓の肝を養うわけです。

そのために春には、肝を養うとされる陽気を体内に意識的に取り入れ、
肝血を養うために、夜は早めの就寝に努めようと言うわけです。

先週末は比較的温かく、快適でしたのに週明けからは寒さが厳しいですね。
特に夜の床冷えに注意です。
就寝前には温かいものをとってから床に入ると、快適に眠れますよ。

春の到来はまだしばらくかかりそうですね。
花粉症を抱えている方にとっては、
身体が冷えに晒される時期の花粉症は、
増悪する傾向にありますから、注意が必要です。
くれぐれも身体を冷やさないように。
新陳代謝を上げて、気血水の巡りを整えて参りましょう。

さて、漢方の古書『黄帝内経』には季節ごと、
春の3ヶ月の養生法が記されています。

  春の3ヶ月は、万物が古いものを押し開いて、新しいものを出す季節。
  天地間の生気が発動して、ものみなすべてが活き活きと栄えてくる。
  少し遅く寝て、少し早く起き、庭などをゆっくり散歩すると良い。
  髪はときほぐし、からだは伸びやかにして、
  心持ちを活き活きと生気で充満させて、
  生まれたばかりの万物と同様にするのが良い。(以下続く)

漢方では暖かい季節に入ると、平素よりも早く起きるのを良しとします。
低血圧の方にはいささかこたえるかもしれませんが・・・。
ちなみに漢方では、春の養生法は
春を健康的に過ごすためのものと同時に、
夏を元気に過ごすためのものとされています。
春を健康的に過ごす基本は、五臓の一つ『肝』の養生です。

ここから先は長くなるので、きょうはここまでに。

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3月が始まりました。
巷では花粉症に困窮される方が増加する一方で、
春の陽気が満ち始めていますね。

春は気温が高くなるにしたがい、体の表面を覆う
肌の新陳代謝も上がってくる時期です。
肌の表面は28日間をかけて、新しい細胞に生まれ変わる
(新陳代謝が行われる)のですが
冬は外気の寒さの影響でそれが滞りがちになる。
人によっては35日とか40日も珍しくないと聞きます。
すると、どうしても肌の一番外側を覆う角質が厚くなります。

体表は角質に覆われることで様々な刺激や肌トラブルから肌を守ります。
かかとの角質が厚いのもその一端です。
全体重を支えるという刺激に耐えるために厚くなっています。
体表の角質も然り。
冬は寒さから身を守る為に角質が厚くなるわけです。

春になれば冬に形成された厚い角質は、肌の新陳代謝の妨げになります。
冬から春にかけては角質を薄くして新陳代謝を整え、
じょじょに増えるシミやくすみのトラブルに対応していく必要があります。
内側からは漢方薬などで新陳代謝を上げて、
外側からは酵素洗顔で余分な角質を取り除きましょう。

漢方薬とは、主に薬草などの生薬を煎じた野菜スープのようなものなので
食事の延長線上にあるものと考えることが出来ます。
したがって、効果を最大限に活かすためには
空腹時(食前や食間)に服用が基本となります。
ただし、漢方薬といえど長期服用で胃腸に負担のかかるお薬もありますので、
かかりつけの医師、薬剤師に相談いただければと思います。
そのような場合は、食後服用も可能でしょう。

また、漢方薬は冒頭に述べたように生薬を煎じたものですので
熱いうちに服用が基本です。
つまり、現在の漢方薬はエキス剤(顆粒のお薬)が
携帯性や利便性から主流となっていますが、
エキス剤は煎じた液をカラカラに乾燥させたものです。
したがって、元の状態に戻すという意味から
お湯で服用が理想的で胃からの吸収もアップすると考えられます。
漢方薬は、空腹時にお湯で服用が基本です。

俳句に季語があるように、漢方も四季の移りを大切にする医学といえます。

春は東方、肝の旺する季節であり、生物が芽生えを迎える青の季節です。
また食事においても、薬味においても春は酸味が応じる季節。
冬は塩味のきいた油っぽい食事をしていたのが、春を迎えると
酢をきかしたものをとるのが良いと言われています。
特に新しく成長してきた季節の青物を酢で調理して食すのは理にかなっています。
たけのこ、うど、わらび、ぜんまいなど成長の早いものは
特有の苦味を伴う場合もあり、、この苦味には毒出し、解毒の作用があります。
ですから寒い冬の間に、体内溜まった老廃物を体外へ出すという面からも、
この苦味は効果のあるものです。

また春は酸味以上に、甘味の摂取が良いされています。
甘味はストレスの多い人が好み、緊張緩和、疲労回復に役立ちます。

また季節の変わり目という時期で、自律神経(五臓の肝)が過敏になり、
アレルギー性鼻炎や喘息などが起こりやすい季節でもあります。
また湿気もじょじょに多くなってくるときですから、
水毒を溜め込まないように注意する必要もあります。
水分をとりすぎると、『春眠暁を覚えず』に例えられるように
いつまでもシャキっとした感じがせず、
顔や手がむこんだり、脚が重だるくなりがちです。


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