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花粉症について その7

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前回お話したように、
花粉症のような素養を持つ方の気血水の巡りは
健全とされる状態からどこかしらの過不足が生じた状態です。
ですがその状態では目に見えて症状が現れず、本人も自覚がない。
けれどそこに輪をかける形で寒や熱、水毒や虚が入り込むことで
さらに気血水の巡りは過不足(アンバランス)が生じるわけです。

ですから花粉症の症状を抑えるためにまずは、
花粉症とくっつきやすいこれら(寒や熱、水毒、虚した常態)の改善に重きを置きます。
けれど同時に考えるのは、そのような寒や熱、水毒、虚した状態が
どこから来たのか、どこに由来するのかということ。

突発的な症状ならば、私たちは症状に基いてお薬を服用します。
その症状に、今置かれている体の状態が色濃く反映されていますから。
けれどたびたびおこるような症状ならば、私たちは症状に加えて
その症状のおこる原因が、からだのどの部分からやってくるのか
じっくりとからだを見つめて推察する必要があります。

例えば、鼻水やくしゃみといった症状が出る場合、
その症状が突発的なものなら、
小青竜湯のような温めて解表する漢方薬を服用するだけで治まります。
ですがその症状が頻発化するなら(これがまさに花粉症です)、
症状を引き起こすとされる寒(冷え)や水毒が、
からだのどこからやってくるのか推察します。

体温が低いのかもしれないし、
体温を運ぶ血の巡りが良くないのかもしれないし
体温を運ぶ血の量が足りないのかもしれないし、
水を取り過ぎなのかもしれないし
水の排泄がうまくいっていないのかもしれない。
などと、いろいろ考えるわけです。

花粉症について その6

前回の続きです。
花粉症のような素養を持つ方の気血水の巡りは
健全とされる状態からどこかしらの過不足があると考えられます。
ですがその状態では目に見えて症状が現れず、本人も自覚がない。
けれどそこに輪をかける形で寒や熱、水毒や虚が入り込むと
さらに気血水の巡りは過不足(アンバランス)が生じて
耐え切れなくなったからだは症状を外に発します。

春に花粉症が頻発化しやすいのはいろいろな理由が考えられます。
・寒い季節から暖かい季節への移り代わり(凝集から発散)
・花粉の飛ぶ季節(スギやヒノキ花粉症)

また花粉症を増悪させる点では、肝の作用も関係してきます。
中医学では五臓の肝は気血水の疎泄(よどみなく円滑にする)を司り、
春は肝が盛んになりやすい季節であるとされています。

西洋医学では自律神経がしばしば引き合いに出されますね。
春の暖かい季節は、分泌を盛んにする副交感神経を高める作用があります。
ですからなみだ目や鼻水といった症状の程度は、
輪をかけてひどくなる場合があります。
さしずめ肝の陰実といったところでしょうか。

物事は全て陰と陽のバランスで成り立っているというのが、
漢方の基礎的な考えです。
陰が盛んになれば陽は衰え、陽が盛んになれば、陰は衰える。 
春は基本的には陽が盛んになる季節です。春の陽気が外界に満ちますから。
すると自然の一部とされる人間の体内も自然と陽が満ちてくる。陽実です。
肝は陽実が過ぎると、肝陽上亢といわれるような症状にもなります。
すると目の充血や鼻づまりのような熱証は輪をかけてひどくなることでしょう。

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冬場の高血圧について
冬場は血圧が上がる人が多いです。そのメカニズムは
体温が急に下がる→血管収縮→血管細くなり断面積小さい
→血液を送り出すパワーが必要→血圧上がる

血管が開いている時は血液が通る断面積が広いので
血液を送り出す力は小さくてすむのですが、冬場は
どうしても血管が収縮しやすくなってしまうのが原因です。
また、夏場は汗をかきますが冬になると、汗をかかなくなるので、
体内のナトリウム濃度が上がり、血圧を上げてしまいます。

中医学的には、高血圧は、血液を蓄え、血液の循環を調節している
肝に関係があります。
この肝は、腎機能の低下や、その他の臓器が肝に影響を及ぼし
最終的には、陰の不足がおこり、活動エネルギーが余ることで
血圧が上がります。
また、イライラしたり、暴怒したりを頻繁にしていると、肝の働きが
異常に高ぶり血圧があがります。
皆さん、特に冬場は、血圧のためにも温度差に注意し、
イライラしないように過ごしましょう。

花粉症について その5

前回の続きです。
花粉症という素養(未病)を持つだけでは
それに伴う諸症状は、基本的には引き起こされません。
身体に冷えが内在している(冷えという未病をもつ)だけでも、
鼻水や涙目のような症状は引き起こされません。
けれどもこの二つが結びつくことで、
一連の症状が合成されると考えます。

そして漢方に従い、この症状を治める場合
花粉症と結びついた冷えや水毒という素養の改善に重点をおきます。
私が考えるに急性期や発作時はその方がより高い効果が得られるからでしょう。
逆に言えば、花粉症という素養はそのまま残っているということですね。

花粉症はからだに備わった免疫が過剰な防衛反応を示すことです。
これは以前にお話した内容ですが、
東洋医学で考える免疫は、気血水の巡りと深い関わりがある。

そして花粉症のような素養を持つ方の気血水の巡りは
健全とされる状態からどこかしらの過不足があるわけです。
ですがその状態では目に見えて症状が現れず、本人も自覚がない。
けれどそこに輪をかける形で寒や熱、水毒や虚が入り込むと
さらに気血水の巡りは過不足(アンバランス)が生じるわけです。

人のからだには恒常性が備わっていますので、
気血水の巡りもその恩恵は受けますが
それにも限界がある。
そしてそのときに症状がわっと出るわけです。

ストレスと気。
ストレスを感じると漢方で言う気の巡りが悪くなったりします。
いわゆる気滞や気鬱といった症状です。
気の流れをコントロールする臓器は肝です。
肝は五行論では木に属します。
木はのびのびと上に伸びていく性質があるので
その辺りをスムーズにする役目が肝にあるということになります。
このようなときには、漢方では柴胡が有効です。
特に、柴胡と芍薬の組み合わせで
ストレスおよびストレスに伴う諸症状を緩和することが出来ます。

代表的な、処方に四逆散という処方があります。
これは、芍薬と甘草(芍薬甘草湯)で
胆石や尿管結石の疼痛やコムラ返りなどに良く使われるお薬に、
枳実という気の滞りを解消する生薬と柴胡の4味からなる単純な処方内容です。
そのほか、柴胡と芍薬の組み合わせで
大柴胡湯、柴胡桂枝湯、加味逍遥散などがあり
いずれもストレスに対して有効といえます。
ストレスに起因すると思われる様々な症状に
対応できますのでお困りの際はご遠慮なくご相談ください。


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