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精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

人のからだは、疲れたり弱ったりを繰り返せば冷えやすくなります。
自らを温める働きが衰えてしまいます。
その逆に、温まる事で元気になります。
温まるという事は、からだの活動もそれだけ活発という事ですから。
人のからだは、温かくなれば
自然治癒力やそれに類する働きが向上するようにできている
わけです。
休憩時に温かい飲み物を口にしてほっとする、心が軽くなる事も
この一端ではないでしょうか?
弱り疲れた時に頼る栄養ドリンクこそ、温めて服用する方が、実は理に適っています。
実際、最近では温服用のものも数多く出回っています。

ただ本来は、外から温める事より、内から温まる事に重きを置いた方が良い。
何かに頼って温まるのでなくて、自給自足で温まる。即ち「温煦」。
自分を温める熱を自ら作り出す。人のからだには、そういう働きが備わっています。
そして、そのような働きが旺盛になる事を通じて、
からだが温まりやすくなり、同時に疲れや冷えに強くなる訳です。
対して、外から温める行いは、寒さが盛んな時期に限った、あくまで補足的なもの。
尤も、寒さは外からもたらされるものであり、温もりは内からもたらされるべきものです。

疲れ弱ったときこそ、からだを温める、温かいものを口にする事に加えて、
体が温まりやすくする、そういう働きを高める事が重要になります。
滋養強壮の薬用人参の働きは、まさしくそういう部分にあります。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

温める事と温まる事は、似ている様で、実は違います。
禅問答のようですが・・・。

温かい飲み物や暖房は、その温かさによって対象を温めます。
すなわち熱に富み、その熱で温めるわけです。
ただ、熱で温めるという事は、ときとして水分損失にもつながります。
暖房をつけたままだと、次第に空気が乾燥していくように。
冬場におこる低温やけどなどもある意味、熱によって温める事の弊害かもしれません。

そして温めたからといって、果たして温まるか?
もちろん現実には、全く温まらないという事はありえません。
ただ、温めるというのは、温まる為の一つの手段でしかありません。
そしてまた、温める方法が温かいものに触れるしかないかといえば、
決してそんな事はありません。
現実には全く真逆の寒さに身を晒す行為も、実は有効だったりするわけです。

温める事と温まる事の違いは、寒さと冷えの関係にとてもよく似ています。
温めて解消するなら、それは寒さです。冷えではありません。
温めても解消しないなら、それは寒さではなく、冷えです。

温活の本質は、温まりやすいからだ作りにあります。
ですから、温めるという事とは基本的に無縁です。
例えばの話、寒い季節になりましたから、
温める為の熱量を増やして行きましょうという事ではありません。
そうではなくて、寒い季節になりましたから、
少ない熱量でも温まるように、温まりやすいように、
そのようなからだを養っていきましょうという事です。

では、どのようにして温まりやすさを養っていくか。
簡単に言えば、「温まる」という事に自ら精を出すよう、仕向ければ良い訳です。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

寒い季節になると増えてくるのが、冷えに関する悩みですが、
果たして冷えは、精を出す事や精をつける事が疎かになって起こります。

寒いから冷える。
確かにその通りです。多かれ少なかれ冷えます。
ですが、それが全てという訳でもありません。
寒さは冷えを引き起こすきっかけでしかありませんから。
寒さによってどれだけ冷えるか、どれだけ大きな冷えを抱えるかは、
寒さを受け取る側の人間次第、その人の体質次第といえるでしょう。

即ち、精を出さなければ、からだは冷えやすくなるわけです。

そして、寒いという事と、温めるという事。
寒いから温めるのであって、寒さが転じて冷えとなれば、
温める事だけでは限界があります。
寒さへの対処法として、温めるという事が有効なわけで、
寒さが転じた冷えへの対処では、温める事に+αの行為が必要となるわけです。

温める+α

温める、熱を与えるというのは、言いかえればからだに精をつけるという事です。
そして+αという部分は、精を出す事に通じていきます。
寒い時期に限らず、一年中冷えに悩まされる人は、この+αの部分、
即ち精を出す事がうまく機能していないといえるでしょう。

精をつける事と、精を出す事。日々の健康は之の繰り返し。

精をつける事に関しては、いろいろな形がありますが、
それらに共通するのは、血を養うという点です。
滋養強壮の滋養も、そもそもは血を養う事を指すといえます。

血を養うという事は、血液を増やす事に加えて、
その栄養価を高める事や、血流を清める事、
さらには血液を巡らせる事なども含まれます。
漢方でいう血は静止しているもの=静物ではなくて、
あくまで動いているもの=動物という認識です。

そういう部分が関係しているからでしょうか、
精をつける事や血を養う事は、動物由来の生薬に頼る部分が大きい。
動いているものだから、動物と縁深いというわけです。
実際、人間と同様に、動物にも血という概念があり、
血液が集中する部分は、それに支えられた生命力が満ちています。
そのように生命力に満ちた部位は、即ち血の精が満ちており、
それを摂取する事は、人の血を養う上でとても有益なわけです。

やや吸血鬼じみた話に聞こえるかもしれませんが、
若さとか生命力というのはやはり、おのおのの血に宿るものだと思いますよ。

精をつける事と、精を出す事。日々の健康はこの繰り返し。

精を出すとき、からだはとても活発な状態にあります。
運動のように動作を伴う場合は言うに及ばず、
勉強やデスクワークで頭を使うときも、
はたまた疲労を回復するときも、からだの内側は活発に働いています。
ですから、精を出すことで支えられる健康は、「動」の健康と例えることもできます。

一方で、精をつけるとき、からだは静かな状態にあります。
眠っているときや食事の後などは、からだの動きはとても緩やかです。
だからこそ、精がつけられるとも見立てられます。
そんな精をつけることで支える健康は、「静」の健康と例える事ができます。
ちなみに、最近増えている睡眠の悩みですが、
寝つきが悪いときは精を出す事に、熟眠感が得られないときは精をつける事に、
何らかの問題を抱えているケースが多いです。

最近では、座り続けることは健康上、あまりよくないという事も言われ始めました。
また、インスピレーションを生業とする企業人ほど、運動する時間を大切にする。
わからない話ではありません。
頭や指先だけで精を出して、それ以外の部分がぜんぜん動かずにいる。
それでは精は出せないし、バランスが悪い。
逆に、仕事で頭が精を出せるように、からだを動かして準備しておく。
実に理に適っています。

人のからだは、日中は精を出す事に、夜は精をつける事にそれぞれ向いていますが、
人の欲(食欲、睡眠欲、性欲)は基本、精をつけるタイミングで出現します。
すなわち性欲ならぬ、精欲というわけです。
忙しなく動いているときに、食欲や睡眠欲に駆られることはありません。
忙しなく動くことで、欲が発散され、解消されるわけですから当然です。
逆に言えば、精をつけて得た欲を、活かすも殺すも、精の出し方次第。
「じっとしていられない・・・」という衝動に駆られた事ありませんか?

互いに悪影響を及ぼすこともありますが、互いが支え合い、高め合いもする。
精をつける事と、精を出す事はまさしく、コインの表と裏の関係といえます。


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