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冬かぜ、夏かぜという表現があります。
冬に引くから冬かぜ。夏に引くから夏かぜ。

その解釈も誤りではないでしょう。
ただ、夏に引いたかぜだからこの処方薬で・・・、
また、冬に引いたかぜだからこの処方薬で・・・、
というようにすんなりと事は運びません。
何時の時期に引いたかというよりも、
どういう症状が現れているのかを把握することが大切です。

例えばの話、夏の暑い時期に、冬かぜと同様の症状に陥った場合、
それは冬かぜの処方薬(例えば葛根湯)で事足ります。
ただし、実際はそのようなことは極めて稀です。

簡単に言えば、夏は暑くて湿気が盛んで、冬は寒く乾燥しやすいから。
かぜは感染症ですから、寒熱・燥湿などで環境が変化すると、
感染するものも異なる
のが道理でないでしょうか。
もし、夏にも関わらず冬かぜ様の症状が貴方の身に起きた場合、
貴方の身の回りは夏ではなくて、冬のままの状態だということです。
そんな不可思議なこと、往々にしてあるでしょうか。

最近では夏なのに、冷房の多用からくる肌寒さを訴えるように
室内はあたかも冬の様相を呈している場合があります。
かといえば、室内で熱中症で陥るケースも多発している。
対照的な二つですが、どちらも夏らしくないのでしょうね。
夏に、夏らしい夏を送る。夏の冷房の利用はかくあるべき。
夏を涼しくするために、ましてや寒気を感じるためにあるわけではありません。

そして病状は現れない、病には陥らないに越したことはありませんが、
夏に暑い、暑いと訴えるのは自然な事ですが、
夏に寒い、寒いと訴えるのは、ひどく不自然でしょう。
ですから夏に葛根湯を服むのは、それだけ夏らしくない=不自然なことなのですよ。

暑い時期は汗をかくから、水分補給は欠かせない。
たしかに正論です。汗をかく方にとっては・・・。
ですがその一方で、暑さにまかせて汗をかくのはからだに堪えます。
発汗は健康・体調にとってプラスの事ですが
多汗は逆にマイナスになる。

発汗による過度の消耗を抑えるためには、汗を適切に調節する必要が出てきます。
そのような中で、暑い季節に盛んになる水分補給にも、
さまざまな意味というか、価値をもたせること
が必要になってきます。

水分補給に付加価値を。
それすなわち、お茶ではないでしょうか。
その延長線上に漢方の煎じ薬なども見立てることもできます。

例えば、夏場のお茶。
ビワ茶やペパーミントティ。
いずれも水分補給に清涼感を付加してます。
対して、冬場のお茶であるところのしょうが湯。
水分補給に温感を付加しているわけです。

夏場の水分補給はともすれば、暑さを解消するために行われがち。
ですが、水がからだを冷ますわけではありません
かといって温めるわけでもありません。
温性でも寒性でもない平性が水の性質です。
漢方の考えでは、からだを温めたり冷ましたりするのは、
むしろ血(血の巡り)であるという考え方もあります。

冷たい飲み物を服めば、暑さは解消されるのでは・・・と考えますが、
それは「冷たさ」を抱えているだけ
そしてこの冷たさは、付加価値としてはとても質の悪いものです。
稚拙な表現ですが、からだにはやさしくありません。
氷を長い間握り続けれませんでしょ。手が痛くなるでしょ。
だからこそ、冷たさに代わるものとして、
人々は古来より「涼しさ」を求めてきたわけです。

ちなみ、水はいろいろなものが溶け込みやすいという延長線上なのか、
いろいろなものを帯びやすいという性質を持ちます。
日本では、暑くなるほどに湿気が増えていくでしょう。
湿気(水気)が暑さを帯びている状態です。同様にして寒さも帯びやすくもあります。
そして自然界で生じる現象は同じくして、私達のからだにも生じます。
からだに溜まった水分に熱が結びついたり、寒を含んだりする。
そのようにして、湿気に富んだ時期や水分摂取の増える時期には
それぞれに特有な症状が現れたりするわけです。

スタミナ。
夏に聞くことの多いキーワードですが。
そして夏場は実際、何かと意識してスタミナを摂ることも多くなるわけですが。

そのスタミナ・・・、こってりしてませんか?
今の時期のスタミナ食材といわれるうなぎ、焼肉など・・・、こってりしていませんか?

私たちのからだは、
暑い季節にかけてはさっぱりした薄い味を、
寒い季節にかけてはこってりした濃い味を、それぞれ好みます。
この好みはからだの、夏は発散につとめ、冬は収蔵につとめる
という働きにも通じています。
発散するにはさっぱりした味に含まれる、酸味や辛味の方が都合が良いでしょうし、
収蔵するには、こってりした味に含まれる甘味の方が都合が良いでしょう。

実際にも中華では、こってりした味付けの料理は、
一部の宮廷料理に見られるものの、
そもそもは寒い地域の料理に見られる事が多い特長です。
これには諸説ありそうですが、寒い地域に適した食事ですから、
体脂肪を養うことで耐寒性を高めたり、
香辛料をふんだんに用い、からだの発熱や保温をうながすといった目的が
込められているのではないでしょうか。

そして夏のスタミナ補給は、基本はやはり、さっぱりの方が良いと思います。
実際、さっぱりした味付けに用いられる酸味は、味としても然ることながら、
クエン酸やアミノ酸なども熱中症対策に積極的に利用されていますし。

そして先に述べたように、夏のスタミナ補給は、
発散によるスタミナ切れにならない為のものでしょうから
肥えるためのものではなく、むしろ、継続力、持久力に根ざしたものでしょう。
そのような点からも、暑い時期のスタミナ補給には
適度な酸味や辛味が利いたものが適している様に感じられます。

ちなみに、夏の次には食欲の秋が控えてるのですから、
スタミナ補給といっても、スタミナを蓄える必要は全くと言って良いほどありません。

汗をかきやすい方にとって、今の暑い季節は、やはり過ごしにくい時期です。

この時期に盛んになる発汗には、暑さが多分に影響しています。
すなわち、暑いから汗をかくという反応です。
ですが実際は、それ以外の場面でも汗をかきます。
激しい運動をしてもかきますし、辛い食べ物を食べてもかきますし、
はたまた緊張してもかきますし、かぜを引いたときにもかきます。
いずれもかいているのは「汗」という同一のものなんですが、
その成り立ちというか経緯は、それぞれです。
いいかえれば、発汗による作用・効果がそれぞれ異なるわけです。

最初の話に戻りますが、今の暑い季節にかく汗は、暑いからかく汗。
ですから汗には「熱を冷ます」という作用がこめられています。
冷ますという目的ですから、汗は広い範囲で、
即ち、からだ全体でかいた方が理に適っています。

また、暑いからかく汗には、
外からもたらされる暑さだけでなく、体内で生じる熱も影響しています。
運動によって生じる熱や、免疫反応による発熱がこれに当てはまります。
ちなみに、外から発せられる熱を外熱、内に発する熱を内熱と呼び、
暑さによる発汗は、この外熱と内熱の足し算によって決まってきます

ちなみに、からだが弱ったからかく汗というのもあります
そもそも、汗をかくというのは垂れ流しの現象ではありません。
発汗するほどに消耗していきますから。
必要以上にはかかないように、肌膚によって調節されているわけです。
ただ、あまりに消耗しすぎると、からだが弱ると、その制御がうまくできなくなる。
すると、垂れ流し様になってしまうわけです。
そしてこのタイプの汗は、寝汗として現れるのが特徴です。

起きている時は気配がある。つまり、肌膚へ気を配っています。
しかし就寝中は気配がない。つまり、肌膚への気の供給がストップしている。
気の抜けた肌膚は、疎かになるので、そこから汗が垂れ流しになる・・・というわけです。

小難しい話ですが、私たちが今の資本社会の中で生きていくには、
健康であることとは別に、経済力が必要です。

ただ単に金銭を持っていることは経済力があるとはいいません。
(もちろん金額にもよりますが・・・)
継続的に手元に金銭が入ってくる、もしくはそういう手段をもっている。
そういう継続的に金銭が入手可能な状態を「経済力がある」といいます。
例えば、100万円を持っている。
これだけでは経済力があるとはいいません。お金をもっているだけです。
ですがその100万円を活用して、なにか事業をして、
毎月決まった日に5万円ずつ貯金を積み重ねていく。
これを経済力があるといいます。
経済の上で、なにかを経営していくときには、
この経済力が必須の条件であるといわれています。

そして、この考え方は、健康にも当てはまると思うのです。
さしずめ健康力といったところでしょうか。
ある意味、若いうちは健康なのは然るべき。
元気なうちは健康なのも然るべき、
そして、暖かい季節に調子が良いのも然るべきでしょう。
それだけの元手、蓄え、状況が揃っているのですから。
先で述べた100万円を持っている状態がこれに当たるわけです。

ではその状態から、どういう活動をしていくか。
過ごしやすいから、無理が利くから、夜遅くまで起きているか。
暑いから、しんどいのが嫌だから、涼しい部屋でじっとしているか。

会社を経営していくには経済力が必要。
同様にして、心身を経営していくには健康力が必要
そして金回りがないと、経済力が生まれないように、
健康を回さないと、健康力も生まれません。
ぜひご自身の健康を回してください。
それは、お医者さんにも、お薬にもできないことですから。


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