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症状の裏に消耗あり。
引き続き、鬱について。

東洋医学では、からだにはこれを覆う「壁」が備わると考えられています。
免疫力・抵抗力のような解釈もありますが、
もっと広範な存在も意味しています。

壁は本来、①外界と遮蔽するための存在ですが、
同時に②壁に覆われたスペースを保つ役割を果たします。
ですが完全に密閉され、往来が無くなると、生体ではさまざまな欠乏が生じる。
それでは「どこかに、入口と出口を設ければ良い」と考えつくが、
大きな口は自制が利きにくいというデメリットを抱えるわけです。
そして物事は万事が一方通行ではありませんから、
出口が入口を兼ねるということもあり、その逆も然り。
そういうわけで生体の壁には
③無数の微小な口(穴)を通じて出入を調節する、素焼きに似た役割もあります。

生体膜や皮膚、そして筋肉、脂肪などは実際、そういう構造や働きをしています。
そして東洋医学における「壁」というのは有形・無形を問うことなく
外からの邪気を通さず、正気のみを通すという大変に都合の良いものです。
(逆に内からの邪気は通し、正気は通さず。)
無形とは目には見えないけどそこにあると感じるもので、
外からかかるストレスや重圧、胸に抱えたモヤモヤ・イライラ感などを指しています。

ではそのような「正を肯(うべな)い、邪を拒む」調節を
誰がやっているんだという話ですが…、
それは私たち一人一人が、
生まれてから死ぬまで、日夜知らず知らずのうちに
行っています。
当たり前のことで、ほとんど意識しないから、逆に疎かになってしまう。
とどのつまり、健康もそうではありませんか?
多くの先生方が言われるように「からだは正直」です。
正を肯(うべな)い、邪を拒むということもある意味、この正直ではないでしょうか?
(つづく)
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症状の裏に消耗あり。
前回に引き続き、鬱について。
ただ、ここでお伝えしている内容は、鬱症を抱えている方に限った話ではありません。
ストレスを抱える事が多い現代の社会生活では、誰にでも当てはまる事だと思います。

さて、前回の末尾で「からだの風通しを良くしよう」という話をしましたが、
具体的にはどうすることを指すのでしょうか。
からだに備わる「窓のようなもの」を開けておくことでしょうか。
それとも、からだに脈々と流れる「通り道のようなもの」を整備しておくことでしょうか。

話が飛びますが、ストレスについて多くの場合「発散する」という表現を用います。
他の「消化する」とか、「分解する」などの表現を用いる事はありません。
発散には「内部にたまったものが外部へ散らばって出る」という意味があり、
その過程では「内部と外部の風通しを良くする」という節目があります。

風通しが良い状態を整えることによって、自ら散らばって出ていける。
躁・鬱に悩む方はこの部分がうまくいかない(働かない)と考えられます。
そしてうまくいかない道理には幾つか考えられますが、大きく分けると
①実証:ストレス(気の痞え)が大きすぎて、風通しを良くしても解消されない場合
②虚症:発散する地力が乏しくて、うまく外部に散らばって出ない場合
という対極的な2つが考えられます。

そしてここまでの話を踏まえると、前述の「風通しを良くする」とは
からだにプラスとなるものが入り易く(マイナスとなるものが侵入し難く)、
からだにマイナスとなるものが出易い(プラスとなるものが出難い)、
つまりは正を肯(うべな)い、邪を拒むということに通じていくわけです。(つづく)

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症状の裏に消耗あり。
引き続いて、鬱について。

精神的な症状やトラブルを抱える方がしばしば訴える
「詰まる・痞える・息苦しい」といった症状には、
中空の状態、即ち目には見えないもの=気体(ガス)の詰まりが関与しており、
東洋医学では気体は気滞は通じる…、というところまでお話しました。

自然界では気体は即ち、大気のことを指します。
大気は無限に広がっていますから、基本的に詰まるということはありませんが、
そのなかには気圧や気温差が存在して、
高いところから低いところに向かって風が吹きます。
そのような中で生ずる吹き溜まり、さらには竜巻、台風などの発生にも
この風の存在が深く関与しています。

京都市内は週明けから、なかなかに温かい日々が続いていますが、
気候が暖かくなることによって、自然界では風が生じやすくなる。
同じくして、人の心とからだにも風が吹くがごとく、
様々な症状が現れては消え、消えては現れるを繰り返します。


大規模な風の流れを「気流」と呼ぶように、
風が吹くというのは気体の流動、すなわち気の流れに通じています。
ただ人間のからだは自然界と異なり、限られたスペースしかありません。
ですからある一定の筋道というかルールというか、
そういう存在の下で風の流れ(=気の流れ)が統制されている。

言いかえると、それだけ「荒れやすい」わけです。
特に自然界で大きな風が吹くとき、
からだの中でもともと吹く小さな風は歪められたり、
打ち消されたりといろいろ影響されてしまいます。

ここまでの話ですと、風が吹くという現象には、
ともすれば悪いイメージしかもてませんが、そうではありません。
表裏一体は自然界の常ですから。
春は木の芽時。自然界に陽気が満ちてくる時季です。
春に吹く風も陰から陽への変動、
つまりは陽気が満ちるということによってもたらされるものです。
見方を変えると、「御身に風を当てることで、体内に陽気を充たす」とも解釈できます。
ただしそのためには、からだの風通しを良くしておくことが大切になるでしょう。
(つづく)

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症状の裏に消耗あり。
引き続き鬱について。

精神的な症状やトラブルを抱える方はしばしば
「詰まる・痞える・息苦しい」といった肉体的苦痛を訴える事があります。
呼吸器官でおこる場合もあり、消化器官で生ずる場合もあり、
後者では、お腹のハリ(膨満)が目立つことも度々あります。
けれどもレントゲンやエコー検査で実際に患部を診ても、何も確認できない。
だからといって何も溜まっていないというわけではなくて、
中空の状態、即ち目には見えないもの=気体(ガス)がそこに詰まっているわけです。

気体=気滞…、と捩(もじ)るわけではありませんが、
体を巡る気の滞りはしばしば、ガスを生じ、そしてふん詰まりを催します。
また「火のないところに煙(気体)は立たず」といわれるように、
イライラ、うつうつなどを通じて体に悪い熱が篭るほどに、
くすぶってガスが生じやすくなり、同時に詰まりやすくなったりします。

また気体(ガス)は
◎温めると「膨張+上昇」
◎冷えると「凝縮+沈降」という性質をもちますが
この現象は気体=気の滞りということで、気の痞えにも少なからず当てはまります。

即ち、熱せられることで、痞えた気が風船のように膨らみ、
からだの上部に移動して(上衝して)、
顔や胸部など上半身を中心に熱感を呈しやすくなったり、
また逆に冷やされることで、痞えた気が固く凝縮して、
腹部や腰周りなど下半身を中心に張りや凝りを呈しやすくなる。

ちなみに、からだには「上・下」だけでなく「浅・深」という概念も存在しますから、
症状がどの程度、からだの表面に現れているか・・・、
そういう面からも症状の度合いを推し量る事ができます。(つづく)

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症状の裏に消耗あり。
前回に引き続き、鬱症について。

漠然とした不安感やうつうつ感などとともに、
不自然な形で様々な症状が起こる。
そういうとき、貴方の心と体はその結びつきが弱くなっているかもしれません。
というところまでお話したと思います。

話が少し逸れますが、
赤ちゃんは心と体がともに未熟な状態で生まれてきます。
子どもは日常の中でそれらを成長させていくわけですが、
果たしてその成長具合は、
二人三脚のように同じペースで進んでいけるでしょうか?

…現実はなかなかその通りにならないと思います。
それには過食や偏食、運動不足、夜型の生活、デジタル依存など
現代型の生活習慣・生活環境が大きく影響しているのではないでしょうか。
そうした中で子どもらしくない生活をおくる子どもが出てくる
そうして終いには、子どもらしさの不足した子どもができ上がる。
最近増えている「仕事と学業を両立する子供」を否定しているわけではありません。
けれども大人の顔色をうかがう子どもは、果たして子どもらしいでしょうか・・・?

漢方の世界でも心と体は結びつくという考え方は普遍です。
それは言を返せば、
心を育み、滋養するものと、体を育み、滋養するものは本来同じということ。
からだを巡る気血は体だけでなく、
心の養生にも欠かす事はできないマテリアルなのです。
然るに気血の不順や不足は、
ときとして心と体の成長に偏りを生み、
ときとして体を病み、またときとして心を病んでしまいます。(つづく)

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