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漢方薬を継続的に服用する方が

「この漢方薬は、いつまで服み続けたら良いのでしょうか?」

と質問されることがときどきあります。

確かにゴールや目的がはっきりしないで、漠然と続けるのは良くはないでしょうね。

そういう方には次のような説明をしています。

漢方薬でよく「体質改善」と言いますが、
体質改善とはからだの(そしてこころの)バランスを整えることを意味します。
簡単に言えば「リセット」することです。
ですが一旦リセットしたもの、整えられたものがそのまま継続していくかといえば、
必ずしもそうではありません。
時間をかけて緩やかにバランスが崩れていくことも当然あり得ます。
その程度(急なのか緩やかなのか)は、その方の日々の営みが反映されます。
不摂生な生活をしている人ほど、バランスは崩しやすい。

そしてそのような場合には、体質に先んじてまず体調が崩れていく。
だから体質改善ならぬ、体調改善という形で漢方薬を活用していく形もあって、
それはつまり日々漢方薬を嗜んで、日々整えていくことに他ならないんですよ。

体調改善と体質改善は簡単に言えば程度の違いでしょうか。
つまり 体調改善 ≦ 体質改善。
年齢を重ねるほどに、体調改善と体質改善は同等のものになっていくと考えられます。

昨日、10月15日は「キノコの日」だったらしいです。

10月はきのこが最も多く取り扱われる月であり、天然のきのこも多く採れる月で、きのこ狩り、紅葉狩りなど山の幸を実感できる月でもあります。
また、10月はスーパーなどの店頭できのこコーナーが拡充される月であり、冬場の鍋需要を前に、消費拡大のためのイベント等の実施に最も適した月でもあります。15日は一般に月の中日で慌ただしくなく消費者に対してきのこの良さをアピールするのに適していると思われます。

よって10月15日を”きのこの日”と定めることを提唱し、制定に至りました。
(日本特用林産振興会参照)

秋の味覚は山の幸、山の幸といえばキノコ。言われるとそうかもしれません。

漢方処方でもキノコは利用されています。
代表的なものに猪苓(チョレイ)や茯苓(ブクリョウ)。

猪苓はサルノコシカケ科チョレイマイタケの菌核(菌核:植物組織内や土壌中に菌糸が集まってできる硬い塊のこと)で、
ブナやカエデの根に寄生しやすいのが特徴です。 
解熱や利尿の作用があり、口の渇きも改善したりします。

茯苓はサルノコシカケ科マツホドの菌核で、伐採後のマツの根に寄生しやすい性質を持ちます。
鎮静や利尿の作用があります。

ちなみ菌核の形成は、きのこの生存本能の産物です。簡単に言えば。
ですから日本のように多湿な環境ではなく、中国内陸のような乾燥した地域の方が、生育には向いているらしいです。
そして、菌糸は根の導管(水や栄養分の通り道)に沿って伸びていく(そしてそこから水分や栄養分を吸収して菌核へもたらす)という性質があります。
即ち、水分(栄養分)の通り道の確保・拡充
これが人体においては水分の通りを良くする、目詰まりを改善して水分代謝を正常にするという働きに結びつき、利尿や健胃の作用をもたらすと考えられます。人体における主だった水分の通り道は、吸収口である消化官と、排出口である腎臓(腎小体)。

ですから「利尿」といいますが、あくまで本来の状態に戻したり、正常化するということで、服んだもの皆の尿の出が良くなるわけではなくて、むしろ「利水滲湿」と表現されるのが正しいようですね。

最近、当店でも問い合わせが多い耳のトラブル。

そもそも耳が聞こえる(耳が通じる)=聴覚が発揮されるのは、
耳でエネルギーが放出(消費)されるからだと漢方では考えます。
聴覚以外の視覚や嗅覚も同様に、
それぞれ目や鼻からエネルギー(気)が出ていくことで養われているわけです。
子供向けの番組で、ロボットが目からビームを発して敵を攻撃する
という描写がしばしば目にしますが、「言い得て妙」です。

そして、視覚ではしばしば眼精と結びつけて考えるように、
(眼精が消耗することで、視覚にトラブルが生ずる)
からだには耳精と呼ばれるものが蓄えられ、
何らかの理由でこれが消耗されることで聴覚にトラブルが生じやすくなります。

そして精とは簡単に言えば、先のエネルギー(気)の素。
火力発電所で例えれば、
石炭が精に当たり、発電される電気がエネルギー(気)に当たる。

そして漢方では耳は器ではなく、穴=出口と考えます。
エネルギーの噴出孔、電気の送電先です。
対して耳に送られるエネルギーの元である精は腎という臓に蓄えられている。
文字通り「お蔵」なわけです。そして腎に蓄えられることから腎精と呼ばれます。
まあ呼び名などはさして重要なことではありませんが、
老化・加齢症状としての耳のトラブルは、
燃料不足に状態ある腎や、
エネルギー不足の状態にある耳にトラブルの種がある
わけで、
肝心(肝腎)の燃料を養わないと、根本の改善には行き着かないというのが、
漢方の教えといえます。
そしてエネルギー不足を痛感するのは、
やはりこれからの寒さが厳しくなる季節ではないでしょうか。

一休みすることを「一服する」と表現します。

「ちょっと一服しませんか?」とか、「あそこにある茶店で一服していこう」とか・・・。

一服するとは即ち、
お茶(+茶菓子)を服みつつ一休みすることに他ならないですが、
この考えは漢方にも通ずることで、
即ち、一服するというのは「飲んで、はい終わり。」ではなくて、
服む最中やその後の30分~1時間をどのように過ごすかで、大きく変わってきます

さしずめ「効かせ方」といったところでしょうか。

特に疲れとか冷えとか、そこからくるかぜとか痛みとか・・・。
中でも疲れというのは、服んですぐに動くことを良しとせず、
しばらく安静にしておくことが肝要です。
これを行わず、動き続けて働き続けて、効いた実感がないというのは、
当然の言われでしょう。

急がば回れとは、まさに的を得た表現かもありません。

漢方薬を飲むことも服むといいます。服むとは即ち一服すること。

漢方薬を服用されるときには、この点にぜひ気をかけていただきたい。
ですから漢方薬で一服するというのは、大ありなことです。
対して西洋薬で一服するというのは、通じない話だと思いますよ。
味気ないでしょ。

先日からお話しましたように、

刺激を受けない状態よりも、
刺激に負けない状態にからだを養っていく方が理に適っている。

すなわち、刺激を小さくするよりも、刺激を受けて反応するからだを強靭にしていく。
その中ではもちろん、適宜に刺激はコントロールしていきますが。

簡単な例え話をいたしましょう。
同じ環境下に100人がいて、ある刺激に晒されたとき、
全員がその刺激に等しく何らかの反応を示した場合、
これはからだを強靭にしてどうこうできる類のものではなくて、
「からだにうける刺激」をトラブルの種と考えるのが自然でしょう。
簡単にいえば刺激が強すぎる

ですが、ある刺激に対して100人中1人だけが何らかの反応を示した場合、
これは「刺激をうけるからだ」をトラブルの種と考えるのが自然でしょう。
簡単に言えばからだが弱すぎる


からだが弱すぎるというのは、
裏を返せば「器」としてのからだが小さすぎること。
もしくは器に蓄えられたもの(エネルギー)の量が器に合っていないということです。
多すぎると溢れる=刺激に対する反応が過敏に現れるし、
少なすぎる器は冷えて、刺激に対して脆弱になる。

刺激を「かぜ」に例えるとわかりやすいかもしれませんね。

100人中1人だけがかぜをひいた場合、
その人はやはり、かぜをひきやすい(もしくはひきやすい状態)と判断されます。
もちろん一時的に疲れていただけかもしれません。
一時、体調が優れなかっただけかもしれません。
けれどそういうことも含めて、
かぜをひきやすい=かぜをひいて症状が出やすいのは、
ちょっとしたかぜに対しても過剰な反応をしてしまうか、
かぜを簡単にからだの奥深くまで招き入れてしまうか
のどちらかでしょう。

前者は発熱・炎症に代表される表証
(からだの表面に現れる症状)が顕著に現れやすく、
後者は寒気・分泌過多を伴う裏証
(からだの内側に現れる症状)が生じやすい。

そしてこういう場合に必要になるものこそ養生です。
「かぜをひきやすい」を治めるための養生。
それはケースバイケース。十人十色。

対して、100人中100人全てがぜをひくような場合、
それはもはやかぜとしてではなくて、何らかの凶悪な感染症として扱うべきでしょう。
そのような場合に始めて予防が必要になる。
そして予防というのは方法が決まっています。


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