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就寝時に脚がムズムズしてくる。
虫が這い回る感じがして、何とも居心地が悪い。
脚が無性に痒くなる。

むずむず脚症候群は、脳から脚へ向かう神経伝達の
一時的な機能障害(機能亢進)が原因とされています。
けれど、機能障害を引き起こす原因や、
症状が脚に現れやすい理由はよく分かっていません。

むずむず脚症候群の症状には、いくつかの特徴があります。
①脚の不快な感覚と、脚を動かしたいという強い欲求
②じっとしているときに症状が現れる(もしくは強まる)
③夕方から夜にかけて症状が現れる(もしくは強まる)
④脚を動かすことで症状が軽くなる(または消える)

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漢方では、むずむず脚症候群は不和による気の鬱滞・かく乱を反映した病態と考えます。
不和とは、体の感覚・知覚に伴う、ある種の不安定さの事で、
感覚の鋭敏化(もしくは麻痺化)、それによる不穏・急迫・煩燥を伴うのが特徴です。
女性に多い不定愁訴や男性特有の性機能障害、
子供のチック症状なども不和を背景に現れやすくなる症状です。
なお現代医学の分野では、鉄分や種々のミネラル不足
(もしくは、それに伴う神経伝達物質の分泌異常)による
神経機能障害が、この不和に相当すると推察されます。

不和による不調は、五臓の心の不調に結びきやすいのが特徴です。
漢方で言う心は単なる循環器でなく、脳の働き(精神や意識・思惟活動など)も含みます。
毎晩のムズムズ脚に服んでおきたい漢方薬とは即ち
①不和を防ぐ漢方薬②心気の乱れを整える漢方薬を意味します。

①には、神経を落ち着かせる小建中湯や桂枝加竜骨牡蛎湯、温胆湯
神経の興奮を防ぐ柴胡疎肝湯や抑肝散芍薬黄連、
②には、寝つきの悪さを改善する酸棗仁湯や柏子養心丸、
煩熱を鎮める滋陰降火湯や三物黄芩湯に、一服の価値があります。


寝息がうるさいと言われた。
夫(妻)のいびきが気になって眠れない。
口を開けて寝ている。

本人だけでなく、周りの迷惑にもなりがちな鼾(いびき)。
鼾は睡眠時無呼吸症や生まれながらの扁頭肥大など、
呼吸器系の疾患・異常(≒呼吸障害)を背景に現れる症状です。
また、肥満による気道の肥胖や脳卒中の後遺症による滑舌の障害も、鼾を招く要因の一つです。

深刻な呼吸障害を伴うケースや、器質的な異常による鼾は、西洋医学的治療が主体になります。
それに対して、呼吸機能の一時的な不調による鼾や、老化に伴って自然に生じる鼾、
心身の疲労、日々の食生活を反映した鼾などは、漢方治療の対象になります。

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漢方では、口からの呼気(はき出す息)に現れる症状は
肺(呼吸器)の働きと共に、脾(消化器)の働きも反映すると考えます。
脾は涎や肌肉(皮下脂肪)、口や唇と関係が強い部位ですが
舌の形・色味にも影響を与えます。
舌や口蓋の状態が、呼吸や鼾に影響する点から考えても、
鼾と脾の関わりは納得できる話だと思います。

毎晩の鼾(いびき)に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
①肺の働きを正常に整える(通気を整える)漢方薬
②脾の働きを正常に整える(化痰・除熱を促す)漢方薬を意味します。

①には、鼻息の通りを整える辛夷清肺湯や、ストレスによる閉塞を改善する半夏厚朴湯
あるいは熱盛による気道不利を鎮める大柴胡湯や防風通聖散、
②には、肌肉の締まりを回復する補中益気湯、アルコールによる水腫を防ぐ五苓散、
胃腸障害を回復する藿香正気散や加味平胃散に、一服の価値があります。

寒いはずなのに、ふいにカーッとのぼせが起きる。
寒い屋外から暖かい室内に入ると、のぼせを起こす。

寒冷に伴って顔や上半身に現れる逆上(のぼせ)症状。
それらは、寒冷に伴って起きる下半身や手足末端の血行障害を反映しています。

人の体は通常、頭寒足熱のバランスを保っていますが、
寒さを身に受けて足を冷やせば、行き場を失った足の熱は上部へ逃げ、
頭熱足寒:本来の頭寒足熱と正反対の状態に陥ります。
逆に、頭を急に冷やすと、元に戻ろうとする過程で、
一時的な頭熱足熱:頭に熱が溢れる状態に陥ってしまいます。
なおこのタイプの逆上は、体を暖め直す過程でも起こりやすい症状です。


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前者の逆上は、体を冷やすことをきっかけにして起こるのに対して、、
後者の逆上は、体を暖めることをきっかけにして起こる点が大きな違いです。
なお、前者のお手当てには、熱の集中を抑える、
血行を整える、末端の冷えを解消するなどが求められます。
対して後者のお手当てには、熱を逃がす、充血を鎮める、煩燥を防ぐなどが求められます。

寒冷時の逆上に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
血行を整えて冷えのぼせを鎮める漢方薬
熱を清めて(逃がして)逆上を解消する漢方薬を意味します。

①には、更年期障害に用いる女神散や加味逍遥散、
気の上衝を鎮める苓桂味甘湯や蘇子降気湯、
②には、興奮・充血を鎮める黄連解毒湯や黄連阿膠湯、血の道症に用いる桃核承気湯
あるいは、逆上気する咳を鎮める麦門冬湯などに、一服の価値があります。


寒冷によって引き起こされる寒冷蕁麻疹。寒暖の変化による鼻汁。
起床時に布団から出た直後に起きるくしゃみ。

花粉症や食物アレルギーが、特定の刺激(アレルゲン)に反応して起きるのに対して
寒冷アレルギーは、特定の寒暖差に反応して引き起こされる症状です。
寒暖差が大きくなるほど、急激になるほどに、寒冷アレルギーは誘発されます。

漢方では寒冷アレルギーを2つの側面から考えます。
一つは寒冷(寒暖差)の大きさ。
寒冷が強くなることは、漢方では寒邪が盛んになることに言及されます。
寒冷が強くなるほどに、体は寒邪に影響されやすくなります。
ちなみにこの面では、本人が抱える冷え(内寒)も重要なポイントになります。

もう一つは寒冷の急激さ。
寒冷が急になることは、漢方では風邪が盛んになることに言及されます。
寒冷が急に襲うほどに、体は風邪に影響されやすくなります。
ちなみにこの面では、本人の過敏性(内風)も重要なポイントになります。

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寒冷アレルギーに服んでおきたい漢方薬とは即ち、
①寒邪に誘発されるのを防ぐ漢方薬、②風邪に触発されるのを防ぐ漢方薬を意味します。
なお、寒冷アレルギーの多くは、体の表面に出現するため
①・②いずれの場合にも、体表部の状態(充血・浮腫の有無など)が影響しています。

①には、寒邪を発散する葛根湯や小青龍湯、体内を暖めて発散を促す五積散や麻黄附子細辛湯
②には、気の滞りを解す柴胡疎肝湯や加味逍遥散、風邪から体表を守る玉塀風散に
一服の価値があります。


気力・体力が充実している人。忙しい人。
直向きな人。昂揚している人。
そうして他所に気が回らず、感覚が鈍感になりがちな人は、
かぜを引いても「気のせい」と済ませてしまう。
そういう人が「かぜを引いたかも・・・」と訴えるときは
本当の引き始めから遅れてやってくるので、
はっきりとした症状が重く圧し掛かる傾向があります。

気力・体力に衰えを感じる人。生活がゆったりしている人。
神経質な人。気落ちしている人。
そうして気が向かず、繊細になりがちな人は、
かぜを引いていなくても「かぜっぽい」と感じてしまう。
そういう人が「かぜを引いたかも・・・」と訴えるときは
本当の引き始めに先んじてやってくるので、
実体のない症状が付き纏う傾向があります。

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漢方では、「かぜっぽさ」を訴える人と、かぜの引き始めの人は区別して扱われます。
かぜっぽさを感じてしまう人は、かぜに気をとられて
それを意識してしまう(かぜに気が向いてしまう)状態を反映しています。
そのような経緯でかぜっぽさを訴える人に、かぜ薬は必要ありません。

かぜっぽさを感じやすいときに服んでおきたい漢方薬とは即ち
実体のないかぜに気がとられないように整える漢方薬を意味します。
そういった場合には、気が内向きになるのを防ぐ香蘇散や桂枝加黄耆湯、
気力を回復して寒がるのを鎮める麻黄附子細辛湯、
あるいは胃腸を整えて心身を軽快にする香砂六君子湯などに、一服の価値があります。


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