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万物の変化を司り、象徴するのが風。

船は止まっている時よりも
風を受けて前に進んでいる時が安定する。
人も同じで、風を帯びた方が安定する。

古代中国では、風は運気をもたらす存在とされました。
運気を伴う風は人の運勢にも影響を及ぼす。
けれど運勢は激動するよりも、安定するのが本来のあるべき姿。
だから風を受けて安定する船のように
人の運勢や健康も、風を受けて安定していける。
そういう風は大切だけど、実は常に身の回りに存在している。

大きな変化は人を変える大きな力を、当然のように持つ。
けれど小さな変化で人が変わらないかと言えば、そうではありません。


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万物の変化を司り、象徴するのが風。

変化は文字通り、変わること=転じることを意味する。
けれど自然界における変化は、常に廻ることも含んでいる。
たしかに季節は廻り、日本は四季を一周する。
そして四季折々の風が吹く。

漢方では陰陽を取り扱うが、
陰は陽に変わる存在を、陽は陰に変わる存在を指す。
自然界における変化は陰陽の移ろいを意味する。

陰から陽に、陽から陰に変わるときにも風が吹く。
そうして陰の存在は転陽(の風)を内包している。
春は夏への移り変わりを含み、質量は引力を含み、
女性の心の奥深くには、男性的な独立心が秘められている。
そういった風が行使されて、陰は陽へと変わっていく。



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風を制御する事は、とても難しい。

風を防ぎ、風を遮るのはそれほど難しくないけれど
物事の変化を象徴する風は
それ自身も絶えず変わる存在だから
制する事がとても難しい。

通り道を定めれば、風はその通りに流れるけれど
そう仕向ける事は、風を制限しているに過ぎません。
風を制限する事は、その変化を制限する事にも繋がっていく。

自然の風は、神が統べる。
人の風(感情)も、同じく人の中にある神(俗にいう精神)が統制する。
人の中の神は、単純に上位のものという事ではなく
唯一無二で、絶対的(=いわば神風)という存在に由来するのだと思う。


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自然の理は、人の理。
自然に陰陽・五行があるように、人にも陰陽・五行がある。
自然に風が備わるように、人にも風が備わる。
地球を包むもの=大気を介して風が吹くように
人を覆う何らかの存在を通じて風は吹く。

古人は嵐を神の怒りと神格化して、大気には神が存在する、
自然界の変動は神の意志を象徴すると考えました。
同様にして、東洋医学では人を包むものは人の感情・意志だと考えました。

人に備わる風とは即ち、感情の変化。
天で風が吹けば、地にある全てのものに伝わるように、
人の感情の変化も、その下にある人の全てに伝わる。

感情の恩恵で病気で治るかは定かでないが
感情を拗らせると病気には近づくことは頷ける。


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風土や風水、風習というように
人間には風を特別な存在と認める習慣があります。

あらゆる物の変化に風は通じる。
その究極的・普遍的なものが風化なのかもしれません。
もっとも、色即是空を唱える仏教では、
風化も絶え間ない変化の一段階に過ぎません。
風化は終着点ではなく、一通過点に過ぎない訳です。

物事の(絶え間ない)変化に風という字を当てたのだから、
風化とは絶え間なく変化していくという摂理そのものを指すとも言えますが。



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