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冷えは万病の元はよく知られたフレーズですが、
その反対に「温もりは健やかの元」はあまり知られていない気がします。

大切なのは、どのようにして「温もりを得るか」です。
その方法は人それぞれ。
身体を温めること。
陽気を増やすこと。
陽気を巡らせること。
陽気の妨げを除くこと。

肝心なのは、陽気の働きを利かすこと。

陽気は身体を温める働きを指しますが、
同時に身体の原動力としての役割も果たします。
元気の原動力。巡りの原動力。健康の原動力。
ですから冷えの有無に限らず、
温もりを得ること、陽気を利かせることは実はとても大切です。

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陽気を利かせるとは、
とにかく身体を温めなさいということではありません。
ときには過ぎた勢いの陽気を鎮めることも必要になります。
陽気を利かせるとは・・・そう、刀を磨くことに通じると思います。

刀の良悪は、刀の作りによる部分も大きいですが、
それを研ぎ上げることも同様に大切です。
温活は、刀を鍛え上げる事によく似ています。
刀の材料となる玉鋼は、からだの気血といったところでしょうか

玉鋼を熱して叩き上げる。そうして刀身に陽気を封じ込めていくのは、
からだの陽気を養い、気血を働かせることにとてもよく似ていると思います。

けれどそうして鍛え上げた刀の輝きを保つには、研ぐことが当然に大切です。
切れ味が落ちるから研ぐ訳ではありません。
刀を長く使うするために研ぐ。刀の完成度をさらに高めるために磨く訳です。
身体を研いで、陽気を利きの良いものに保つ。
同じような事が私たちの元気、健康にも言えるのではないでしょうか。

世の男性は、男らしさを追求する一方で、
女性の存在を忘れてはいけません。
女性を意識する男性。女性を立てる男性。
女性にも同じことが当てはまりますが、
お互いの存在がお互いの価値を引き上げてくれる。

漢方の要素(気血や五臓六腑)にも同じような「繋がり」が存在します。
例えば今の時期、かぜの予防として適度な加湿を行います。
喉を潤すことで、粘膜からのかぜ侵入を未然に防ぐ訳ですが、
この場合、粘膜の潤いは漢方における「水」、抵抗力は「気」に当たります。
かぜの予防を考えるなら、この気と水の関係を大切にすることが肝心です。
また、今の時期から盛んになる冷え対策では、
気と血(あるは陽気と血)の連携を整えておく事が大切になります。

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少し前に、がん患者に対する笑うことの医学的検証がニュースになりました。
お笑いの医学的役割が注目された訳ですが、
その根本にあるのは、身体と心の結びつきだと思います。
先に述べた男女の関係のように互いに支え合い、高め合い、ときに制限し合う。
身体を構成する要素には個々に重要な働きがありますが、
忘れてはいけないのは、その要素の間にある繋がりです。
その繋がり力・・・とでもいうべきものを重んじて、
それを促したり、高めたり、緩めたりするのは、漢方ならではの行いです。

身近な症状だけど、実は奥が深い。頭痛もそんな症状の一つです。

今の時期から流行りやすくなるかぜですが、薬を処方する際には、
喉かぜや鼻かぜ、あるいはお腹にくるかぜなど、幾つかのタイプに分けて対処します。
実は頭痛にも同様のことが通用して、
どういう痛み、どの部分の痛み、どういうときの痛みかを重視します。
かぜの鼻や喉が、頭痛では後頭部や側頭部に相当し、かぜの鼻水や鼻詰まりが、
頭痛ではズキンズキンと疼く痛みやキリキリと締めつける痛みに相当します。
(ある症状に通用する道理が、別の症状にも通じるのが漢方の強みです。)

言いかえるとかぜと同じように、
頭痛もその特徴から、薬を簡便に選ぶ事が可能です。
「○○のかぜならこのお薬」と選ぶ具合に、「□□の頭痛ならこのお薬」と選ぶ。
けれど現実として、かぜのように「症状の特徴」を
前面に押し出した頭痛薬は滅多に見かけません。
それが薬事法の制限によるのか、西洋薬の限界なのか・・・。

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余談ですが「かぜに葛根湯」は多くの日本人が知るところです。
それだけ葛根湯の合うかぜ、それを引く日本人が多いことの現れと思います。
(悪く言えば、ワンパターンのかぜを引くということかもしれません・・・)
けれど同じようにして「頭痛に□□湯」というのはなかなか難しい。
頭痛はそれだけ複雑というか、色々な形があるという事なんでしょうね。

ただ先に述べたように、漢方には頭痛の痛み別の引き出しが揃っています。
その辺りの詳細は、ぜひお近くの漢方専門薬局でお聞き下さい。
もちろん当方も、頭痛の漢方薬を揃えていますよ。

今の時期。年末に近づくと、多忙を極めるという方が少なくありません。
ノー残業の風潮もありそうですが、
現実的な忙しさは待った無しにやってきますから。
年末商戦。受験勉強等々、忙しさの形は人によってさまざまです。
忙しさに伴って現れるのが疲れですが、
忙しさからくる疲れは、休息してもなかなか治まりません。
疲れ過ぎた体は、活動力だけでなく回復力も低下しています。

回復力の要は 肝臓 にあります。
西洋医学の肝臓は、血液を蓄える器官ですが、
漢方の肝には、栄養素である血の流れを調節する働きがあります。
疲れ過ぎたり、ストレス負荷がかかり過ぎた身体は極端に血の巡りが悪くなり、
 自分の力だけでは元に戻せない状態 に陥っています。
俗にいう自律神経失調症は、漢方でいうところの肝の乱れに当たります。
ただし、肝の乱れはその性質上、脾や肺、心など
他の五臓に伝わりやすい面があります。
自律神経失調といってもその実、いろいろな形があるという訳です。

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疲れと一口に言っても、その実態は
「過労」と「虚労」の2つに分かれます。
(漢方では、過労は肝に関係、虚労は脾に関係すると考えます)
忙しさからくる疲れの多くは過労ですが
過労を背負った身体は、虚労も招きやすくなるので注意が必要です。

蓄積した疲れは、錆のごとく身体から離れにくくなります。
疲れは溜め込まず、その日のその日に適切なケアを行いましょう。
それこそ「鉄と疲れは熱い内に」です。

10月も終わりというのに、昨日の京都市内は日差しが強くて、
暑さを感じるほどでした。これも台風一過の影響なのでしょうか。

寒暖が極端に変化するとき、身体はそれに順応するのに苦労します。
例えば体の表面は、温かいときは開き、寒いときは閉じるという反応を繰り返します。
けれど、その 開いて・閉じてを瞬時に行える訳ではありません 
極端な寒暖の下では、幾ばくかのタイムラグが生じてしまいます。
温かいのに閉じたまま、寒いのに開いたままというあべこべが起きる訳です。
もっとも、温かいのに閉じているときは、発汗を促すという良策があります。

今の時期に悩まされるのは、寒いにも関わらず体表が開いているという悪事です。
そうして開いていると、外気の風・寒に感化されやすく、
外感に伴って悪寒が走ったり、寒気が生じやすくなります。
ちなみに開いている状態とは見方を変えると、 締まりの弱さ にも通じます。
分泌の上で締まりがないことは、ときに鼻水や鼻炎、くしゃみを招き、
血管の上で締まりがないことは、血管拡張による偏頭痛を誘発します。

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寒い時に体表をいち早く閉じる方法は、それに見合った刺激を与える事が肝心です。
身体の働きを高めるには、刺激を通じて気血の巡りを賦活することが有効ですから。
その点では、内外の刺激に呼応して、気血の巡りを統率するのは肝の働き、
体表の開閉は肺の働きに相当するので、
肝→肺の連携を高める作業という事にもなる訳です。
実際は閉じていくの待ちつつ、
外感を防ぐために穏やかな疎肝・発表を行うといったところでしょうか。
もっとも、普段から肝の働きに負担がかかっている人、
いわゆる疲れ気味・ストレス気味の方は、普段からの一工夫も大切です。

個人的な見解ですが、急激な寒暖の変化に対応できるように、
平素はその対極として伸び伸び×めりはりをつけることが大切だと思います。
春の伸びやかさは肝を養いますが、秋の伸びやかさは肝を通して肺を養いますから。


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