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漢方治療には幾つかの 普遍的な決まり事 があります。
それを逸脱すると、漢方薬を服用していても十分な効果が得られません。
漢方の治療に決まり事があるということは、
当然に漢方薬の使い方にも決まり事があります。

例えば、2種類の処方を用いて治療を行うとき。
その服用の仕方によって、実際の治療効果が変わる事があります。
2種類の処方を並行して服用すべき方もいれば、
片方の処方を先にしばらく服用した後、
もう片方の服用を始めた方が良い方も存在します。

自らの状態や症状に合わせて、それに合った漢方薬を選ぶ。
それはドラッグストアの店頭に行き、
漢方の並びを前にして、ある程度まで可能だと思います。
ただし、実際に気持ち良く治ってくれるかといえば、
全てがその通りにはなりません。
実際の相談でも、自分で選んで飲んだ漢方薬を教えてくれる方もいます。
そういう方は次に決まって「その処方も悪くないんだけど・・・」と訴えます。
もちろん、もっと合った漢方薬があるのかもしれません。
けれど合っているかどうかは、自身の症状や状態だけでなく、
先の漢方の決まり事に合致しているどうかも含まれます。

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私がもっとも身近だと思う漢方の決まり事。
それは、かぜかな?と思ったら、自分に合うと思われる漢方薬を飲んでみる事です。
あらかじめ準備しておけば、ベストですね。
完全なかぜに変わると、漢方薬の選択肢はそれだけ増えてしまう。
そしてこじれると、さらに選択肢が増えてしまう。
かぜかどうかよく解らない状態。その時分で漢方薬に頼るのは、
 早めに治すに越した事はない という漢方治療の方針に倣った行いです。

当薬局は京都大学のすぐ近くに店を構えています。
その為でしょうか、学生さんの相談が多いのも特徴の一つです。
そして開局当初から感じているのが、学生さんの神経症・不眠症の多さ。

神経症・不眠症で悩んでいる学生さんは決して少なくありません。
特に一人暮らしの学生さんは、学業上のストレス、
学業とアルバイトの両立による心労、日々の食生活の乱れなど
何らかの乱れを抱えている場合が多い。
そういう乱れは、漢方でいうところの 歪み に通じます。
家族がいる環境から一人の環境に変わり、全てを自分でやらないといけない。
独立といえば聞こえは良いでしょうが、その実は孤立ではないしょうか?
漢方の養生は、どういう養生を行うかも大切ですが、
それをどういう環境で行うかも同じくらい大切です。
実際にも相談された方では、一人暮らしを改めることで、
快方に向かう事例も少なくありません。
人の暮らしは所作に出る。病気や病状も同じだと思います。

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学生さんの神経症・不眠症。健康も含めた様々な悩み。
それらの受け皿として、少しでもお手伝いできることがあれば。
そんな思いを胸に、本日も元気に営業しています。

土曜日相談、始めました。
女性の相談員もおります(水・土曜日)ので、どうぞお気軽に。

疲れに伴って出現する「煩」。
煩はわずらわしさを伴う、不快な状態の事ですが、
そこから、本来は穏やかなものが波立つ状態、
在るべきところに納まらない状態を表します。
人の心で言えば、落ち着かず、妙な胸騒ぎがする状態に近いでしょうか。
ちなみに、そういう状態は「心煩」と呼ばれ、
神経症、不眠症、更年期障害の一病態だったりします。

東洋医学では、 精神は五臓に宿る とされ、
人の心はその体に現れるもの(それが病状であれ健康であれ)と、
互いに通じ合うと関係にあると考えています。
その点では、五蔵の働きが弱まることは、
心の働きが弱まることにも通じる訳です。
だから五蔵を動かさない怠慢な生活は、人の心にも決して良くありません。

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これは個人的見解ですが、
精神はからだの働きを円滑にする上で欠かせない
司令塔のような役割を果たすのだと思います。
果たして煩とは、心と身体が離れた状態、不釣合いな状態を意味します。
食べたいのに、食べられない。
眠りたいのに、眠れない。
休みたいのに、休まらない。
煩はときに、そのような形で現れます。

その対策として店頭でお伝えするのが、 好きな事を疎かにしない事 
皆さんは自分の好きな事について、たくさん話せますか。
それが仕事でも、プライベートでも、自分の事でも、家族の事でも構いません。
そういう精神面の幸せが希薄な上に、内臓の働きが弱まり、
そこに宿した精神も弱まれば、人の心はどうして健康でいられるでしょうか。

好きな事が薄れるほどに疲れてしまう。
好きな事を省みないほどに頑張ってしまう。
あるいは、好きな事に無関心になるほどに困窮してしまう。
そうして心と身体の結びつきが綻べば、煩に代表されるいろいろな病態が現れます。

漢方薬の中には温服、冷服だけでなく
うがいしながら少しずつ服用する方剤というのが存在します。
これからの季節に増える、喉の違和感や痛みに用いる方剤がこれに当たります。
実際の服用方法にも、その通りに明記されています。
ちなみにその方剤は、現在のところ医療用医薬品にありません。
実は町の薬局には、医療用として知られていない処方が少なからず存在します。
さらに最近は、エキス剤、錠剤以外の煎液剤、ゼリー剤と新しい剤型も出てきています。
それもまた医療用医薬品には見られない、薬局漢方ならではの特徴です。
自分に合った漢方薬とは、処方云々だけでなく、剤型も含めた事だと思いますね。

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そして多くの漢方薬にも言えることですが、やっぱり飲み方を疎かにしてはいけません。
かぜを始めとした呼吸器官に用いる方剤は特にそうです。
浅田飴、龍角散。名の知れた和漢薬は、
どちらも生薬・漢方に通じる部分があり、そのどちらの服用も水は必要ありません。
飲み込むだけではないお薬の形。
それもまた漢方の知恵ではないでしょうか。

空気が乾燥してくると、体の潤いが気になるところですが。
一口に潤いといっても、髪の毛の潤いから皮膚の潤い、
目の潤い、口腔の潤い、喉の潤いと、人の体にはさまざまな潤いがあり、
それは二つに大別することができます。
一つは体に封じ込められる潤い。言いかえると、栄養物として振舞う潤い。
もう一つは体から外に出て行く潤い。言いかえると、分泌物として振舞う潤い。
そして万事の二極は、漢方における陰陽に通じます。
即ち、からだの潤いにも陰と陽があるという事です。
栄養物として振舞う、封じ込められた潤いは陰の存在=陰の潤い、
分泌物として振舞う、外に出て行く潤いは陽の存在=陽の潤いといえます。

ちなみに、体全体の構成要素の中では、
血・水が与える栄養や潤い自体は陰の存在です。
ただし陰の尺度には幅が存在して、陽寄りの陰もあり、陰寄りの陰もあるという訳です。
例えば、一口に男女といっても、男っぽい男もいれば、女っぽい男もいるでしょう。
その逆に女っぽい女もいれば、男っぽい女もいる。
これは物事を数値せず、相対的に捉える東洋世界の何とも不思議な考え方です。

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果たして陽消陰長の秋、乾燥とともに失われていく潤いは、陽の存在に当たります。
それこそ陽消によってもたらされるものでしょうから。
陽の潤いは、同じく陽の存在である気と関連深い。
さしずめ、気が通わない所に潤いを引っ張ってくるのは難しいといった所でしょうか。
ちなみに。陽の存在である気にも、陽寄りのものと陰寄りのものが存在します。
分泌に関して言えば、分泌を促す気と過剰な分泌を抑え気が相互に働いています。
もっとも、陰陽の区別なく気を整えることで、正常な分泌を促す方が現実的であり、
秋の潤いに関する養生のポイントも、そこにあります。


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