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健康トピックス

当店の最新情報をご案内します。

荊防敗毒散

長全堂薬局 (山口県萩市)

40歳代の女性。

春先の花粉症にはずい分悩まされてきたとのことです。
花粉症の症状は定番のクシャミ・鼻水・鼻づまりなのですが、
問題なのは突然顔・眼が腫れてしまう症状なのです。
戸外にいるとき花粉が飛んでいるのが判るそうなのですが、
花粉の存在を感じてしまうと直に顔が腫れてきてしまうのだそうです。
顔が腫れると、まるでお岩さんのように瞼が眼に垂れ下がり、まるで別人になってしまい、人に会いたくないそうです。
これが短くて3日続くとか、当人とってみれば大問題です。春は大嫌いなのだそうです。

この方には解毒・清熱作用のある荊防敗毒散を中心にして症状を緩和する処方を服用してもらいました。
顔・眼が腫れる時は越婢加朮湯だけを集中して服用してしのいでもらいました。
もちろん毎日の食べ物には徹底的に注意してもらっています。

服用開始して一ヶ月を経過したころから花粉を感じても顔・眼が腫れなくなり、
漢方薬を服用することで花粉症をコントロールできる!
と自信がついてきたそうです。

今も荊防敗毒散を継続して服用してもらっています。
症状が治まっているので分3の服用を分1にしての服用です。
きっと来年の花粉症の時期には今までとは違う春を迎えられことでしょう。

急な湿疹

長全堂薬局 (山口県萩市)

20歳代の女性、今までも皮膚の湿疹・痒みで漢方薬を服用されある程度症状をコントロールできていました。

ところが5月中旬、突然顔が腫れ部分的に丘状の湿疹ができ痒みも増し、大変に辛い!
ということで来店されました。
お客様と直接対面することも多い仕事をされていらっしゃるので、顔の湿疹は辛く憂鬱だとか。

浮腫みにしても湿疹にしても炎症が起こっています。
とにかく急に発症した炎症を鎮める必要があります。
その際欠かせない処方は清熱剤となります。
代表的な処方としては黄蓮解毒湯があります。
しかし黄連解毒湯は普段服用している漢方薬に配合されています。
黄連解毒湯を単独で増量して使用するか、全く別の処方を考えるか、どちらか選択しなければなりません。

そこで思いついた処方がありました。使用する条件として
・浮腫、腫れ
・赤くなる
・痛い、痒い
の3つが揃っている必要があります。
中に配合されている生薬に発汗作用を有する”麻黄”があり、場合によっては湿疹が悪化する可能性も考えられます。
しかし”石膏”という強い清熱剤、利水作用のある生薬を信じて3日分ご用意しまし。
ついでに皮膚科を受診してステロイドの配合されている軟膏も処方してもらうようお話しました。
店頭で1回分を服用して帰っていかれました。

3日後に来店されたのですが、顔面はすっかり浮腫がとれ、湿疹もきれいになっており、お客様も私も一安心した事例でした。

浮腫み

長全堂薬局 (山口県萩市)

20代後半の女性、身体が浮腫んで仕方ないと漢方相談に来店。
浮腫み易く汗をかかない。起床時既に浮腫んでいる、夕方になると浮腫み感は増大する。
季節の変わり目には鼻炎を発症し、鼻づまりで困る。
という訴えです。
実際お会いすると色白で、浮腫みのためかなり体重も多め。
とにかく口渇がひどく、常に水やお茶で口の中を潤していなくては辛くて仕方ない。

以上の症状を聞くと先ず「五苓散」などの利水剤を念頭に話を進めて行きますが、
次の症状が気になります。
・ひどい口渇
・鼻炎

そこでもう少し掘り下げて話をお聞きすると
小学生の時に風邪を引いたのがきっかけとなり扁桃腺肥大し、20代になるまでそのままの状態が続いていた。
数年前に肥大した扁桃腺の除去手術を実施。術後から口渇が発現、以来今日に至る。

風邪をきっかけに扁桃腺が肥大しそれが続く、これは温病体質の特徴と見てよいでしょう。
さらに肥大した扁桃腺を切除(陰虚)したわけですから益々温病体質(陰虚発熱体質)傾向は進むわけです。

そこで滋潤清熱効果のある方剤を利水剤(五苓散のような温剤ではありません)と併用する事にして1週間ご用意。
1週間後に来店された折に、とにかく口渇が楽になり、あれだけたくさん飲んでいた水・お茶を飲まないで済んでいる。
更にお小水のでも大変によくなり、身体が軽くなっているのが実感できる! と。
「同じ漢方薬をしばらく服用してみます!!」と喜んで帰られました。

恐らく利水剤だけでは効果がでなかったと思われるケースです。
お話はよくよく掘り下げて聞くものです。

百会の灸

長全堂薬局 (山口県萩市)

先日義理両親宅を訪問した折のことです。
私の義父ですから既に80歳を超えて数年たっています。
その義父が便秘に困っているとのこと。
体力も食欲も衰えているので食べる量も少なくなってきているので、
かつてのような快便とは行かないのは当然といえば当然なのですが便がスッキリ出ないことに苦痛を訴えています。
年齢的にも大黄を主剤とする便秘薬を使いたくはありません。

そこで灸を用いることにしました。
ツボは百会(ひゃくえ)といい身体の正中線上、頭頂にあります。
灸の数は5壮(そう)、半米粒大です。

灸をすえると頭の中に染み込むような独特の気持ちの良い感じがします。

その場では効果ありませんが、数時間すると自然な排便が期待できるもので、
義父の場合も2時間ほどの間に2回気持ちの良い排便があり、大変喜ばれました。

イメージとしては、プッチンプリンの底にある爪を折ると中のプリンが見事にでてくる現象に似ています。
プッチンプリンの爪を折る = 百会の灸
という訳です。お解りいただけるでしょうか?

五味のバランス

長全堂薬局 (山口県萩市)

80歳代の男性。
細身、若い頃よりあまり肥った事は無い。
この冬心房細動により右下肢に血栓が生じ手術除去、下肢血栓の背景となる基礎疾患として狭心症があった模様。
散歩時に息が切れて辛いことがしばしばあったとのこと。
入院加療、冠動脈に大してステント挿入手術、現在は息切れは感じないで不通に生活できるようになった。

ところが病院のドクターはかなり厳密に塩分・水分の摂取制限を指示。
血液検査の結果 BNP値・BUN値の数値が高く、腎臓と心臓の不調を懸念している様子。

そのためここ2ヶ月ほど元気が無い。話しかければ普通に返答するものの、語尾に元気がない。
食欲も無い(減塩食のため食事が味気ない、とぼやいている)
一日中横になっていたい等と腎陽虚の兆候が顕著に。

五行説に 腎 ⇔ 水、鹹(カン:しおからい)

 とあります。塩と水が腎と密接な関係にあることが判ります。
ただし密接な関係であって、腎が悪いときは塩・水の摂取を極端に制限せよと言っているのではありません。
この方のように塩・水の摂取制限によって腎陽虚の兆候が現れるとき、これは摂取制限が行過ぎたためと考えてもよいのではないでしょうか?

あまり濃くなってはいけませんが、今よりは塩分・水分を若干多めに摂取してみるようにアドバイス。

食味は五味のバランスが大事、一つだけ極端に少なくすると体調に影響が出るのではないでしょうか?

何事もバランスが大事です。