電話・メール・店頭で相談できます
お店で漢方相談 メールで漢方相談 電話でのお問合せ 0838-25-1895漢方相談 長全堂薬局(山口県萩市)
  • 漢方薬のきぐすり.com
  • ホーム
  • 店舗紹介
  • 相談方法
  • 交通アクセス
  • 健康トピックス
トップ > 健康トピックス

健康トピックス

当店の最新情報をご案内します。

40代後半の女性。
朝起きるのが辛い、起きると無性に悲しくなり何もする気力を失い大変困っている。
病院に行くと精神安定剤などを処方されるので行きたくない。
現在生理は一年ほどない。
食欲は特段変わらない。
こんな状態を改善したいと来店されました。

舌は暗紫色で乾燥している。味覚異常はない。
閉経時期と重なっている点からも”血”の問題であることは間違いありません。
瘀血により血流全般に影響が出ている。更に陰虚(血虚)にも陥っている。
駆瘀血作用、養陰作用、理気作用のある漢方薬を服用してもらい、合わせて生地黄の配合されている膏薬も服用していただくことに。

服用し始めてすぐに朝の起床が楽になり悲しさも感じないで済むようになったとのこと。
調子が良くなるとついつい漢方薬の服用を忘れてしまうのだそうです。
すると朝起床時の辛さがもどり、悲しくなるそうです。
これで「ああ、漢方薬を飲まないといけない」と思うようになり、きちんと漢方薬を服用するようになるということです。

漢方薬は身体的症状は勿論のこと、合わせて精神的な症状にも的確に効果を出すことができるのです。
また効果のある漢方薬も、きちんと服用し続けないと真価を発揮できないものです。
この方はまだまだ継続して漢方薬を服用中!

花粉症の様々

長全堂薬局 (山口県萩市)

私が漢方の世界に足を踏み入れた頃、今から約30年弱も前のことですが、当時も春に花粉症に悩む人はたくさんいました。
当時の花粉症の主症状はクシャミと大量の鼻水が中心だったように覚えています。
しかし東京から地元萩に帰って長全堂薬局を開局して以来感じるのは、花粉症の主症状がクシャミ鼻水から鼻づまりと眼の痒み、そして咳・咽通へと変わりつつあることです。
当然使用する漢方薬も変化します。クシャミ・鼻水の花粉症に対しては小青龍湯などの発表剤が中でした。ところが鼻づまりと眼の痒みに対しては基本的に花粉症症状の激しいときには清熱剤を中心に考え補陰剤を視野に入れながら漢方薬を組み立て、咳に対しては麻黄の配合されている鎮咳剤を清熱剤とのバランスを考えながら組み立てることになります。
小青龍湯もまだまだ使用しますが、その頻度はどんどん減ってきているのです。之に反比例して黄連解毒湯の使用頻度はまさに鰻上り。
この事態は東京と萩の地域差に原因があるのか、日本人の花粉症症状が変化してきているのか、それとも他に原因があるのか、よく判りません。
ただひとつはっきりしているのは花粉症という疾患も変化しているということ、これは間違いないと思います。私たちはこの変化に対応しなくてはなりません。漢方薬も医薬品、社会のニーズに敏感でなくてはならないのです。

3月12日(土曜日)は出張のため臨時休業とさせていただきます。
出張中であっても電話は普通どおりに話できます。

季節は”春”、花粉症真っ盛りです。
田舎の漢方薬局にも必ず花粉症を訴えて来店される方が日に一人は必ずいらっしゃます。

春は五行説によると「肝」の季節です。
春になると肝の気は亢進してきます。すると相克関係にある「土」を抑制するようになります。
「脾」は「土」の支配にあるので、肝気の亢進は結果的に脾の働きを抑制することになります。
脾の働きの中には「運化作用」があり、この運化作用が阻害されることで体内には中医学で言う”痰”が貯留し易くなります。

また肝の気が亢進することで気の上衝が起こり、人によっては鼻粘膜や眼が充血しいつも炎症を起こしていると同じ状態になります。
そんな状態になっている鼻腔内や眼の粘膜にスギ花粉や黄砂といった微小物質が付着すると途端に強く炎症反応が起きます。
すると体内で余分に貯留している”痰”はこの炎症がきっかけになって体外へ排出されるようになります。
これが花粉症の一症状、たくさん出るクシャミと大量の鼻水の東洋医学的機序です。

であればその対策は
①肝気の亢進を抑制
②気の上衝を抑制
③脾の運化作用の回復
④痰の解消、排出
であり、これらの対策のうちどこをメインにして漢方薬を選び、養生を指導することになります。

一方眼の痒みや咽の違和感のある花粉症には上記の理論は適用できません。
他の理論を運用する必要があります。それは次の機会にゆずるとします。

肌の痒みと胃腸

長全堂薬局 (山口県萩市)

 皮膚が痒い場合の漢方薬は清熱剤をいかに上手に使うか、という点に尽きます。
 しかし時に胃腸に注目すると良い結果が出ることがあります。

 五行説によると脾胃は肌肉・四肢と関連が深いことがわかります。アトピー性皮膚炎に代表される皮膚の痒みが主訴となる疾患において胃腸の不調、特に胃の不調を同時に訴えることがあります。例えば食欲にムラがある、空腹時に胃が重くなる痛むといった症状を伴う場合です。
 こんな時は補中益気湯などを清熱剤と併用すると皮膚の痒み、赤みといった症状が思いのほか早く楽になることがあります。
 ただ問題もあり、補中益気湯には人参が配合されており、この人参の性が温であることが使用の難しさにつながっています。清熱剤と併用するわけですが補中益気湯の量を満量使わず加減します。その量を間違うと補中益気湯の副作用が出てしまい、皮膚の痒みの増悪、血圧上昇などをきたしてしまいます。かといって少ないとその効果を発揮できません。そのバランスは人によって異なるので漢方相談って骨が折れます。