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第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

肥満をもたらす脂肪と解消させる脂肪

 一般に脂肪組織というと、皮下や内臓周囲など、全身に広く分布している「白色脂肪組織white adipose tissue(WAT)」を指しています。ところが、私たち人間を含む哺乳動物には、形態も機能も異なる「褐色脂肪組織brown adipose tissue(BAT)」と呼ばれるもう一種類の脂肪組織が存在しているのです。両者はその名のとおり、色調の違いで容易に識別することができます。しかし、両脂肪組織の最も際立った違いは、その生理機能にあります。WATは過剰のエネルギーを中性脂肪として貯蔵する場所になっているのに対し、BATは、過食後の余分なエネルギー(中性脂肪)をミトコンドリアで酸化分解することにより、熱として体外へ放散する熱産生組織になっています。
 すなわち、白色脂肪組織は脂肪を蓄えて肥満をもたらしますが、BATはその逆で、脂肪をどんどん燃やして熱に変え、全身の代謝を高めていくのです。ですから、BATを活発に働かすことができれば、もはや脂肪が貯まることはなく、肥満に悩まされることはありません。昔から「痩せの大食い」と言われた人たちも、今となってみれば、このBATの量や働きの違いから、科学的にうまく説明できます。
 さて、ここまで話せば、私が使った「漢方の煎じ薬」の秘密が、ある程度予想できると思います。私が父から教わったこの漢方薬こそが、褐色脂肪組織であるBATの活動を促す薬、すなわちβ3‐アドレナリン受容体作動薬と呼ばれるものだったのです。まさに、人間に生来備わっている生体防御機能そのものに働きかける薬だったわけです。父は、おそらく、これまでの臨床経験と東洋医学の古典から学んだ知識とによってこの漢方の煎じ薬を選び、私の妹と友人の肥満治療に用いたと思われます。が、今から20年以上前に、すでにこのβ3‐アドレナリン受容体作動薬を肥満治療薬として使っていたことは、特筆すべきことだと考えられます。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

肥満に対しても「HNシステム」は働く

 プロローグで私は、「HNシステム」のコントロールこそが老化予防の鍵を握っていると述べました。ところがなんと「HNシステム」は老化予防だけではなく、肥満にもかかわっていたのです。ここであらためて、そのからくりを説明することにしましょう。
 じつは私たち人間には、生まれたときからすでに肥満に対する生体防御機能が備わっています。すなわち、創造の神は、私たち人類がこの地上で永遠に生きるためには、人間が肥満することは悪いこととして、脳にその情報をインプットさせていたのです。この情報は、古くから研究者の間で「luxus consumption」と呼ばれてたいへん注目されていました。そして、最近になって、その具体的システムの全貌が明らかになってきたのです。
 私たちは、食べることによって外界からエネルギーを獲得し、そのエネルギーをうまく利用、消費することによって、生命を維持しています。そして、生体のエネルギー代謝の平衡は、脳(間脳、視床下部)からの命令により、自立的に調節されることによって成り立っています。すなわち、私たちはエネルギーの摂取(食事)と消費(熱産生)とのバランスをうまく保つことにより、生命を維持することができるわけです。簡単に言えば、おなかが空いたら食事をして、満足したらそれ以上は食べない。活動してエネルギーが消費されたら、消費された分だけを食事して、消費された分だけのエネルギーを補給する、ということです。

 ところが実際には、そんなにうまくいかず、なんらかの理由で多食になったり、少食になったりします。栄養価の高い食物が豊富にある現代に生きる私たちは、知らず知らずのうちに過食になっている場合が多いのです。その結果、多かれ少なかれ肥満状態にある人間がひじょうに多いということになります。そして、肥満すれば成人病、すなわち高脂血症、高血圧症、動脈硬化症、糖尿病、心臓病、肝臓病などに罹患する危険率もぐっと高くなります。その結果、本来、遺伝子的にプログラムされた長い寿命をまっとうすることができずに、早死にすることになってしまいます。
 「luxus consumption」とは「人間が、なんらかの理由で多食(過食)になったとしても、そのときに余分のエネルギーを熱として体外に散逸するシステムが働けば、エネルギーの出納はつねに正常に保たれるから、人間は肥満せずにいられる」という考え方です。そして、現代の最先端の分子細胞医学は、サーモゲニン(thermogenin)と呼ばれる分子量約3万2000のタンパク質を生体内で合成させることにより、このシステムが実際に稼動することを明らかにしたのです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

成人病予防という東洋医学の思わぬ効用

 その後知らされた話ですが、友人は以前は太りすぎで、肝臓や膵臓の機能が悪く、コレステロール値も高く、中性脂肪もやたらと多くて、医者から脂肪肝だと言われていたそうです。さらに血糖値も高かったらしく、このままでは、まちがいなく成人病に罹患すると忠告されていたとのことでした。それが、ダイエットに成功してからは、すべて正常に戻ったということでした。
 この事実を友人から聞かされたとき、私は東洋医学の力にあらためて驚かされました。じつは友人に治療を頼まれたとき、はっきり言って、自分の自分の鍼治療、漢方薬治療にはまったく自信がなかったのです。私はそのころ、鍼と漢方薬の免許は取得していたものの、研究ばかりに没頭していて、臨床からはだいぶ遠ざかっていました。ですから、父に治療方法は教わったものの、これほど効果が上がるものとは自分でも思ってみなかったのです。
 祖父と父が妹の肥満を治したときは、二人の東洋医学の知識、技術をもってすれば、当然と思っていたのでさほど驚かなかったのですが、今度はまだまだ未熟者の私が、友人の肥満をいとも簡単に治してしまったのです。この事実には、本当に驚いてしまいました。このとき、私の鍼治療に関しては、ツボの選択は父から教わったのでまちがいないにしても、その微妙な刺激術に関して父と私では雲泥の差があったはずです。ところが、結果は前述したとおり、とてもすばらしいものでした。
 さて、友人の肥満を治し、近い将来、まちがいなく成人病に罹患するだろうとまでいわれた彼の健康状態を正常に戻した秘密はどこにあったのでしょうか。それは、このときの治療に用いた漢方薬なのです。すなわち、この漢方の煎じ薬を用いて、友人の持っている「ハイヤー・ナーバス・システム」(HNシステム)をすみやかに駆動させ、これを最大限に利用して、彼の肥満を治したばかりか、彼の最悪な健康状態を正常に戻したのです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

漢方薬で肥満が解消した

 私ごとになりますが、私には妹が一人います。この妹が、高校まではいわゆる肥満児でした。ある日、何があったのか、妹が自分の肥満をかなり気にしだしたのです。そのことを祖父や父が知り、これはいい機会だと、鍼治療と漢方の煎じ薬を飲ませはじめました。
 妹は鍼灸も漢方薬も大嫌いでしたが、なぜか言うとおりにしていたようです。祖父と父は、妹に1日おきに鍼治療をして、1日1回、漢方の煎じ薬を飲ませました。これが効いたのか、2週間目くらいからめきめき効果が現われて、2ヵ月後には、まるで別人のようになってしまったのです。その後、妹は以前よりも体調もすごくよくなり、クラブ活動にも積極的に参加するようになりました。彼女は現在も、とくにダイエットに気をつかうことなく、スマートなままでいます。
 もう1つ、こんな例もありました。私の高校時代の友人から、ある日、今度結婚するとの連絡が入りました。おめでとうと言うと、その友人は、じつは困ったことがあるといって、婚約者から、「そんなに太ったままじゃイヤ!ハワイで結婚式が挙げられない!友達にみっともない水着姿を見られたくない!」と言われたというのです。
 友人は私の妹のケースを知っていたので、自分も何とかしてくれというのです。彼はそのとき29歳、身長167センチで体重は81キロでした。肥満治療専門の医者からアドバイスを受け、食事療法と運動療法のメニューをもらったとのことでしたが、忙しいサラリーマンにはとうてい無理なことで、1週間もしないうちに挫折してしまったそうです。
 私はさっそく父に電話をして、治療方法を確認しました。友人は仕事の関係上。妹のようにそうたびたび鍼治療はできないので、耳と肩甲骨付近にあるツボと腎臓の上にあるツボに皮内鍼をする治療法を採用しました。そして、漢方薬は柴胡、半夏、大黄などを含む合計8種類の生薬からなるものを採用しました。
 また、友人は毎日駅まで自転車を使って通勤していましたが、これを徒歩にしてもらうことにして、毎日往復約30分間のウオーキングをしてもらいました。それから、彼は1週間に1度、必ず私のところに来て鍼治療を受け、漢方薬を持って帰るようになりました。その結果、友人の体重は1ヶ月で約7キロ減少し、70キロ台前半の体重になりました。これで気をよくした彼は、その後も私の言いつけをよく守り、2ヵ月後にはさらに5キロ減少して60キロ台の体重になったのです。
 この時点で私は、鍼治療に関しては継続してよいとしても、漢方薬に関しては、彼の体型に合わせて新しいものに変更しなくてはいけないと考えました。父にも相談し、今度は18種類の生薬を一定の比率で混合したものを採用することにしました。その後、友人の体重はさらに3キロぐらい減少して、ほぼ安定しました。この間、友人は、私の鍼治療とこの漢方の煎じ薬について苦情らしきものはなく、ただ、この煎じ薬を飲むと肩から脇の下にかけて、カァーッと熱くなる感じがすると言い、以前よりも便通がよくなったようだとも言っていました。さらに、以前の食事の半分の量で、十分満足感が味わえるようになったそうです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第4章 漢方薬の驚異のボケ防止作用

漢方薬こそアルツハイマー病を予防する決め手

 病気と治療の関係をコンピュータにたとえて整理してみましょう。コンピュータはハードウエア、ソフトウエア、ヒューマンウエアの3つが連動して、初めて作動します。ハードウエアが故障した場合には部品を交換しなければ直りません。西洋医学の外科手術や、抗生物質による治療が必要になる器質的疾患がこれに相当します。またハードウエアが正常でも、ソフトウエアに欠陥がある場合はコンピュータは作動しません。これは、神経系、内分泌系、免疫系の異常の調節を必要とする機能的疾患に相当します。そして最後に、コンピュータが正常でも、それを動かす人間が誤った操作をしたのでは作動しません。このような場合は、個々の状態に合わせた治療が必要です。単一的な治療は無意味であり、ときには事態をかえって悪化させる場合もあります。
 漢方薬の場合、実際の中身は前述した「上薬」「中薬」「下薬」の薬がすべて配合されていることが多くなっています。上薬は漢方薬(漢方処方)の作用のバランスをとると同時に、中薬、下薬の副作用の軽減をしていると考えられます。これは、あたかも組織の管理職のような役割をしています。中薬は中間管理職で、下薬は第一線のスタッフに相当すると考えていいでしょう。要するに上中下薬の組み合わせによって漢方薬は完成され、薬効と安全性が高まると考えられています。この点が西洋医学の考え方とは異なっています。
 西洋医学の場合は、患者さんに対して1枚の処方箋の中に数種類の合成新薬を併用投与することで病気を治療します。たとえば風邪の場合は、熱があれば解熱薬、咳が出れば気管支拡張薬、鼻が出れば抗アレルギー薬、胃に負担がかかるから消化薬、粘膜保護薬、のどが痛ければトローチの消炎剤、体力が落ちているからビタミンE、ビタミンCを投与するというふうに、一枚の処方は多数の薬を併用することで成立しています。これに対して漢方薬の場合は、1つの漢方処方でいろいろな症状を取り去ることができ、症状が多いからといって、たくさんの漢方薬を投与することではありません。
 漢方薬の効用と特徴について、さまざまな角度から説明してきました。ここまでお読みになれば、漢方薬こそがアルツハイマー病予防の特効薬であることがおわかりいただけると思います。第一に、アルツハイマー病は脳の老化に直接関連して発病する病気であること、発病を抑えるためには活性酸素を除去して、脳の酸化を食い止めなければならないこと、そして、この病気は2年ないし20年にわたって徐々に進行すること、したがって、予防や治療には薬を飲み続けなければならないこと、などなどを思い起こしてください。強力な活性酸素消去作用、抗老化作用を持ち、なおかつ長期間投与しても副作用などの心配がない漢方薬は、まさにアルツハイマー病のための薬と言っても過言ではないのです。
 次の章では、老化を防ぐための鍵として紹介した「HNシステム」と、これを駆動させるための「3つの東洋医学的手法」について、あらためて述べたいと思います。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。


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