今夏の猛暑は、尋常ではありませんでしたね。ここにきて朝夕
の温度差が大きいためか、腰痛・肩こり・鼻炎の出る方が多い
ですね。
人体に余分なものが進入し、悪影響を与えることを「邪実」と
呼び、特に「風寒暑(温)湿燥火(ふうかんしょ〈おん〉しつそうか)」
を「六淫の邪(りくいんのじゃ)」と我々は呼ぶ。
花粉はまさに余分なものが人体に悪影響をもたらす「邪実」で、
関わるものは「風寒暑(温)」である。その中でも「風の邪」が原因
となる場合が多く、「風寒・風温・風湿」というように他の邪と結び
つきやすい性質がある。
34歳主婦の場合は、5年前に広島へ引っ越してからアレルギ
ー性鼻炎が出るようになった。くしゃみ・鼻水、目のかゆみがあ
り、どちらかというと寒がりな方であるという。今までは市販の
鼻炎薬で症状を抑えていたが、眠くなったり、頭がボーッとした
り、のどが渇くことがあり、漢方薬で自然に治療したいと来店さ
れた。この方には「桂枝湯合玉屏風散(けいしとうごうぎょくへい
ふうさん)」を服用してもらったところ、眠けやのどの渇きなどの
前述の状態がなくなり、例年になく快適に過ごせていると報告に
来られた。
ツイート |
更新日: 2013/10/16 |
この月経でお悩みの20歳の女性には、まず脾(ひ)〈胃腸〉を健やかに
し、全身の栄養不足を改善する「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」と、下腹 部を温めて子宮の環境を改善する「理中湯(りちゅうとう)」を合わせて服用 してもらった。3ヶ月もたつと顔色に赤みが差し、食事も美味しく、量も食べ られるようになった。口内炎・舌炎もほとんどなくなったとのこと。 1ヶ月で20日間続いていた生理の出血は、5日間くらいに減ってきた。 そして、5日で次の生理が始まっていたのが、10日間にのびた。体重も少 し増え、まず第一段階の子宮発育不全の改善は成功したといって良いで あろう。都合6ヶ月間この薬を継続後、ホルモンの微妙なバランスを調整 する「きゅう帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)」に 転方した。すると生理は見事に25日間周期にまで延びた。 その後1年が経過したが、何か体に悪い条件が加わると生理は短縮さ れてしまう傾向にある。そこで寝不足や疲れたときは「補中益気湯」、冷え たときは「理中湯」、風邪を引いたときにはその場に応じて風邪漢方薬を調 合し、生理に影響しないように努める。生理の微妙なホルモンを調整する 能力をつけるにはまだ時間を要するが、本人はこれで晴れてお嫁に行け ると大変喜んでいる。 |
ツイート |
更新日: 2013/08/17 |
婦人科の治療に時間がかかることが多い。と言うのも生理の異常は、
卵胞ホルモンと黄体ホルモンとの微妙なバランスにより排卵と月経を起こ していくのですが、生理そのものを診ても無意味な場合が多く、体全体を 強くし、子宮の発育不全を改善して子宮の環境を良くし、ホルモンの微妙 なバランスを調整出来る能力をつけなくては本当の治療とは言えません。 20歳の女性が最初に来店されたとき、風が吹くとどこかに飛ばされそ うな感じでした。顔色は青白く、痩せていて、いかにも体力がない。唇は乾 燥し、髪の毛が薄くてツヤがなく、明らかに血色不良を起こしている。 学校の検診でも胃下垂と言われていて、食が細く、好き嫌いも多い。 16歳のころから急性胃腸炎を繰り返したという。また、小さい頃から口内 炎や舌炎をよく起こし、便通は毎日あるが軟らかめで、冷たいものを飲食 するとすぐに下痢をしてしまう。低血圧で冷え性、夜、なかなか眠られない。 相談の内容は初潮以来、生理が止まらないということである。1ヶ月に 20日間くらい出血し、5日休んではまた出血を起こすという。悪心・嘔吐、 下腹部痛があり、下痢を伴う。冷や汗が出ると悪寒を感じ、食欲もなくな る。 (つづく) |
ツイート |
更新日: 2013/07/24 |
生理は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンとの微妙なバランスにより排卵
と月経を起こしていく。このような場合、生理そのものを診ても無意味な場 合が多く、身体全体を強くし子宮の発育不全を改善して子宮の環境を良く しホルモンの微妙なバランスを調整できる能力をつけなくては本当の治療 とは言えません。 39歳女性。この方は、結婚が遅く、子どもがほしいと思われるも出来 られず、あきらめ気味でおられた。伺うと生理不順、生理前にはイライラ、 頭痛がひどい。さらに食後には胃が痞える、夜は眠りが浅い、肌がカサ カサ等を訴えられる。 最初、気の滞りを行らせる「加味逍遥散(かみしょうようさん)」を1ヶ月 服用頂いたところ、次の生理前にはイライラ、頭痛が軽くなり、胃の痞え も取れて身体が楽になったと来店。 第2段階としてお血(おけつ)を取り、ホルモンの微妙なバランスを調整 する「きゅう帰調血飲第1加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)」と 体全体を整える「瓊玉膏(けいぎょっこう)」に転方した。 三ヶ月後ご本人より懐妊の朗報をいただく。ご夫婦、店主共に元気な 赤ちゃんが誕生される日を待ちこがれている。 |
ツイート |
更新日: 2013/07/04 |
最初から白髪の改善を目的に来店する患者様はほとんどいない。しか
し、病気を治療している過程で、美容師さんに白髪の根元から黒い髪が出 てきていると指摘された方は何人もいらっしゃる。この方たちが共通して服 用されている漢方薬が「開豊瓊玉膏(かいほうけいぎょっこう)」です。 約千年前に書かれた『洪氏集験方(こうししゅうけんほう)』という古典に は「瓊玉膏」とは、五臓六腑(ぷ)の働きを盛んにする。頭脳・骨髄・脊(せき) 髄が充実し、全身が滋潤して栄養と血液が行きわたる。白髪が黒くよみが える。老化を防ぎ心身ともに若返り、生命活動が盛んになるなど、他にも たくさんの記載がある。質の良い血を生産し、全身にめぐらせることにより 髪に栄養が行きわたり、黒髪がよみがえったのである。この他にも永年服 用されている方より、化粧の乗りが良くなった、シミが薄くなった、小じわが 少なくなった、肌のかさつきが取れた、という喜びの声をよく聞きます。 この「瓊玉膏」は、かつて、皇帝を中心にごく限られた人達だけが子孫 繁栄、病気の予防と健康の維持、長寿のために服用していた高貴薬です。 補陰補血効果が優れているため、現代病であるアトピー性皮膚炎や生活 習慣病、手術後の肉芽形成や体力回復に単独或いは他剤と併用してす ばらしい効果を上げています。 |
ツイート |
更新日: 2013/04/10 |