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50歳代 女性 
 前もってちゃんと説明していてよかった。3方良しとはこのことだ。3方とは、患者さん、お医者さん、そして僕。
 僕がその方に初めて漢方相談を受けたのは、町の皮膚科での治療に限界を感じ、大病院の診察を受けて間もなくのころだ。大病院の薬もすでに飲んでいたが、効果を感じられずに訪ねてくれたのだが、僕は問診してすぐに「治すことができる」と確信した。そこで患者さんに念を押したことがある。
 「もし、治ったら、今度病院に行ったときに先生に『先生のおかげです』とお礼を言っておいてね。間違っても漢方薬を飲んで治ったなんてことは言わないでね。もしそんなことを言ったら、絞殺されるよ。『先生様のおかげですらあ』って言ってごらん、先生も喜ぶから。間違っても田舎の薬局で治ったなんて言うと、今後の信頼関係が築けなくて損をするよ」
 この助言がよかった。2度目に大病院を受診したときに先生に丁寧にお礼を言ったそうだ。「先生のおかげです」と。すると先生は大いに喜んでくださったそうだ。そう報告してくれている患者さんもとても良い笑顔で、その場の雰囲気がよかったことがうかがわれる。当然投薬もなく、先生が3回目の予約日を指定してくださったのだが「調子が良ければキャンセルしてもいいですよ」と言ってくださったそうだ。
 よかった、よかった、これでみんなが幸せ。ただしこのことによって新たな不安が生じた。同じような患者に、先生が自信をもって同じ薬を出してしまいそうなことだ。
 僕が治すことができると確信した問診がまさか「卓球の練習に行った夜は肩がこる」だったとは恥ずかしくて言えないから、この出来事は闇のままだ。
 教訓、田舎の薬局に要求されるのは、スマートさではなく泥臭さ。

 


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