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 60歳代 女性 
 明後日から2泊3日で娘とお参りに団体バスで行ってくるから、「何とか腰が持つようにして!」と頼まれた。この人はどんなトラブルでも、1日分か2日分しか漢方薬を持って帰らない。2泊3日だから珍しく今回は3日分持って帰ったが、この間に効果を出さなければならない。と言うかどんな要求をされても、毎回一包目から効果を出さなければならないのだ。こうした患者さんは実は僕のところには結構おられて、こうした方々のおかげで、早く効く漢方薬を訓練させられた。
 牛窓は、瀬戸内地方では珍しく過疎地で、皆さんの収入はそんなに高くない。だから高額なものを試してもらうことはできないし、効果が出るまで忍耐強く待ってくれる人もいない。だから漢方薬も、1週間分持って帰る人が多い。でもそうした方々の多くが、何十年も僕の漢方薬を利用してくれる方々で、僕の漢方修行のための先生でもある。どう変わったか、どう変わらなかったかを、すべて検証させてくれる方だから。
 漢方薬も薬だから服用して数十分で体の中で薬効を開始し、6時間ぐらいで血液の中から消える。その間に作用が期待できるわけだ。だから漢方薬は長く飲まないと効かないなどという言い訳は牛窓では通用しない。数時間の効果を積み重ねて、完治への道のりを歩むと言うだけのことだ。
 今日、別の要件で来た時に「この前はありがとう。おかげでいいお参りが出来た」と教えてくれた。出発の前日から飲んだから、痛くないまま出かけられ、帰ってからもずっと痛くないそうだ。「ありがとう」と言われたから「それはお寺さんにおかげをもらったからじゃ!漢方薬のおかげではない」と答えたが、もちろんこれは謙遜。
 田舎の薬局は純朴な方相手だからストレスが少なく結構楽しい。飽き性の僕が45年も続けられているのだから、そして今だなお辞めたいとも思わないのだから。


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