誠心堂薬局船橋店 関根です
今回は、耳の疾患の一つである耳のつまりについて説明していきます。
耳閉感とは、耳の中に何かが詰まっている感じや耳が何かにふさがれた感じをいいます。
よく、耳に水が入ったような感じだったり、自分の声が響くような聞こえ方をすると言われることがあります。
外耳や中耳、内耳のいすれかに問題がおこりうる症状です。
また耳管(耳と鼻をつなぐ管)の機能障害による症状もあります。
外耳:耳垢、外耳道湿疹、外耳炎が原因。外耳道の骨隆起が原因
中耳:中耳炎で鼓膜の振動が制限される場合
内耳:音の振動を電気信号に変換する器官である蝸牛の機能が低下すると難聴が発生します。低音の難聴が発生すると起こります。例)メニエール病や突発性難聴など。血流の障害や自律神経調節機能の障害が原因とも考えられています。
耳管:開きが悪くて鼓室に貯留液がたまる滲出性中耳炎になる場合や耳管開放症の場合に生じるケースがあります。
中医学の観点からは、
①気滞血瘀 ②腎虚 ③痰湿
を考えます。
①の気滞血瘀ですが、首周辺の筋肉のコリなどで血行がわるく、代謝が低下して起こっている状態になります。
②は、もともとの体質、老化、慢性病、性生活の不摂生により起こります。このケースは、生活習慣の改善などに取り組んで根気よく治療が必要になります。
③は、浮腫が原因です。過食や脂っこいもの、過度の飲酒などにより体内に浮腫(痰湿)が起こります。それが過度になると痰湿が温められ、熱をおびるようになり、それが鼻を通じて耳の流れを阻害することにより起こります。
①~③の可能性を考え、それに伴う漢方で治療していくことで改善に導きます。
以上です。