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健康トピックス

当店の最新情報をご案内します。

こんにちは。
誠心堂薬局船橋店 関根です。

今回は、「秋バテ」について話したいと思います。

まだまだ暑い日が続いていますね。
ですが、確実に日照時間は短くなり夜も多少は涼しくなってきたかなという印象にあります。
暑さ寒さも彼岸までという日本の慣用句があります。
冬の寒さ(余寒)は春の彼岸の入りの頃(3月20日前後)まで、夏の暑さ(残暑)は秋の彼岸の入りの頃(9月20日前後)までには和らぐという意味です。
ちょうど記事をアップする日のあたりが秋の彼岸の入りの頃になります。
ということは、もうそろそろ暑さも和らぐ傾向にあるということですね。(といいつつも近年暑さが続いていますが・・・。)

夏の暑さが和らいで過ごしやすくなってきているのに、
身体がだるい
食欲が出ない
疲れやすい
などの症状が続くような状態を「秋バテ」といいます。
実は悩まれる方が年々増加傾向にあります。

症状が「夏バテ」と良く似ているため、症状だけを確認して、どちらかを区別することは難しいのですが、涼しくなってから疲れを感じるのが「秋バテ」であり、夏から秋にかけての気温の変化についていけないところに原因があると言われているため、症状の出ている時期によって呼び方が違うと考えて良いようです。


「秋バテ」は大きく分けて三つのタイプに分かれます。

夏のダメージから症状が出るタイプ

夏と秋の気温差から症状が出るタイプ

秋の特徴でもある乾燥の影響で症状が出るタイプ

です。


夏のダメージから症状が出るタイプ

夏は暑さや湿度の負担により、胃腸の働きを担う「脾」が弱りやすくなる季節です。
くわえて、冷たい飲食や暑さによる疲れが続いて慢性化してしまうと、「脾」の力がなかなか回復できずに弱った状態が続いてしまいます。
この体質を「脾気虚」といいます。

「脾」が弱ると食べ物を消化したり、栄養を吸収したりする働きが低下してしまうため、食べたものから栄養や元気を作りにくくなり、パワー不足の状態となります。
そうすると気温の変化や環境の変化についていけずに不調がみられる傾向があります。
特徴的な症状として、疲れやすい、だるい、元気がない、食欲がない、お腹がはる、手足に力が入らない、などがあります。


夏と秋の気温差から症状が出るタイプ

夏の疲れで弱っているところに気温が下がり、体を温める力が足りずに冷えや血行不良などがおこりやすくなります。

外の気温や冷房などの外気によって起こる冷えか、体内の温める力が弱っている冷えかによって対処が異なります。
その原因によって現れる症状は異なりますが、共通する症状として、手足の冷え、お腹の冷え、痛みなどがあります。


秋の特徴でもある乾燥の影響で症状が出るタイプ

秋は乾燥の季節のため、体表面だけでなく体内までの全身が乾燥しやすくなります。漢方の体の機能を主る五臓のうち、呼吸器のはたらきを担う「肺」、胃腸の働きを担う「脾」、水分代謝に関わる「腎」が影響を受けます。

特に秋バテでよくみられるのは「肺」が乾燥する「肺陰虚」で、咳、口や喉の乾燥、ほてり、寝汗などの症状がよくみられます。
「肺」は「皮膚」や「大腸」とも関係が深いため、肌トラブルやお通じのトラブルに悩まされることもあります。


秋バテの対策~おすすめの漢方薬~
秋バテは一過性の不調ではなく、夏の暑さや秋の乾燥といった気候変化の負担が体質に影響して起こる不調です。
そのため、栄養ドリンクやサプリメントなどで一時的に対策するだけではなく、継続的に取り組んで体質改善されることをオススメします。
特に毎年のように不調を感じている方や日常生活に影響するような不調を感じている方は、漢方薬による対策を立てるとよいと思います。


代表的な漢方薬
・ 六君子湯
胃腸を整えながら体を元気にする
・ 参苓白朮散
胃腸を整え、体を潤し元気にする、下痢にもよい
・ 人参養栄湯
体の元気や栄養を補い、リラックスさせ、咳にもよい
・ 生脈散
潤いや元気を補い、体液の流出を防ぐ
・ 炙甘草湯
潤いや元気を補い、血流を整えるため動悸や息切れにもよい
・ 麦味地黄丸
呼吸器や全身を潤し、呼吸を安定させる


「秋バテの原因と漢方で考える体質」でご紹介した3つの体質は一つだけの体質になるわけではなく、混合して現れることもあるため、漢方薬の服用を希望される際には専門家に相談してくださいね。