1年前から、両腕と両下肢に、毛孔がざらざらしだした。 はじめは無意識に掻いてしまった。 1週間後に、痒い範囲が広くなり、皮膚科を受診する。はじめは抗ヒスタミン薬と痒み止めが、次にステロイド系の軟膏(ランク3)がでて、数ヶ月前からはステロイドの内服も増えた。 さすがに、これではいつまで経っても、治りきらないと思われ、来局される。 患部は毛孔部が5ミリ程度に膨らみ、各場所のほとんどに掻破痕がある。猛烈な痒みで、昼は我慢するが、夜間就寝中に掻いている。 患部の状態から、毛孔部の浮腫と炎症に対応する、桂麻各半湯(けいまかくはんとう)を煎じ薬にして、体質改善目的で、十味敗毒湯のエキス剤を併用し、塗り薬はそのまま使っていただいた。2週間で、痒みが楽になったとのことなので、そのまま続服したところ1ヶ月で半減し、3ヶ月でほぼ毛孔部の皮疹は治まり、現在十味敗毒湯のエキス剤のみ続けている。 |
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更新日: 2022/02/14 |
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60歳の主婦。 1年前から、右膝関節が、立ち上がるや階段を下りる時に痛むようになる。しばらくして から整形外科受診するも、痛め止めのロキソニンと湿布薬をもらい、週2回リハビリに 行くことになった。数ヶ月通うが、痛みが治まらないため、近所も鍼灸院に通いだした。 そこから漢方薬を薦められ来局する。 体型は、小柄・肥満症で、下肢のむくみが常にあり、膝関節部の裏側がぶよぶよし ている。また全身がビヤ樽型で、いかにも水っぽい感じが濃厚である。変形性膝関 節症の診断があるものの、関節腔内ではなく周りの筋が関係している、先人の教え とおりに、筋に効く疎経活血湯(そけいかっけつとう)の 加減を服用していただいた。 すると、2週間で足が軽くなった。4週間後には、体重が3kg減ったうえ、痛みは半 減した。その後防風通聖散や防已黄耆湯 も併用しながら、体重を20kg落としたところ、半年後には足関節の痛みを感じなくなっ た。 やっぱり、肥満がキーポイントです。 |
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更新日: 2022/01/26 |
秋の乾燥した季節の皮膚病には漢方薬
寺町漢方薬局 (広島県広島市)
夏に両肘関節から手首・手甲かけての水疱性湿疹が、漢方薬の内服と黄連軟膏にて 改善したが、そのあと10月になり、空気の乾燥と気温の低下から、表皮が乾燥して、 痂皮になり、炎症ではなく皮膚木枯燥から痒みがでて、その場所を掻いて、さらに 痒みを助長させてきた。この時期には非常に多くのかたがこの症状で相談に来られる ケースです。 このような時は、従来の皮膚治療では、ワセリンと抗ヒスタミン薬を主とした塗薬しか ないのですが、漢方薬なら、飲む保湿剤があります。 この方には当帰飲子にバクモントウ・ゲンジン・オウギを多量に加えて服用して、 さらに外用には、紫雲膏や、紫雲膏と親水クリームを加えた混合クリームを 利用して、対処すると、2週間ほどで痒みは半減し、30日ほどの服用で、ほぼ改善し 正常に復した。 |
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更新日: 2021/11/12 |
ジュクジュクの浸出液の多いアトピーに漢方薬
寺町漢方薬局 (広島県広島市)
以前より、ストレスが溜まるとアトピーの皮膚炎がでてくる。今回2ヶ月前から右手差し指先に発疹がでると、次々に他の指にもでき、手持ちのステロイドの軟膏を塗っていたが、左手指にもできだし、来局される。 右・左の手の指が、炎症を起こし、浸出液がでて仕事にならない。夏時期なので、高温多湿の影響がある湿熱型のアトピーなので、毛孔部の炎症もあるので、消風散・越婢加朮湯の組み合わせ処方とした。 半月で半減し、1ヶ月で治まったが、こんどは乾燥して落屑が気になりだした。血虚証を呈してきたので、保湿作用のある当帰飲子(とうきいんし)に越婢加朮湯の組み合わせで服用する。 残り2ヶ月の服用で治まり、薬をやめて、保湿クリームだけで様子を見るまで、回復した。 |
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更新日: 2021/10/27 |
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