
23歳の会社員の男性。
去年夏に両下肢に、虫に刺された。無意識で数日間、掻いてしまった。気づいた時には、大腿部を含む下肢全体に、毛孔性の皮疹が広がっていた。


その時点で、皮膚科に受診し、ステロイドに外用薬と、抗ヒスタミン薬を使って治療を始めた。かゆみに負けてつい、掻くくせがついてしまった。
はじめは、漢方の外用薬とともに。桂麻各半湯、つぎに十味敗毒湯、桔梗石膏などを使い、頑張るが効果はあまりでなかった。そのうちイライラして、掻くくせがついて、気持ちがよいといいだした。大人のくせにとも思ったが・・・

そこで、抗神経作用のある抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)を、十味敗毒湯の煎じ薬と併用したところ、じょじょに改善がみられ、掻きくせがなくなってきた。
それでも、3ヶ月間ほどかかったが、瘢痕を残して治ってしまった。

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いつもながら、皮疹を掻いてしまうと、治りは圧倒的に悪くなります。
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