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健康トピックス 「皮膚掻痒症」

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75歳の主婦。

1年前から背中・胸に湿疹ができて、はじめは買い薬のかゆみ止めを使い、その後皮膚科に受診して軽いステロイド軟こうと痒み止めの抗ヒスタミン薬を使ってきた。
痒みが増すばかりで、効果がなく、来局される。

小柄・やせ型。

皮膚を見させてもらうと、毛孔部が一部軽く赤く腫れているが、ほとんどが粉を吹いたような渋紙に似た皮膚状態で、無数に掻把痕がある。

この状態に血虚生風症、西洋医学的には皮脂欠乏性湿疹の状態であるので、補血潤燥・止痒作用のある当帰飲子(とうきいんし)に苦荊散(くけいさん)を合方して調剤する。

煎薬にして効果を上げたかったが、なるべく手間のかからない薬を希望されて、散薬にしてお薬を作った。

2週間の漢方薬を飲み終わるころには、全く痒みが覚えなくなる。うれしくてワザワザお礼の報告をしにきた。

   



82歳の女性。

長身・普通体型。5年前から、特に冬に暖房が入ると、身体特に背中が痒く、手や孫の手などで、掻いては傷になる。

皮膚科にいくも、痒み止めや、保湿のクリームをぬっていたが、めんどくさくなり、それも塗らなくなった。

見ると、背中には毛孔部に掻いた瘢痕が多数あるが、特に紅班もない。

老人性の皮膚乾燥型の掻痒症に使う、当帰飲子のエキス剤を飲んでもらう。まずは、1ヶ月として漢方薬を渡した。

しかし、効果がよくわからないとの、再らい局時の話から、一人暮らしなので、煎じ薬の当帰飲子を真空パックにして製剤化して、毎日朝・夕1パックあて、食前にのんでもらった。


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すると、エキス剤では効果のなかった、痒みが徐々におさまり、2ヶ月ほどの服用で、なくなり、あれほどあった掻破痕もなくなっていた。

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  煎じ薬、恐るべし・・・・

 

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