健康増進ニュース総集編

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34.不眠を考えてみました

不眠は交感神経の緊張を伴う症状です。「金不換王」や「蠣黄精」を飲むと「よく眠れる」という報告があります。どちらも交感神経の緊張が抑制された結果だと思われます。
熱と汗の説明で理解されたと思いますが交感神経の緊張には「実」と「虚」があります。
「実」は「金不換王」などが合う、ストレスなどが関わって起きる一般的な緊張です。
「虚」というのは「蠣黄精」などが合う、代謝機能が低下して起きる交感神経の緊張です。

人は空腹になったり、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足すると交感神経が緊張します。そうであることはジャンクフード症候群と呼ばれるビタミン・ミネラルが不足している人たちが、切れやすくなり、暴力や犯罪が多くなることからも分かります。
また、年を取るとともに交感神経の緊張している人が多くなります。
うつ症状のある人は交感神経が緊張しているため、必ず不眠になります。
こうした代謝機能の低下した群「虚の交感神経緊張タイプ」です。

代謝機能が低下すると自律神経の働きも低下します。その時からだは、機能を維持するために力を振り絞って交感神経を奮い立たせます。
「虚熱」「虚汗」の際に交感神経を緊張させるのと同じ理屈です。

ストレスの際には交感神経が緊張しますが、同時に「異化作用」が活発になって、アミノ酸、ビタミン、ミネラルの消耗量が増加し、尿中への排泄量が増えます。
虚弱者、老人、女性などの、虚のタイプではこうした影響を受けやすくなります。
虚のタイプの不眠には「蠣黄精」を中心に「金不換王」を少し加えます。ビタミンB群や トリプトファン、GABA、グリシンなどのアミノ酸の併用も役立ちます。
実証タイプでは「蠣黄精」などを飲むと逆に眠れなくなる人が出てきます。

眠りのホルモンはトリプトファンセロトニンメラトニンという経路で作られます。

セロトニンは朝日を浴びたり、リズミカルな歩行などによって増やすことができます。
どちらも代謝を活発にするのにつながる行動です。
神事や祭りには「足を踏み鳴らす行為」がつきものです。近頃ブームの「踵落とし」や 相撲の「四股」などと同様にドスンドスンと踵を刺激するのがいいようです。骨を刺激することによって何らかの骨ホルモンが分泌され、元気になります。続けていると不眠や糖尿病にも効果があります。

多くの不眠の原因となる交感神経の緊張には虚と実の要素が混在しています。


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33.発熱と発汗を考える

漢方では熱には「実熱」と「虚熱」があると教えています。
「実熱」とは風邪を引いたりしたときになどに出る、いわゆる一般的な熱です。
こうした熱は、体温を上げることによって、ウイルスを死滅させやすくしたり、代謝酵素の働きを活発にしたり、して早く病気を治すのに役立ちます。
熱を上げたいのに熱が出ない場合には「麻黄」などが良く使われます。麻黄は葛根湯、麻黄湯、小青竜湯などの処方に配合されています。
「麻黄」には交感神経を緊張させる作用があって、体温を上げる、汗をかかせる、ために用いられます。体力のある人は麻黄の入った漢方薬がよく合います。
若い人はスポーツで汗を流すだけで、初期の風邪なら簡単に冶ります。

しかし、汗をかくという作業は体力を消耗しますので、麻黄などを体の弱い人に使うと逆効果になります。肝臓が弱ってくるとサウナで汗をかくだけで風邪を引いたりします。

1974年から1998年にかけて、私はかき肉エキスの普及に注力していました。
「かき」はストレプトマイシンなどの抗生物質が無い時代には「結核の特効薬」として用いられていました。結核が「死病」として恐れられていた時代です。

結核には必ず微熱と寝汗が伴います。この微熱こそ「虚熱」と呼べるものです。体力がなくなって出る熱です。おそらく残った体の力を振り絞り、交感神経を緊張させ、代謝を高めて治そうとしているのでしょう。微熱の解消には「かき肉エキス」が役立ちます。
微熱に対し解熱剤を使用してはいけません。温性、補性の薬食を使います。

同じようなことは「汗」にも言えます。漢方では汗を「自汗」と「盗汗」に分けます。
「自汗」とは暑かったり、運動したりしてかく普通の汗です。
「盗汗」とは寝汗のことです。寝汗は微熱と同様に、体力がない場合にかく汗です。
10年以上もの間、夜中にシャツを何枚も取り換えるくらいひどい寝汗が続いている、という広告会社に勤めている男性にかき肉エキスを差し上げたことがあります。
1週間もかからないうちに寝汗が止まって、互いに驚かされました。

交感神経が緊張するとアドレナリンが分泌しますが、汗腺ではアセチルコリンが分泌して、汗腺を緩め汗を出させます。寝汗の分泌は虚の交感神経の緊張によるものです。気管支も同じように交感神経が緊張している時には拡がっています。夜になって副交感神経が優位になると気管支が狭まって喘息が出やすくなります。


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金不換王で慢性炎症を抑える
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31.金不換王で慢性炎症を抑える
炎 症

体内に侵入した不純物、毒物、あるいは体内で発生した老廃物、酸化物、老化細胞などを除去するために、全身の細胞からはマクロファージ(貧食細胞)などの免疫細胞を活性化させる仲介物質(メディエーター)が分泌されます。
活動を始めた免疫細胞からは活性酸素(O₂⁻)や一酸化窒素(・NO)などのフリーラジカルが放出されるため炎症が発生しやすくなります。

赤くなって、熱をもち、腫れて、痛みがある、4つの症状を持つのが「炎症」の定義ですが、そのような激しい反応や自覚症状を伴わず、だらだらと続く炎症もあります。
前者を「急性炎症」、後者を「慢性炎症」と呼んで区別します。

慢性炎症

慢性炎症が関わる病気としては肝硬変、C型肝炎、脂肪肝、潰瘍性大腸炎、クローン病、閉寒性肺疾患(COPD)、動脈硬化、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、がん、歯周病、糖尿病、高血圧、心臓病、血栓症、肥満、慢性疲労、認知症、うつなどが上げられています。
生活習慣病と呼ばれている病気はすべて、広義の慢性炎症が続いた結果ももたらされるもので、炎症の影響の拡大と細胞の老化によって進行・悪化していきます。

慢性炎症の原因

血流低下→プロスタグランジンの生成→血管の拡張→炎症の発生

肥満→脂肪細胞の肥満→肥満細胞→炎症メディエーターを分泌→炎症の拡大→老化病(生活習慣病)の促進

ストレス→老廃物の増加・活性酸素の発生→炎症の発生→炎症メディエーターを分泌→炎症の拡大→老化病(生活習慣病)の促進

高血糖→糖化反応の増加→炎症の発生→炎症メディエーターを分泌→炎症の拡大→老化病(生活習慣病)の促進

高血圧→血管内皮細胞の損傷→→単球・LDLの流入→LDLの酸化・マクロファージによる貪食→プラークの形成・活性酸素の発生→炎症の発生→血管内皮細胞の破損→動脈硬化・血栓の形成→脳・心臓の梗塞

喫煙
→PM1.0の化学物質の肺胞への侵入→炎症の発生

歯周病菌→炎症の発生→毒素(炎症メディーエータ)を分泌→炎症の拡大・インスリン活性の阻害→老化病(生活習慣病)の促進

慢性炎症はすべて「おけつ」の発生につながります



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壮健生薬ニュース NO. 36

カルシウム沈着による関節炎
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カルシウム沈着による関節炎

偽痛風、偽変形性関節炎、偽関節リウマチなど、関節に沈着した二リン酸カルシウム(ピロリン酸カルシウム)の結晶が関節内に溶けだして起こる関節炎があります。
膝関節、手関節、肩関節、足関節、椎間板、黄色靭帯などで見られます。
血中のカルシウム濃度が高くなくても発症するようで、偽痛風では男女差がありません。60歳以上では加齢が関係しているようですが、55歳以下では遺伝や代謝(副甲状腺機能亢進症、ヘモクロマトーシス、低マグネシウム血症、低リン血症など)の変調などが関わっている可能性もあります。

一等級三七人参の飲用では、こうしたカルシウム沈着によると思われる炎症に効果があったとする報告や沈着していたカルシウムが消失したという報告があります。

大分県のT先生は「五十肩様の激痛が一等級三七人参の10粒×5~6回/日飲用により、3日で痛みが治まり、1週間後にはレントゲン検査で沈着したカルシウムが確認できなくなっていた。」と痛みの消失と沈着カルシウムの消失というご自身の治験例を報告して下さっています。
カルシウムは関節だけでなくアキレス腱乳房にも沈着します。女性の場合、カルシウムが乳房に沈着して、シコリや痛みが出て、乳がんが疑われたりする例もあるようです。T先生からは、そうした女性に一等級三七人参10粒/日を1年続ける覚悟で飲んでもらったら、いつの間にかカルシウムが消失していた、という報告もありました。

一等級三七人参はへバーデン結節にもよく効果が出ています。日本で初めて報告をくださったのは広島県のM先生です。一等級三七人参を1日10粒×3回飲用していたら、短期間で指関節の痛みが消失したばかりではなく、3年以上飲用を続けていたら「へバーデン結節」特有の「骨棘(こっきょく)」も消失してきれいな指になった、というものでした。ご自身の「骨棘の消えた手の写真」付きでの報告でした。
へバーデン結節は手の指の第一関節が変形し腫れて痛むのが特徴ですが、原因は不明で、治療方法も確立されていません。指の使い過ぎだともいわれますが、更年期以降の女性に多いことを考えると、女性ホルモン不足・カルシウム不足・交感神経の緊張 緊張→血中カルシウム濃度の低下→骨からのカルシウム溶出→血中カルシウム濃度の上昇といったカルシウムパラドックスが関わっているようです。

一等級三七人参細胞内へのカルシウムの流入を抑制する働きがありますが、こうした機能が関節や組織へのカルシウムの沈着の抑制、沈着カルシウムの排泄の促進などに関わっている可能性があります。老化防止の切り札です。


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壮健生薬ニュース NO. 152

ヘバーデン結節が増加している
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ヘバーデン結節が増加している

40歳以降の女性に増えている「手の指の第一関節が腫れて痛む」という指の変形性関節症は「へバーデン結節」と呼ばれます。あまり知られていない病名でしたが、最近よく知られるようになってきました。急性のものと慢性のものがあります。「腫れと痛み」の症状が収まっても、そのまま放っておくと棘骨が生じ、骨が変形してきます。症状は10年~15年かけて進行していきます。

「あなたの指先変形してませんか?」の著者・カサハラフットケア整体院院長:笠原巌はへバーデン結節は「手から始まる場合」もあれば「足から始まる場合」もあり、「首」「背部」「腰」「股関節」「ひざ」「足関節」など全身に発症する可能性のある疾患だと説明しています。ひどい外反母趾のある人にへバーデン結節が多くみられるようです。

へバーデン結節の原因は膠原病と言われたり、女性ホルモンの減少による更年期の症状だと言われたりします。いずれも、冷え、交感神経の緊張、血行不良などが関係しているのが共通点です。
一等級三七人参の飲用(10粒/日)でへバーデン結節の痛みや腫れが良く改善され、長期の飲用では棘骨が消失して指がきれいになるケースが報告されています。

壮健生薬研究会