心という字からは、心が弾む・心温まるといったとてもやわらかい響きがあります。
漢方では病気の起る原因が外部からではなく、体の内部から起ることを内因といい、その内因のひとつに感情があります。
人間の五臓と感情は密接に関係し合っており、肝は怒りを・心は喜びを・脾は憂思を・肺は悲しみを・腎は恐驚をそれぞれの五臓から生じると教えています。
たとえば精神的に激しく怒ったりしますと、その影響は肝におよび肝を傷つけることになります。また、その逆に肝臓に何らかの障害があったりしますと、イライラしたり、怒りっぽくなったりすることがあります。
このように五臓と感情との間には深いかかわりがあり、これを心身一如といいます。ゆえに、常日頃から心を穏やかに保つことこそが最善の健康法といえます。