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お血(おけつ)と女性 |
目のまわりのくま、肩こり、下肢の静脈瘤、何となく疲れやすいなどの症状を経験したことないという女性は少ないのではないでしょうか?東洋医学では、人体は気、血、水のバランスを基本に成り立っているという考え方をします。
そして、それぞれのめぐりが悪くなると、様々な疾患や不定愁訴(しゅうそ)が生じると考えられています。お血(おけつ)というのは、その3つのうちの血の流れが滞った状態です。女性は男性とちがって、1ヶ月に1度生理がくるという月経周期をもっているので、どうしてもお血(おけつ)という状態になりやすくなります。
では次に、お血(おけつ)の状態をもつ疾患、子宮内膜症についてお話しましょう。
本来、子宮内膜にのみあるはずの内膜が、卵巣や子宮の筋層、子宮以外の場所に存在し、広がっていくのが内膜症です。それはまさに良性のガン疾患かと思うほどに執拗に女性を苦しめます。生理痛はもちろんのこと、性交痛、排便痛、そして下痢や便秘など多くの症状がともないます。西洋医学では、生理をとめ、閉経のような状態をつくることにより症状をおさえたり、手術により切除したりする方法があります。それなりにすぐれた所もありますが、のぼせやいらいらなどの更年期様の副作用に悩んだり、切除したはずのところからまた内膜症が再燃するということに出くわしたりします。
そこで東洋医学の登場です。2000年の歴史をもつ漢方は、このお血(おけつ)に対してすぐれた効果を発揮します。代表的なものに桂枝茯苓丸( けいしぶくりょうがん )、折衝飲(せっしょういん)、血府逐お湯(けっぷちくおとう)などの処方があります。
そして、その処方にはいろんな優れた生薬がはいっています。たとえば、川キュウ(センキュウ)は、セリ科のセンキュウの根茎を乾燥したもの、丹参はシソ科のタンジンの根を乾燥したもの、赤芍はボタン科のシャクヤクの根を乾燥したもの、桃仁はバラ科のモモの成熟した種子中の仁を乾燥したもの、紅花はキク科のベニバナの花冠を乾燥したもの、牡丹皮はボタン科のボタンの根皮を乾燥したものなどです。全部、植物の根や茎、種子、花からできています。
さらに、動物性生薬が加わるともっとパワーアップします。そして、その1つ1つがすべてお血(おけつ)を軽くするという力をもっています。
漢方家たちは、昔からさまざまに検討し、この生薬を組み合わせて処方をつくってきました。そして、その処方が今、女性に投与されているわけです。ですから、はやい人で1〜2ヶ月で生理痛が軽くなったり、CA−125という内膜症のマーカーがさがったりします。東洋医学では、これらの漢方に加えて、血海※や三陰交※に鍼や灸をしたり、また、整体をしたりしてお血(おけつ)の治療効果をあげています。
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以上、東洋医学のいろんな治療についてお話してきました。しかし、もっと血と関係していることがあります。それは「七情の乱れ」です。七情とは、喜、怒、恐、悲、憂、驚、思です。これが乱れると、体内の臓器に影響をおよぼし、お血(おけつ)の原因となります。つまり、いくらよい生薬をとっていても七情の乱れがあると、お血(おけつ)がとれにくいということです。
ストレスの多い社会でできるだけ心おだやかに、ゆったりと生活していくことがとても大切だと思います。そして、自然の恵みに感謝し、旬の食物をよくかんでいただくことがお血(おけつ)を改善する基本だと思います。漢方はそれを実行しようとする人を優しく援助していく縁の下の力持ちなのだと思います。 |
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