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病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  アマドコロ
 

 トコロに似て甘いのでアマドコロと言われる。

アマドコロ   アマドコロ


別名・地方名 甘野老
科 名 ユリ科/ラテン語の科名 Liliaceae
学名(植物ラテン名) Polygonatum odoratum Druce var. pluriflorum Ohwi
Polygonatum odoratum Druce
英名 aromatic Solomon’s seal
中国名 玉竹
生薬名 萎ずい(いずい)、玉竹(ぎょくちく)
出 典 神農本草経(217年)
生育場所 山地や丘陵地の樹陰に自生し、切り花として畑に植えたり、観賞用に庭園にも植えられる。
薬用部位と採集時期 地下茎。秋~冬。
調整法 枯れ茎を除き、水洗いしてひげ根をむしり、天日乾燥する。太い根は、乾燥しやすいように、縦割りにして天日で乾燥させるか、また蒸気を通してから乾燥させる。
主な成分 コンバラマリン、コンバラリン、ケンペロールグリコシド、アゼチジンーカルボン酸などを含む
効能・効果 滋養、強壮、消炎、鎮咳、血圧降下、強心作用
用法・用量 1日5~10g
薬効と使用方法(常用量) 【1】生の根茎をすり下ろして塗布するか、小量の小麦粉と混合して患部にはると、湿疹、胎毒、ねんざ、打撲、腰痛、脚部や手足の疼痛に効果がある。またシミ、そばかすが取れる。根茎の乾燥粉末に少量の小麦粉と酢を混ぜてはっても効果がある。萎ずいを煎じて服用または煎液で罨法しても同様の効果がある。

【2】萎ずいを1日5~10g煎じて服用、または生を食べれば滋養、強壮、強精、解熱、消炎、鎮咳剤として寝汗、失精などに効果があるとともに、しみ、そばかすを去り、胃炎、胃潰瘍にも効果がある。老化防止になり、また気力の滅退に効果がある。毎日服用しなくても、疲労の激しい時に用いればよい。又変形関節炎による骨の異常も肉が付き目立たなくなり、水もたまらなくなる、むち打ち症の首の痛みも消える。

【3】萎ずいを焼酎に漬けて薬用酒とし、服用すれば血色をよくする。また軽度の強心昇圧作用、副腎皮質ホルモン様作用。血糖降下作用、腸を潤し便通を整える作用もある。
薬酒の作り方 根茎20~30gとグラニュー糖100グラムを、ホワイトリカー1.8リットルに漬け、3ヶ月位熟成させ、布でこし、1回20mlを飲用する。
使用上の注意(副作用、相互作用など)  適切に使用する場合、安全に摂取することが出きる。
薬食健康法

若葉および根茎は食用とする。土の中の白いところから、若芽を摘みとる。アマドコロは傷み易いので早く処理すること。新芽を採集するとき、根茎の存在を確認することが必要。根茎のないホウチャクソウなどの若芽は採集してはいけない。
【1】若芽は生のまま、バター炒め、卵とじ、天ぷらなどに。塩ひとつまみを入れた熱湯で茹で、しばらく冷水にさらし、お浸し、酢みそ、辛子あえ、マヨネーズ和えなどに。そのほか甘酢和え、豆腐和え、クルミ和え、黄身酢和え、煮物、天ぷら等広い用途に利用できる。
【2】花をあつめ、さっと熱湯をくぐらせ、冷水にとり、甘酢、辛子酢、酢みそ、マヨネーズ和え、寒天寄せなどで味わう。またスマシ汁にアマドコロの花と錦糸卵を入れると綺麗である。
【3】根茎は年中採集できるが、成熟した秋からが効率がよい。煮物、油炒め、天ぷらなどに利用する。ヤマイモと一緒にすり下ろしてとろろ汁にしても良い。また短冊に切り、ワサビ醤油で食べるのもおつである。塩で下浸けした後、味噌潰け、粕漬け、もろみ浸け、キムチ等にしても美味である。

花の寒天寄せの作り方 【1】だし汁に塩、醤油を入れ、火にかけ、寒天を溶かす。
【2】流し箱にこの寒天液と花を2・3回に分けて、交互に流し入れ、冷やし固める。涼感のある寒天寄せが出来る。
アマドコロ茶 根茎、葉、花を茶代用とする。
栽培の必要性と難易度 排水の良い土地に根茎を植える。
備 考
(アドバイス)
よく似た植物にナルコユリがあるが、茎はアマドコロのようには、角ばった稜線がなく、円柱状であること、花が1ヶ所から3~8個(アマドコロは1~2個)吊り下がる事から区別できる。
応 用 薬用・食用・酒用・茶用
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