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雑穀などを用いた健康法

私たち日本人は、古来より「五穀豊穣」を神々に祈願し、家族の健康と国家の発展を願ってきました。
“五穀”とは、もともと中国の五行説から生まれた言葉で、「生命の糧となる五つの穀物」を意味します。通常は、 稗(ヒエ)粟(アワ)をさす場合と、これに黍(キビ)ソバイモ類を加えて穀類の総称として使われることもあります。

“穀類”が主食

そもそも動物には「食性」というものがあって、食べるものが決まっています。
「牛」と「馬」は“草”と“ワラ”が主食ですが、「人間」は“穀類”が主食となります。 草とワラが主食の牛に、人間の勝手で肉骨粉を与えたことによって“狂牛病”となり、身も心も狂っていったわけです。
このように、「食性」が乱れると病気が発生しやすくなります。

米+雑穀は完璧な主食の構成

人間の主食となる穀類の中で、瑞穂の国に住む日本人にとって一番すぐれているのは米ですが、米に無いものを麦が持っていたり、麦に無いものを粟(アワ)が持っているという特性を生かし、米に雑穀を加えることによって完璧な主食の構成となります。

雑穀などを用いた健康法

穀類は、その小さな穀粒の中にすべての生命力が整っていて、豊富なデンプン質、食物繊維、良質のタンパク質や植物性脂質、それにビタミン・ミネラル類がたくさん含まれているのが特長です。そして大切なのは、なるべく未精白の穀類にし、良く噛むことです。
白米よりは胚芽米、胚芽米よりは五分づき、五分づきよりは玄米が最高です。

「玄米」は・・・

雑穀などを用いた健康法

①便秘の解消。
②すばらしい強壮・強精食。
③ボケ防止。
④血管・心臓病、高血圧の予防。
⑤肥満の解消。
⑥胃腸病に有効。
⑦糖尿病の改善。
⑧不妊症・流産の防止・・・等。

現代の生活習慣病対策に素晴らしい効果を発揮します。

「粟(アワ)」は、カロリーが少なく、肥満や生活習慣病対策に最適です。

「麦」は、消化が良いので胃にも負担をかけず、ストレス発散にも有効です。長寿部落であった山梨県棡原(ゆずりはら)では、“おばく(大麦)”が主食でした。

「黍(キビ)」は、ビタミンB群の宝庫で、健脳効果、体力づくりに抜群です。

「稗(ヒエ)」は、タンパク質と脂質に富んでいて、ミネラルでは特にカルシウムが多く、玄米の3倍、白米の約5倍も含まれています。

「ソバ」は、栄養価が高く、低カロリーで、生活習慣病やメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策に有効です。

「豆類」は、良質のタンパク質、脂肪が多いのが特長で、ビタミン・ミネラル類も多く、大豆では可食部100gあたりのカルシウム含有量が、玄米の約24倍、白米の40倍にもなります。しかも、マグネシウムをはじめ他の必須ミネラルがたくさん含まれていますので、骨格づくりにも最適です。

先生からヒトコト

以上のように、米に雑穀類を加えると大変栄養価が高く、バランスの良い主食となります。注意点として、胚芽には栄養分も豊富ですが農薬もたまりやすく、上記のように胚芽を含む穀類はなるべく農薬を使用していないものをおすすめします。
また、噛み方が足りないと便秘や下痢をしやすいので、良く噛むことも重要です。

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先生の紹介

プロフィール

薬方堂 佐藤 成志先生
薬方堂
佐藤 成志先生
(サトウ セイシ)
略歴
漢方専門・薬方堂 代表取締役
昭和9年 宮城県生まれ。
昭和32年 東北薬科大学を卒業。薬剤師。漢方・薬用植物の研究に専念。
昭和49年より森下敬一博士のお茶の水クリニックで慢性病患者の食事改善を指導。
昭和63年 自然薬方研究所、漢方薬局「薬方堂」を設立。現在に至る。
主な著書
穀菜食がガンを治す」(佐藤成志著 廣済堂出版)
「身近な抗ガン植物」
「アトピーが消える」(佐藤成志著 日東書院)
五穀の主食健康法」(佐藤成志・高畑康子・福原洋子 共著 廣済堂出版)
アレルギーは主食と水を変えなきゃ治らない」(佐藤成志著 廣済堂出版)
あなたを生かす水、殺す水」(佐藤成志著 廣済堂出版)
・・・など。

ビデオ
ガン患者を救った医師たち」 (生録生証言 映像ドキュメント 株式会社エス・エス・シイ)

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