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薬局・薬店の先生による健康サポート

五月病と漢方

スガヌマ薬局(茨城県坂東市)
スガヌマ薬局
(茨城県坂東市)

五月病というのは、新学期になると環境の変化から職場や学校で新しい環境についていけなくなって意欲がなくなって、気がおちていく病気のことです。


春は肝の季節

5月だけでなく、環境の変化によっていろいろな時期に五月病はおきる可能性があります。

特に5月におきやすいのは、漢方でいうところの肝の失調がおきやすいからです。
春は、漢方的には肝の季節とされています。
春は、草花が生えてきたりして、自然界のエネルギー(気)が外へ、上へ上へと発散する季節です。
つまり、春は気がのびのびする季節です。この気(エネルギー)が環境変化によるストレスから肝の疎泄(のびのびと広がる意味)がうまくいかず、変調をおこします。

季節 五臓 五味
長夏
(かん)


体の症状と心の症状

症状としては体の症状と心の症状があります。

  • 体の症状例
  •  体がつかれる(疲れやすい)
  •  朝起きられない
  •  食欲が湧かない
  •  めまいがする
  •  頭痛がする
  •  おなかが痛い
  •  便秘、あるいは下痢をする
  • 心の症状例
  •  やる気が出ない
  •  何事も億劫になる
  •  焦燥感がある
  •  イライラする
  •  不安感がある
  •  よく眠れない



五月病にならないために

五月病にならないためには、あるいは改善するためには、ストレスをためないことが大切とされています。
半身浴をしたり、運動したりして体をリフレッシュすることも大切です。

食養生としては、酸味をつかうとよいと思います。
酸味は肝の働きを助けます。
春の味覚をとることもいいことです。
菜の花、ふきのとう、たけのこ、たらの芽などもよいでしょう。

漢方薬はおおもとの原因が肝の疎泄機能の失調にあるのでそれを改善することを主眼におき、症状に応じて選びます。

【 処方例 】
柴胡疏肝散逍遥散加味逍遥散四逆散小柴胡湯大柴胡湯半夏厚朴湯柴胡桂枝湯

店主からヒトコト

とにかく五月病にならないためには、のびのびすることが大切に思います。
毎朝、太陽に向かって大きく手を広げて深呼吸するだけでも元気がでてきますよ。


先生の紹介

プロフィール スガヌマ薬局 菅沼 真一郎先生スガヌマ薬局
薬剤師
菅沼 真一郎先生

略歴

茨城県坂東市出身 東京薬科大学卒業後
漢方専門薬局、調剤薬局などに勤務後、
平成10年よりスガヌマ薬局に勤務、
地域密着型の健康指導薬局として活躍しています。
昭和62年薬剤師国家試験合格
平成13年漢方薬・生薬認定薬剤師試験合格


  • ・日本中医薬研究会会員
  • ・日本専門薬局同志会会員
  • ・全国自然薬研究会会員
  • ・子宝カウンセラーの会会員
  • ・茨城県坂東市岩井中学校学校薬剤師

 

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