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精をつける事と、精を出す事。日々の健康はこの繰り返し。

精を出すとき、からだはとても活発な状態にあります。
運動のように動作を伴う場合は言うに及ばず、
勉強やデスクワークで頭を使うときも、
はたまた疲労を回復するときも、からだの内側は活発に働いています。
ですから、精を出すことで支えられる健康は、「動」の健康と例えることもできます。

一方で、精をつけるとき、からだは静かな状態にあります。
眠っているときや食事の後などは、からだの動きはとても緩やかです。
だからこそ、精がつけられるとも見立てられます。
そんな精をつけることで支える健康は、「静」の健康と例える事ができます。
ちなみに、最近増えている睡眠の悩みですが、
寝つきが悪いときは精を出す事に、熟眠感が得られないときは精をつける事に、
何らかの問題を抱えているケースが多いです。

最近では、座り続けることは健康上、あまりよくないという事も言われ始めました。
また、インスピレーションを生業とする企業人ほど、運動する時間を大切にする。
わからない話ではありません。
頭や指先だけで精を出して、それ以外の部分がぜんぜん動かずにいる。
それでは精は出せないし、バランスが悪い。
逆に、仕事で頭が精を出せるように、からだを動かして準備しておく。
実に理に適っています。

人のからだは、日中は精を出す事に、夜は精をつける事にそれぞれ向いていますが、
人の欲(食欲、睡眠欲、性欲)は基本、精をつけるタイミングで出現します。
すなわち性欲ならぬ、精欲というわけです。
忙しなく動いているときに、食欲や睡眠欲に駆られることはありません。
忙しなく動くことで、欲が発散され、解消されるわけですから当然です。
逆に言えば、精をつけて得た欲を、活かすも殺すも、精の出し方次第。
「じっとしていられない・・・」という衝動に駆られた事ありませんか?

互いに悪影響を及ぼすこともありますが、互いが支え合い、高め合いもする。
精をつける事と、精を出す事はまさしく、コインの表と裏の関係といえます。

精をつける事と精を出すこと。
日々の健康はこの繰り返し。

精をつけるといえば、真っ先に思い浮かぶのは、精がつく食物や食事かもしれません。
たしかに精をつけるという事は、食に頼る部分が多いです。
では、万事食べれば精がつくかといえば、決してその通りではありません。
仮に同じものを食しても、食欲旺盛な人とそうでない人、
すなわち食欲不振気味な人では、同様に精はつきません。
精をつけることは、食事も然ることながら、
それを摂るのに必要な食欲に頼る部分も大きいわけです。

ではその食欲はどうして発揮されるのか。
半分はお腹の働きです。
おなかが活動する事、言いかえればお腹が精を出すことで、食欲が発揮されます。
ただし、残り半分はお腹以外の部分です。嗜好もその一つです。
簡単に言えば、おなかが元気でないと、食欲は発揮されないが、
そのおなかの元気は、お腹以外の部分で支えられているという事です。

そして例えば嗜好は、それまで摂取してきた食事を通じて育まれます。
言いかえれば、どういう食事を経験してきたか。
それはつまり、どういう精をつけてきたかという事です。

嗜好に限らず、何かを育むというとき、
そこには必ず「精をつける」という工程が関わっています。

育む事と精をつける事は同意といっても良いぐらいです。

精をつける。そうして成長する。
精をつける。そうして嗜好が生まれる。
精をつける。そうして利き手ができる。
精をつける。そうして大人になる。

当人の癖や考え方、性格、果て体質や健康など、長い時間をかけて培われるものは、
概して、精をつける過程で形成され、そして洗練されていくというわけです。

日々の健康は、精を出す事と精をつける事
この2つの繰り返しによって成り立っています。

ただ、一口に精を出すといっても、その形は様々です。
例えば夏と冬。
暑いときは汗をかいて、熱を発散して、冷(さ)ますことに精を出します。
対して、寒いときは、肌を引き締めて、熱を逃がさず、保温することに精を出します。
ですから、暑い時期の「精の出方」で、
寒い時期を快適に過ごせるかといえば、なかなかうまくはいきません。
暖かい季節と寒い季節が入れ替わるときには、精の出方が変わるわけです。

一年を通じてそうであれば、一日を通じても同様の事が言えます。
朝は目覚めて活動的になることに精を出して、
夜は眠りについて休息的になることに精を出すわけです。

そして精を出す形は、老若男女や生活環境、
果ては健康状態や心理状態によっても異なります

例えば緊張すると、筋肉が硬直する、手の平や腋などから発汗する、息が詰まる。
そういう方向に、無意識につとめてしまう、精を出してしまうわけです。

病というのも、私たちの与り知らぬ所で、
心身が様々な症状を発する事に精を出すと、このように見立てることができます。
即ち、痛みや咳、めまい、吐き気便秘などを抱えているときは、
からだが不都合な程度や方向に、精を出している状態といえるわけです。

そして、病をそのように捉えると、それに対する治癒や治療も、
それ相応の精を出すということに置き換えることができます。
ですから、いざというときに治癒力が発揮できるように、
そういう部分で精が出せるように、ふだんに精をつけておくことはとても大切な事です。

「予防に勝る治療なし」という言われは、
病を引き起こさないための行いに努めなさいという事ではありません。
それでは万の病に対して、万の予防を行うことになりかねません。
そういうことではなくて、治療に必要な治癒力を高めておくこと、
それに関わる部分で精が出せるようにしておきなさいということです。
精を出すという一つの行いが、ときには万の予防も兼ねてしまうわけです。

精を出すには大蒜(にんにく)を

滋養強壮に有効な成分として硫化アミノ酸を含む大蒜ですが、
その働きを一言で表現するなら、「動かす」という事に尽きます。

ある時は、血液を動かして(巡らせて)、疲労回復に貢献する。
またある時は、筋肉を動かして(ほぐして)、凝りや痛みを治める。
またある時は、内臓を動かして(働きを活発にして)、食欲を増やして、便通を整える。

ただし、これも良く言われることですが、
大蒜は効果が良い反面、それを摂取する人を選びます。
普段から旺盛な人は、強気に摂っていても問題ないでしょう。
対して、比較的虚弱な人、お腹が弱い人などは、
滋養教強壮のはずが、かえってからだの負担になる場合もあり、注意が必要です。

「動かす」と例えた大蒜の働きは、
精を出すという事を10段階で評価したときに、
0にあるのを10にするというものではなく、
5とか6とかにあるものを、10へと高めていくというものです。
ちなみにそれが、疲れたという状態に当たります。

虚弱な人ほど、精を出すのがとても苦手な状態にあります。
それは、「出せるんだけど、出が悪くなっている」ということではなくて、
「出せないから、控えざるを得ない」という状態にあります。
そのようなときに精を引き出そうとしても、なかなかうまくいかないのは道理(生理)。
そういうときはいきなり精を出すのではなく、
まずはしっかり精をつけることから始めましょう。

日々の健康は、精を出す事と精をつける事
この2つの繰り返しによって成り立っています。

栄枯盛衰と言われるように、
いかに精を出せる状態であっても、出し続ければいつかは枯れてしまう
それは、数日単位では疲れという形で現れて、
数十年単位では老いという形で現れます。

一方で、精を出さないままだと、
特に、精はつけるが、出さずにいれば、やがては肥えていく
その肥えの先に、現代人が抱える多くの生活習慣病があり、
「精をつけるが、精を出さない生活習慣」が文字通り、病へとつながるわけです。

これからは本格的にかぜの季節に突入しますが、
かぜに対しては予防も然ることながら、免疫を獲得していくということも大切です。
そして、免疫を獲得する上では、免疫を発揮する状況に身を置く、
この場合は意外にも、一度かぜにかかるのが有効な手段だとされています。
かぜという刺激を受けることで、それに適応した免疫が発揮される。
逆にかぜという刺激がない状況では、それに関わる免疫は活動が鈍くなっている。
かぜを引いたからこそ、免疫が精を出すわけです。

もっともこれは、直ちにかぜを引いてくださいということではありません。
何の下準備もなくかぜを引くことは、それだけリスクも高い。
事前には、免疫が精を出しやすい土台を固めておく必要があります。
だからこその体力充実、そして温活。
そういう養生が、免疫に精をつけるわけです。

繰り返しになりますが、日々の健康は、
精を出す事と精をつける事、この2つの繰り返しによって成り立っています。


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