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精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

心身のサスペンションとしての役割を果たす肝。
その働きの中心にあるのは柔軟さです。
これが失われると、心身がガチガチに固くなり、張ってしまいます。
緊張といいますが、その実は肝張(?)とも言える訳です。

そんな肝の「柔軟さ」を支えるのは、肝が貯蔵している血=肝血です。
肝に十分な血が湛えられることで、肝本来の働きが発揮されます。
ですが肝というのは、肝臓だけを指すのではなくて、
四肢や消化器官、子宮など全身の筋肉もまた肝に属します。

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筋肉の中には血管が通っており、十分な血液が通うことで筋肉は柔軟さを保ちます。
その点では筋肉も血を湛えると考えられ、
漢方では之を一つの臓として捉えます。
臓とは臓器そのものを指すのではなくて、身体にとっての働きや機能の事を指す。
この辺りは、漢方ならではの考え方かもしれません。

そして肝の柔軟さには、肝血の存在が欠かせない訳ですが、
ここで大切なのは「いかに肝血を養うか」という点。
前回も少し触れましたが、肝血といえどもやはり血ですから、
そこは巡らなければ、働きは十分に発揮されません。
健全な血液は、健全な血流から始まります。

ではその健全な血流はいかにして?
その答えは肺にあります。
簡単に言えば、肺は促進を担います。
すなわち、肺の働きが肝血の流れを促進してくれるという訳です。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

心身のサスペンションとしての役割を果たす「肝」。
その肝の働きの中心にあるのは、柔軟さです。
身体の柔軟さだけでなく、心神の柔軟さも支えるというのが、なんとも漢方的です。

柔軟さが失われた心身は、いわばガチガチの強張った状態にあります。
心神がガチガチだと、精神が不安定になりやすかったり、
高ぶりや抑うつが起きやすくなり、身体がガチガチだと、
筋肉は硬くて痙攣しやすく、関節も曲がりにくい。
自動車でいえば、サスペンションの
バネ弾みやダンパーの油圧が利かない、とてもピーキー(挙動が不安定)な状態です。

サスペンションとしての柔軟さ、すなわち肝の柔軟さを支えるのが肝血。
まさしくダンパーの油液そのものですから、
肝にとっての肝血は生命線、文字通り「肝のキモ」となるわけです。

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そして肝血といえどもやはり血ですから、
そこは巡らなければ働きが十分に発揮されません。
肝の特徴の「柔軟さ」を発揮するのは肝血ですが、その働きを維持するには、
肝血もまた巡らなければならないというわけです。

ちなみに肝は五臓六腑の中で、一番たくさんの血液を必要とする臓器です。
逆にいえば、血液不足で制限されやすいのも、また肝。
そういう点から漢方では肝の働きの良悪を通して、
全身の血液状態を把握していくこともしばしば。
そんな血液の映し身としての肝は、まさしくかんじんかなめというわけです。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

春は自然界に温かさが増していく時ですが、
同時に生活の変わり目、新生活の始まりのときでもあります。
自然界には風が吹きやすく、実生活にも新しい風が吹きやすくなる。
そうして風が絶えないのが春の一つの特徴です。

この時期の健康や体調が、「風まかせ」にならないためには、
風に柔軟に対応していくことが必要ですが、それには
風の凹凸にうまく対応していく、いわばサスペンションが必要になります。
そんなサスペンションとしての機能をもつのが、前回に少し触れた「肝」。

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サスペンションといえば、実際は自動車等に用いられるギミックです。
サスペンションが整備された自動車は、
悪路に強く、乗り心地が良くて、操縦も安定しています。
その点は、人の心身も同様です。
すなわち、肝の働きが健やかな人は、
精神的に安定しやすく、イライラや高ぶりが起きにくく、
火照りや腹痛、動悸、不眠などといった症状にも陥りにくい。
いわば、肝が機能していることで、心身(の操縦)が安定しているというわけです。

そして実際のサスペンションでは、バネとダンパーが構造の要であるように、
肝の働きも同様にして、要となるべきものがあります。
簡単に言えば、それは肝が蔵として貯えている血、すなわち肝血です。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

春先の三寒四温の今の時期は、自分の健康を見直す絶好の機会です。

温かい季節から寒い季節に向かうときは、
寒さ(=漢方でいうところの傷寒)への備えが大切になります。
寒さが増すごとに、過ごし辛くなるというのは、誰にも当てはまる話。
だからこそ、動物でいうところの冬ごもり、
人でいえば冬備えが必要になります。

ですが、寒い季節から暖かい季節へ向かうときは、その逆。
即ち、温かさが増すごとに、過ごしやすくなるから、
本来は春備えなど必要ありません。

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ただ、春一番と呼ばれるように、春は風の勢いが増す季節でもあります。
この時期の健康や体調がその「風まかせ」にならない為には、
自分の身体が培っている健康(≒自然治癒力)ってのを
正しい方向に導いたり、適切にコントロールすることが必要になります。

いいかえれば、
寒い時期の健康には、抵抗力が求められますが
温かい時期のそれには、風(=変化や変調)への順応力が求められます。
そういう点では、春の時期は、
自分の健康が、正しい方向を向いているのか、
あるいは正しく機能しているのかを見直す、絶好の機会です。

ちなみに漢方では、そういう働きは疎肝によるところが大きい。
まさしく春は、肝がキモというわけです。

精を出す事と精をつける事。日々の健康は之の繰り返し。

肝心要といいますが、人の身体にとっては、
五臓六腑の肝と腎がこれに当たります。
それは、肝腎だから肝心・・・と、単に捩(もじ)っている訳ではなくて。
大切な役割をしているからこそ、そのように呼ばれています。

簡単に言えば、肝と腎は身体に流れる血液を総合的にサポートしています。
血液の働きは、血液の量と質、及びその流れによって支えられていますが、
肝腎は、これら全てに深く結びついています。
例えば、質の良い血液を作り出して、それを必要な場所に効果的に送り出していく。
そして、身体を巡り消費された血液を再度、清めていく(=リフレッシュする)。
いわば、血液の滋養、運搬、清掃の全てを担っているわけです。

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しばしば耳にする精力、中年以降に悩みの種になりやすい精も、
それを発揮できるかどうかは、血液の働きによるところが多分にあります。
ちなみに漢方では、精は夜の時間帯に精錬されると考えられています。
そして血が滋養されるのも、同じく夜の時間帯です。
互いに同じ時間帯に養われるものですから、やはりそこは深い縁があります。

血液の質を高める事は、何歳になっても大切な健康上の支えとなります。
そして、それには肝腎の働きが重要になる、
すなわち「肝腎が肝心になる」というわけです。


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