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夜更かしできるのは、夜の明るさによるところが大きい。
けれど不自然な明暗だと、それだけ身体も乱れやすくなる。

中国漢方には、 肝は目に竅を開く という言葉があり、
五臓の肝の失調は、目の不調を伴う事を言及しています。
肝は血を蓄え、血流をコントロールする働きがあるのに対して、
目はたくさんの血流が通う部分です。
ですから2つの間には血が出て行く「元」と、その血が入る「先」という繋がりがあります。
そういう関係にあるから片方の働きが乱れると、もう片方も乱れてしまう。
目には沢山の血液が通っていますから、近くのものを集中して見たり、
強い刺激を受け続けると充血を招きます。
そうして目の充血に用いる方剤が、イライラやほてり、不眠といった
神経症状にも用いられるのも、目と肝の関係を示唆しています。

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目はものを見る器官でもあり、刺激を受け取る感覚器官でもあります。
その刺激は、パソコンや携帯電話の普及を通じて
性質(たち)が悪いものになっています。
夜半に明るい画面を見ることは睡眠の妨げを招く・・・、よく耳にする話だと思います。
その部分は適切にコントロールしていかなければなりません。
けれど悪い刺激があるなら、良い刺激もあるのではないでしょうか?
つまりは目を通して肝の働きを促したり、整えたりする刺激です。

木の性質をもつ肝は、伸び伸びとすることを好みます。
街でよく見かける光景、小さなスマホ画面を見るのは、
逆行していませんかね?仕事ならともかく・・・。

漢方は陰陽という言葉を通じて、物事の調和の大切さを説いている訳ですから。
 近く・遠くを見る時間を半等分 とするのは基本だと思います。

関西は相変わらず蒸し暑さが続きますが、
暦の上では8月も後半に入っており、
ぼちぼちと夏の終わりに意識を向けた方が良さそうです。
気候の上で暑さがだらだらと続くからといって、
その下で暮らす人々の生活も
同じくだらだらする道理はありません。

一つ肝心なのは、 夏の疲れを秋にもち越さない ように。
それぞれの季節にはそれぞれの役割があり、
当然に、秋には秋の役割があります。
夏の疲れは本来、夏の内に解決するべきで、
後手に回る事は良くありません。
秋は栄養価に優れた食べ物を通じて、英気を養うときです。
冬に向けての準備期間でもあり、
夏で毒気の抜けた体に 清気・清血を蓄える ときでもある訳です。
その大切なときに疲れを引きずったままでは
英気を効率良く養うことができません。

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薬局で働く私にとって、夏は胃薬の販売が一番伸びる時期というイメージがあります。
実際、全国の薬局・ドラッグストアにおける統計データもその通り。
多かれ少なかれ、夏に弱っているのは消化器という訳ですから、
夏の終わりには消化機能を整えて、秋の到来に備えましょう。

暑い日には、水分を摂る量が増えますが、
中には繰り返し水分を摂取しても、
なかなか 口の渇きや火照り が取れない方がいます。
ときに、その症状は暑い時期に止まらず、
秋以降に尾を引く場合もあり、注意が必要です。
また必要以上に水を飲んでしまうことは、胃への負担となります。
夏の暑い時期は、胃への負担を極力減らす事が
夏ばてを防ぐ上で重要ですから、
そういう点でも、過度の飲水は避けなければなりません。

そういうときに用いる方剤に、 白虎湯 というのがあります。
何らかの形で熱を抱えているとき、
人の体はほてりや口の渇きを感じる、無性に水分を欲します。
その熱を清めるのが、白虎湯です。
身体が抱える熱には、いろいろな種類がありますが
白虎湯は、五臓の肺に伴う熱を清める働きに優れています。

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ちなみに竜虎相対するというように、
虎は竜と対をなす存在としても知られます。
そして龍・虎の関係は漢方の陰・陽の関係にも通じます。
即ち、竜が陽、虎が陰。
屏風の竜虎図では、虎の伏せた姿が描かれていますが、
あれも一つの陰の表現です。
漢方では、天海を泳ぎ回る竜のように動的なものは陽に通じ、
それと対照的に、静的なものは陰に通じるとされています。

その一方で、四神の虎は攻撃的な性格を持つといわれます。
(このあたりは、四神の守る方角と関係があります)
それは虎の名を冠する白虎湯も同様で、
その効能・効果には「体力中等度以上のもので・・・」と明記されています。
そのような流れを追っていくと私などは、
効きが強い=神聖な方剤として、
薬自身が服用する相手を選んでいるようにも感じます。

お盆中はのんびりと過ごせましたか?
本日からお盆明けです。

仕事明けは、なかなか調子が上がらない。
体から休みの感覚が抜けない。
そんなときの体は、何となく気が淀んでいるから、
気の巡りを整える漢方薬を服用してみましょう。
葛根湯でも良いし、桂枝湯も悪くありません。
香蘇散という方剤もあります。
気の巡りを整える漢方薬には色々な種類があります。

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ちなみに葛根湯や香蘇散はいずれも、
その効能に感冒・風邪と明記されていますが、
漢方薬の治療の基本は、
気血を整えて体の諸機能を高める点にあるので
実は気だるさ、気の淀みにとても重宝します。
その中でも、風邪の引き始めに用いる方剤は
 気の巡りに弾みをつける ことに優れています。

一方で、お盆はもてなす側で忙しく、疲れてしまったという方は、
補気薬で英気(営気)を養いましょう。

夏は暑いからこそ、日々の過ごし方は
 のんびり・ゆったり・伸びやか な方が良いのではないでしょうか?

この時期に高まる交通渋滞。帰省ラッシュ。
田舎に行ってゆったりするけれど、その道のりが混みごみ。
けれど人ごみの中を行くのは、ゆったりするのがなかなか難しい。

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夏は暑いからこそ、気負わないというスタンスはとても大切です。
暑いのに気負うのは、なおさら暑苦しい。
当然の事ながら、心身に余裕を感じられる程度には
エアコンを使ってあげる方が良いですね。

ゆったりするというのは、ジ・ジ・ジ・ジ・ジと鳴くセミの声を
うるさいと感じずにいられる、 気持ちの余裕 です。
そして心だけでなく体の健康も、
その伸びやかさを失わない為には余裕を欠かさない事が大切です。

今の時代、時間やお金など様々な物事に
余裕をもって生活することは難しいのかもしれません。
だからこそ、気持ちの余裕は失わないで欲しいと思います。

お盆は努めて「のんびり・ゆったり・伸びやか」にお過ごしください。


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