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根が真面目。几帳面で完ぺき主義。責任感が強い。

真面目な性格は人の魅力でもあり、仕事をする面や目標を達成する上でも強い武器になります。
けれど一方で、真面目な人が悪転して気を病むと、五月病や鬱病に陥りやすいともいわれます。

「自分の性格は真面目だ。」
そう認識できるほど真面目な人は、ずばり理性が強い
理性が強い人は、いつも本能や煩悩を抑えています。
ときにそれが「抑圧」というレベルに達しており、当人はそれに気づきません。
けれど抑圧された本能は反発するか、脆弱になるかのどちらかです。

①真面目な人間は、キれると怖い。
真面目な人の本能は、普段から抑圧されているだけに、
鬱屈が過ぎたり、理性が緩むと溢れ出し、あらぬ方向へ向かいます。
弾けた本能が逆に理性を傷つける場合もあります。

②真面目な人間は、感情表現が下手。
人の本能は、直に感情へ伝わります。感情=本能の図式です。
けれど理性が強い人は、本能を介して理性も感情へ伝わります。
その場合、理性が及ぶ分だけ本能や感情が歪になります。

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真面目を被れば、理性と本能の調和が乱れ、
ときに理性が空回りして、本能が歪曲するようになる。
漢方では、人の理性的な面は肝に、本能的な面は心に宿ると考えます。
肝は木の伸張(枝葉が伸び広がる様)を、心は火の炎上(燃え上がる様)を象徴します。

真面目な性格が強い人は、木々の静けさに心を晴らす(落ち着ける)ことが大切です。
「木々の静けさ」とはまさしく肝が穏やかなことを、
「心を晴らす」とは心が平静を保つことを指しています。
もちろん、そういった名目で、息(意気)抜きを行うことも忘れてはいけません。

「真面目」に服んでおきたい漢方薬とは即ち、
肝の穏やかさ、心の清らかさを保つ漢方薬を意味します。
それには例えば、抑肝散や釣藤散、あるいは温胆湯や帰脾湯に一服の価値があります。

一口に睡眠障害といっても、入眠障害と熟眠障害ではその特徴が異なります。
「寝つきが悪い」と訴える場合もあり、「眠りが浅いと訴える」場合もあり、
合わせて「寝つきが悪くて、眠りが浅い」と訴える場合もあります。
そして、睡眠障害のタイプが違うのなら、服用すべき漢方薬も異なって然るべき。
・・・果たして、漢方薬はその通りではありません。
異なるタイプの睡眠障害に対しても、しばしば同一の漢方薬で治療に当たるのが
漢方の奥深いところ(同時に一般の方がよくわからないところ)です。

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睡眠障害に用いる漢方薬は数多く存在しますが、
その特長は大きく2つに分けることができます。

①睡眠欲(眠気)を増進する漢方薬
こちらは、前回のトピックスリンク を参照下さい。

②睡眠欲(眠気)を開放する漢方薬
睡眠欲(眠気)に対する最大の障害は理性です。
何らかの理由で就寝時に理性が続くと、眠気を塞ぎ、寝つきを悪くして睡眠を妨害します。
また、起きている時に働く理性が強すぎると、その理性に増長され、
本心とは違うところで「夜でも起きていたい」という不自然な欲求に包まれ、
「体は休むも、心(頭)は休まらず」という乱れた状態に陥ります。
その状態が長く続けば、本来あるべき睡眠欲(眠気)も阻害され、脆弱になっていきます。

漢方では、自然に発生する眠気を促すのは、気の役割と考えます。
体を巡る気が正常に整うことで、自然な眠気が開放されていきます。
睡眠欲(眠気)を開放する漢方薬には、行気の漢方薬がこれに相当します。
それには例えば、柴胡疎肝湯や柴胡桂枝乾姜湯、
桂枝加竜骨牡蛎湯などに一服の価値があります。

ストレスや夜更かし、昼夜逆転の生活など、特定の原因を反映した
睡眠障害では、眠気が塞がって発生するケースが多くなります。
その逆に、年齢や生理に伴って出現した自然なもの、
あるいはうつ病など他の疾患を反映した睡眠障害では、
肝心の眠気が乏しくて発生するケースが多くなります。

個人的な見解ですが、現代人特有の不眠症は眠気を病むことに基づくと思います。
「眠気を病む」とは、発揮するべき「眠気の絶対量」が少なくなることを指します。

一時的に眠気が塞がることは、誰にでも起きる場合があり、それ自体は病気ではありません。
いわば、出したいんだけど、塞がっちゃって・・・という状態です。
対して、けれど眠気を病んでしまうと、
「塞いでいないのに、出が悪い」という困った状態が起こります。
漢方では、そうした状態を「正気の虚損」と見立てます。

一口に睡眠障害といっても、入眠障害と熟眠障害ではその特徴が異なります。
「寝つきが悪い」と訴える場合もあり、「眠りが浅いと訴える」場合もあり、
合わせて「寝つきが悪くて、眠りが浅い」と訴える場合もあります。
そして、睡眠障害のタイプが違うのなら、服用すべき漢方薬も異なって然るべき。
・・・果たして、漢方薬はその通りではありません。異なるタイプの睡眠障害に対しても、
しばしば同一の漢方薬で治療に当たるのが漢方の奥深いところです。


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睡眠障害に用いる漢方薬は数多く存在しますが、
その特長は大きく2つに分けることができます。

①睡眠欲(眠気)を増進する漢方薬
「眠たい」と感じるときに伴うのが眠気と思いがちですが、それは「入眠」の気で、
眠気には他にも導眠の気、安眠(熟眠)の気が存在します。
眠気は大きくなるほど、それを満たすことで充足感も高まりますが、
疲弊して弱った体では、十分に睡眠欲を高めることができません。
眠気が乏しい睡眠は、どれだけ繰り返しても満たされることはなく、
「よく寝た」と感じることもできません。

漢方では、自然に発生する眠気を増幅するのは、血の役割と考えます。
簡単に言うと、眠気の源に当たる存在が血であり、血の働きが整えることで、
多くの眠気を、長い時間、安定して生み出す事ができるようになる訳です。

睡眠欲(眠気)を増進する漢方薬には、いわゆる補血の漢方薬がこれに相当します。
それには例えば、当帰養血精や滋陰降火湯、七物降下湯などに一服の価値があります。

(文章が長くなるので、以降の話は次に行います)


眠りが浅い。寝足りない。夢に魘(うな)される。

自然な睡眠は、日中に働く理性が弱まり、その交替で
「眠りたい」という本能が促されることで満たされます。
睡眠障害の中でも、熟眠時に現れる不調は
深い眠りにつきたいという本能が小さい状態を反映しています。

「眠りたい」。「深い眠りにつきたい」。
そのような本来あるべき欲求の大きさは、
それを発揮すべき体の充実度(気力・体力の充実度)に依存しています。

例えば、年齢的に体力が乏しくなると、性欲も衰えやすくなりますが、
睡眠欲にも同様のことが言えます。即ち、年齢的に体力が乏しくなると、
睡眠欲も衰えやすくなり、睡眠が浅くなっていく訳です。

一方で、忙しさやストレスの影響で空腹感が乏しくなり、食欲が鈍るように、
ストレスや疲労の蓄積は「深い眠りにつきたい」という欲求も抑え込みます。
このことは、寝食を忘れるほど没頭する場合にも通じる話です。

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疲れるとよく眠れる。そのように感じる内は、
理性が降参して、「深く眠りたい」という欲求が強くなる傾向にあります。
強い睡眠欲を満たす形で、熟眠感を得やすいことも特徴です。

けれど、ある一線を越えて疲れてしまうと、深く眠りたいという欲求は逆に希薄になります。
満たすべき欲求が弱い分、熟眠感を得づらく、質の悪い睡眠になります。
この場合の眠気は、睡眠欲を満たすことよりも、起きていられない
(=理性を継続させるのがツライ)という点から立ち上がります。
その為、寝つきは良いけど、深く眠れないという、矛盾した睡眠がしばしば出現します。

漢方では、深く眠りたいという欲求は、心の働き(心気)が発揮すると考えます。
そして、心の働きを盛んにする為には、心と親子の関係にある肝や脾の助力が大切になります。
即ち、①肝の働きを整える(疲れ過ぎて、体内の気を滞らせないようにする)
②脾の働きを整える(脾気を高めて、体内の気を充実させる)。

睡眠障害:熟眠障害タイプに服んで起きたい漢方薬とは即ち、
肝や脾の働きを整えて、眠気(導眠の気)の充実を促す漢方薬を意味します。
それには例えば、肝の不穏を整える柴胡加竜骨牡蛎湯や温胆湯、
肝の昂ぶり・滞り、それに伴う心の緊張を鎮める黄連解毒湯や抑肝散加芍薬黄連、
脾の働きを高めて心の充実を促す帰脾湯や天王補心丸に、一服の価値があります。


寝つきが悪い。夜遅くまで眠くならない。目が冴えて眠れない。

自然な睡眠は、日中(起きている時間)に働く理性が弱まり、それと交替で
「眠りたい」という本能が促されることで満たされます。
睡眠障害の中でも、入眠時に不調が現れる場合には
①「起きていよう」とする理性が強い②「眠りたい」という本能が弱い
という、2つの要素が関係しています。

良く耳にする、睡眠前に守ること、睡眠前に注意したいこと。
その多くには、「起きていたい」という本能をコントロールする作用があります。
例えば、寝る前にテレビ・スマホを介して刺激を与えすぎると
その刺激は本能に伝わり、「眠りたい」という本能を弱めてしまいます。
また、布団に入ってあれこれ思案することも、理性を刺激して
これまた「眠りたい」という本能を弱めてしまう訳です。

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①「起きていよう」とする理性が強い
漢方では、理性は肝が発揮する存在と考えます。
簡単に言うと、理性が働く=肝の気を盛んにするという関係です。
起きている間は、何らかの形で理性が働き、それに肝の気も追随します。
入眠時に不調が現れる場合には、肝の気を穏やかにする(余分な力を抜く)ことが有効です。

②「眠りたい」という本能が弱い
漢方では、本能は心が発揮する存在と考えます。
簡単に言うと、本能が働く=心の気を盛んにするという関係です。
ただし、一口に本能と言っても、人の体にはさまざまなもの
(代表的なものとして食欲とか性欲、睡眠欲)が存在しており
それら本能の「強さ」に通じるのが「心」です。
わかりやすく言うと、本能が強いか・弱いかは心の働きが関係するけれど
その本能がタイミング良く発揮されるかどうか、
就寝前に「眠りたい」という本能が沸くかは、別の部分(肝や脾)に依存する訳です。

睡眠障害:入眠障害タイプに服んでおきたい漢方薬とは即ち、
①肝の気を穏やかにする漢方薬 ②心の気の健全な立ち上がりを促す漢方薬を意味します。
①には例えば、肝の緊張・昂ぶりを鎮める抑肝散や柴胡疎肝湯、
違和感をもたらす肝の不穏を整える半夏厚朴湯や温胆湯、に一服の価値があります。
②には例えば、肝の働きを整えて自然な眠気を誘う当帰養血精や当帰建中湯、
脾の働きを整えて心の働きを高めていく帰脾湯や天王補心丸に、一服の価値があります。


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