長全堂薬局のウィンドウがハロウィンの装いとなりました。
漢方とはあまり関係ありませんが、やはり季節ですので!
【金木犀~気持ちいい】
ここ数日気温が高い日が続いていますが、秋は着実に深くなっているはず。 我が長全堂薬局の裏にある金木犀もオレンジ色の小さな花を沢山咲かせています。 薬局に出入りする時 ”フワッ” といい香りがします。 金木犀は漢方薬にはなりませんが、この「いい香り」は人の心身に良いモノなのです。 漢方では五感で認識できないものの”働き””作用”のある「氣」を大切に考えます。 その「氣」を良い方向に動かす力があるものの一つが『良い香り』なのです。 良い香りがする植物は沢山ありますが、セリ科、シソ科、キク科の由来の生薬は香りがよく、当帰芍薬散、半夏厚朴湯など様々な漢方薬に配合され「氣」を動かす作用を担っています。 |
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更新日: 2017/10/11 |
【風邪のお話~山口カルチャーセンター】
今日は月に一度の山口カルチャーセンター「実践!漢方入門講座」の開催日でした。 本日のテーマは『風邪』具体的な処方を挙げ、使い方とその理由をお話し、其の後薬膳(本日は”紅花入りのキノコの炊き込みご飯”)の試食の時間でした。 外的要因で健康に害のあるものを”邪”といいます。 湿気が障る ”湿邪”、寒さが障る ”寒邪”などどいいます。 ならば何故カゼのことを ”風邪” と風の字が使われるのでしょうか?強く大気が動く所謂「風」が障るから? 「風」の本質は病の進行、症状の変化が「早い」ことです。 風邪は発症してから発熱・頭痛・悪寒といった症状の変化が早いので『風邪』というのではないでしょうか? そんな話を1時間30分に亘ってお話したわけです。 #漢方薬、#漢方相談、#実践漢方入門講座、#薬膳 #風邪に効く漢方薬、#葛根湯、#麻黄湯、#麦門冬湯 #発表剤、 |
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更新日: 2017/10/06 |
【的を狙わず的を射る】
無き師匠(根本光人)が良く言ってました。辛い症状がある場合、直接その症状を軽減するのではなく、その症状が発現する背景を考えて治療する方法を考えることである。 腰痛を訴えて来店された方。 痛みを抱えてすでに数年。 整形外科では「手術しましょう」と勧められる。本人は手術は良しとしない。 腰痛の背景には単なる腰部の筋肉の損傷(ぎっくり腰が代表)と内臓(大抵腎が悪くなっている)の異常が原因となっている場合とでは適合する漢方薬が全く異なります。 主訴は勿論のこと、その他の症状や病歴(子供の頃のことに遡ることもあります)を丁寧に聞き出し使用する漢方薬を決定します。 このように症状は同じでも治療に用いる漢方薬が異なることを『同病異治(どうびょういち)』といいます。 #漢方薬、#漢方、#漢方相談、#萩の漢方、 #同病異治、#異病同治、#腰痛に漢方薬、 #疎経活血湯、#麻杏薏甘湯、#桂枝加朮附湯、#独活寄生丸、 #西洋医学では治らない |
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更新日: 2017/10/05 |
本日K製薬のМRさんが訪問、質問されました。
高齢の女性、排便の度に腹痛がして困っているが、先生なら何を出すか?と。 この女性、胃腸に問題はなく便も下痢・軟便・便秘等は無く、食事は美味しく頂けている。ただ排便の度に酷い腹痛で困っているとのこと。 胃腸の内面には痛みを感じるセンサーはありません。ようは食べ物が通過するときに痛みを感じることはありません。痛みを感じるのは胃腸を支えている組織(筋肉など)が感じるのです。 上記の女性、胃腸自体に問題があるわけではなさそうです。 排便時だけに痛みがあり、排便後は痛みがなくなるとか。 МRさんの質問に対する答えとしては「芍薬甘草湯」乃至は「小建中湯」です。 胃腸を支えている筋肉が緊張して硬くなっているため、便が腸管内を移動するときに痛みがでるので、支える筋肉の緊張を緩めると良いのです。芍薬甘草湯や小建中湯にはその作用があるのです。開腹手術後にはよく大建中湯が使用されますが、この処方は山椒や乾姜といった強烈に胃腸を温める生薬が配合されているため、長期連用には不向きな処方なのでこのような例には使用しない方が良いでしょう。 、と答えておきました。 長全堂でも過去に2例ほど同じ症状で上記処方が奏功したことがあります。 |
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更新日: 2017/10/05 |