夏休みも真っ只中。
私も毎月毎月病気のことばかりを書くのも疲れますので
たまには手記的な物を書かせていただきます。
» 続きを読む
私は漢方薬局の三代目として生まれ
物心ついた頃から、漢方薬の独特な臭いと難しい言葉に囲まれながら育ちました。
店にくる患者さんたちは、色々な患者さんが居て
みんな病院では治らなかった患者さんばかりで
それでもみんな次々と良くなっていき
たまに辛そうな人も居たけど、みんな笑顔になっていくのを見て育ちました。
私が小さな頃から現在まで病院に罹ったのは
右親指脱臼(何故か全身麻酔された)
左橈骨骨折(整形外科じゃなくて外科で治した)
下顎骨折(手術で骨折部以外を折られて慰謝料発生)だけ。
それ以外は、全て漢方薬と鍼灸で治してきました。
気管支喘息、風邪、インフルエンザ
骨折後のリハビリ、神経痛、顔面神経麻痺等々・・・
なんでも漢方薬と鍼灸の世話になり
その大半は結構すぐに治ってきた記憶しかありません。
風邪やインフルエンザなんて、大抵は1日で治っていました。
学校を2日休んだりしたことはあるけど
単に学校に行きたくなかったから、しんどいフリをしただけということばかり。
風邪やインフルエンザになった翌日には
必ず熱は無かったし、実際にはしんどくも無かった。
一人暮らしをするようになっても、それは変わらなかったし
『とりあえず何か病気になっても、漢方あるし健康面は大丈夫』。
それが当たり前でした。
でも、一人暮らしをするようになり、社会に出て色々な人と出会うようになると
みんな病院に行って
いつまで経っても治らない人達ばかりだという事に気づきました。
風邪で1週間も苦しむなんて
私にとっては意味不明だったわけです。
20歳の頃、友人達が家に泊まりに来て遊んでいると
急にそのうちの一人が、『腹が痛い』と言い出しました。
病院も開いてない深夜。
私は自宅に常備していた漢方薬を取り出し
『騙されたと思って飲んでみ』と言って飲ませました。
30分も経たない間に彼の腹痛は治りました。
私にとっては当たり前の風景でしたが
彼にとっては青天の霹靂だったのでしょう。
『コレはなに?!こんなに効いた薬は初めて飲んだ!』と。
私は『どうだ?!漢方薬はスゲェだろ!』
と、得意満面に答えたのを覚えています。
漢方薬や鍼灸按摩指圧は
江戸時代末期までは、日本の医療と言えばこれだったのです。
現代医療が西洋医学主体となったのは
別にそれまでの医療が効かないからそうなったわけではなく
明治時代の富国強兵政策で
全ての物を強制的に西洋式にされてしまっただけです。
だから、漢方薬や鍼灸按摩指圧は
今の医学に負けないポテンシャルがあると私は思っています。
そんな漢方鍼灸の良さを
少しでも皆様に感じて頂けるよう日々努力致しております。