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風邪には漢方

命門堂漢方薬局 神戸店 (兵庫県神戸市東灘区)

本格的に寒くなり、風邪やインフルエンザが流行り出してきたとニュースでも取り上げられていますね。
こういう時、西洋医学に頼るだけではなく東洋医学を使ってみませんか?

現代医学における風邪の原因はウイルスへの感染ですが、東洋医学における「風邪」の原因は『環境』と『人』。東洋医学では、風邪を引く原因を病原菌やウイルスにではなく、人をとり巻く外的環境や、風邪を引く人そのものと考えていました。

今回は、特に前者である外的環境にスポットを当てて、東洋医学の考える風邪の原因について、分かり易くお伝えしたいと思います。

まず人が風邪を引いたり体調を崩したりする外的な要因を、東洋医学では「邪(ジャ)」と呼びます。そして、邪には六種類あり、「風・火・暑・湿・燥・寒」となり、これらをまとめて「六淫(リクイン)」と呼びます。六淫は『風などの自然現象、湿気や乾燥、寒冷刺激などの温度変化』のことを指します。

“かぜを引く”の「かぜ」を漢字で書いたら「風邪」ですよね?

『風邪(かぜ)』の語源は『風邪(ふうじゃ)』

「風邪を引く」の「風邪」とは「カゼのジャ」であり、つまり「ふうじゃ(風邪)」なのです。体調を悪くする環境や外的刺激の中でも、特に自然界に吹く風が体に与える悪影響を指して言う言葉だったのです。

『風(ふう)』は、体表の熱を奪い皮膚や粘膜を乾燥させる

「風」で「風邪を引く」と聞いても、すぐにはピンとこないと思います。しかし、想像してください。体に風が当たり続けると、徐々に体表の熱を奪い、皮膚や粘膜が乾燥する。皮膚や粘膜が乾燥したら次に何が起こるか。体内にウイルスや細菌が侵入しやすくなりますよね。免疫力が下がってしまい、容易に細菌やウイルスの侵入を許すようになってしまいます。

その他にも、六淫の中の「寒」が、特に皮膚や粘膜が冷やし血行を悪くします。その結果、免疫力が下がってしまいます。

そう考えると、春先の風が強く吹く頃、秋から冬にかけて空気が乾燥する頃、真冬の冷えが厳しい頃に風邪を引く人が多いのもうなずけると思います。

東洋医学が考える「風邪」の原因のひとつ。それが季節それぞれの気候、または、風や乾燥、気温の変化などの外的要因だという事です。

次回は風邪をもう少し詳しく分類し、漢方薬をご紹介したいと思います。

女性 48歳
《主訴》硝子体混濁との診断されて治療する方法はないとのことで ご相談を受けました
今年の夏ぐらいより右目の視力低下で日々によって変わる状況でしたが、ここ最近はずっと視力低下で一定しだして○○眼科クリニックで「硝子体の混濁のためであろうとことでステロイドと抗生物質の点眼薬が出されている。

過去15年前も二人目出産後に現在と同じくらい視力を失い、眼科では原因がわからず少しずつ回復した経緯があります。

元来から頑張り屋で出産5回で子供が5人おり、夜間3.4時の営業の店舗を努めたりして現在も睡眠時間が3~4時間くらいで 食べたらすぐ眠くなるので 仕事に影響するとのことで夕食しか食べなかったりしています。

過去から貧血が強く 鉄剤を点滴したりしています。
冷房が弱く 腰痛があり 気力がうせる状況があります。生理も遅れがちで脾不統血で膜薄からか、生理出血が大量鮮やかであることもあります。

【面】痿黄で脱。(脾虚 腎陽虚) 面肌層も皺痩で 脾脂膜が萎えて、顔色が黄で脾虚の側面が強く出てい ます。 黒子が多い(腎虚)
【眼】眼力が失せている 眼目周囲は 上部は太陽経 コメカミは少陽経 下部は陽明経で三陽が集まっている所ですので陽気不足があり 食事するとすぐ眠くなる
【腹】臍横腎経圧痛 一部動悸
【舌】略淡~紫(気血不足・寒凝瘀血)
【脈】右 沈細微搏(脾 虚絡滞) 左沈伏細如糸(血虚・腎陽不足)

硝子体混濁の原因が炎症・循環障害・腫瘍・網膜変性・代謝障害からとすると
上記の漢方分析からですと循環障害が考えられ 脾虚で脂膜が痩せていることから考えますと漢方でいう三焦の膜腠が痩せて気血水を順行する空間が痩せていると考えられ、気血不足から目の上位まで注ぐには脈気が弱い状況もあり、貧血でありながら 生理出血が鮮紅大量であって 中医学でいう脾の不統血で血管膜も薄く透過性からの出血も考えられ、またもし眼底出血があれば、その後の硝子体の瘀血の代謝吸入の処理能力も 脈気から不充分と考えられます。黒子も微小循環の退廃と考えます。

漢方では益気が君 補血が臣 佐を通絡化瘀と考えます。
治方で益気化瘀通絡です。

当薬局では 鶏内金を良く用います。食品ですが
鶏内金は鶏の砂嚢の内壁です。 本経逢源には「眼目障翳を治す」 とあります。
一般には宿食や胸腹中の病塊や腫痛を消したり 膵石などにも用いられ 瘀積を良く消すので虚労病は血痺虚労でセットで金匱要略に納められており、虚労からの経絡に多く瘀滞があるのを益気しながら鶏内金で経絡の瘀滞を化す作用があり、硝子体中の混濁の瘀を取り除くと考えます。
生脈散(麦門冬・五味子・人参)で 脈沈伏の状況から脈気充足させ 黄耆・当帰で益気して目の上注と眼窩脈絡を通血しさらに熟地黄と山茱萸で酸甘で肝腎充足させて眼窩血流充足させ 枸杞子・菊花で細絡通脈させ 後の 瘀血をサフラン 気鬱を散らし血を調えるを鶏内金と併せて 目の細い血絡には重い駆瘀血剤では無効で 香りのある気味の軽いサフランが一番有効と考えます。

患者の感想は疲れが取れてふらつくなどの貧血症状が無くなり、視力だけでなく、目に力が出てきて、むさぼるように服用しているとの表現までされて「これが無くなるとガス欠する状態になる」と言われ現在も継続してのまれています。

①『温かさが巡らないことでの冷え』 ②『外側から冷やされることによる冷え』 に続き、『③身体の温める機能低下による冷え』 について書いていきます。

漢方の中では、その”体温を生むエネルギー”は「陽」もしくは「陽気」と言われます。
東洋なんちゃらというものを見かけるときに見る白黒の円のマーク。あれは”陰陽”とよく言っていると思いますが、その陽です
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イメージ的には太陽でもいいです。地球を照らし、温めてくれていますね。

③はその太陽の温める力が弱まっているために冷えを感じてしまうのです。

ただ単に”陽”といっても、身体にはいろいろな陽があります。
五臓六腑などもよく聞くと思いますが、五臓それぞれに陽が存在します。
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例えば自律神経系、わかりやすく言えばストレスとのかかわりが深い臓器と考えられている”肝”にも肝陽というものが存在します。

しかし、この肝陽に関して書けば、今のテーマの冷えとつながる肝陽虚、つまり肝の虚寒は存在しますが、これは身体全体としての陽虚も存在し、その中でも肝の正気が弱まっている際に②での外的要因で寒邪が直接体内を冷やし肝を虚寒へ導いてしまう例で、単純な陽虚だけでなく、実寒との絡みもあり、複雑です。

この場合、使用する方剤は温経湯や当帰四逆加呉茱萸生姜湯や呉茱萸湯が一般的で、全てに入っていますが呉茱萸がキーポイントとなります。

また、他に陽虚は腎陽虚、脾陽虚などがとても臨床例は多いです。

腎は身体全体へ陽気(温かさ、体温)を運ぶための根本的な役割を果たしており、ここが陽気が不足してしまうと身体全体の冷えを生みます。特に腰が痛んだり、冬になると頻尿傾向になったり、夜にトイレで起きる回数が増えるなどの症状が良く見られます。腎の陽気は本当に体中に影響を及ぼすため、これだけではないですが、やはり特に膀胱経へ熱気を送り蒸騰気化を行い、陽気を巡らせているので、夜間尿なんかは訴えられる方は多いです。

この場合は附子剤が基本となり、八味丸などが主となります。また、附子は走って守らずという性質があるために、走るための素材自体が枯渇している場合は腎精から腎陽を補う考えで動物生薬などを使い、腎の陽気を補います。

脾の陽虚は簡単に表現すると消化器官が冷えているかどうかです。ここが冷えていると、食べ物からの栄養・エネルギーを吸収、分配が上手くできずに、身体全体への陽気を運ぶことができなくなり、冷えてしまいます。
感じやすい症状でいえば、冷たいものを飲んだ時、食べたときにすぐにお腹を下すような人はそんな傾向があります。また下さなくても、冷たいものが好きで問題ないと思っていても、舌を見たとき全体が淡く赤味があまりなく、苔も白くべっとりとついていることが多いです。

お薬としては人参湯だったり、附子理中湯などを使うことが多いです。

またお腹をそういったもので冷たくしてしまったとして、お湯を飲んだり温かいものを飲んだからと言ってその虚寒状態が改善されるほど単純ではありません。そこが漢方や人体の深いところですね。

女性  20代  
<主訴>●生理不順(2015年10月) 不正出血後生理が来なくなる(閉経)
仕事の移動でストレスなどがあった。
●偏頭痛(高校生ぐらいから)
    2016年1月から婦人科で通院、薬を飲めば生理がくるが飲まないとこない
    偏頭痛は雨天、疲れているとき夕方~夜に憎悪
    現在 プロゲステロン(黄体ホルモン)副作用 頭痛・嘔気
    プレマリン(卵胞ホルモン)副作用 動悸・不眠・血圧 服用中

<既往歴>平成5年~10年 小児喘息

<愁訴>
手のひらが赤い 不安になりやすい 皮膚が乾燥 身体がかゆくなることが多い吹き出物がでやすい

<生理環境>
生理血が黯紫色  生理が7日以上遅れる 生理2日が多いが3日目は極端に少ない  生理閉経3か月以上あり  生理前  胸張・過食があった。現在 プロゲステロン・プレマリンで生理を起こしている。

<基礎体温表>
ジグザクで二層なし デュファストン・プレマリン服用も基礎体温はバラバラ。

<ホルモン検査>
高温期検査でLH FSH PRL E2 プロゲステロンもさほど問題なし

<原穴反応>
内関緊張(気滞)三陰交(血虚血瘀) 陰陵泉(湿痰) 太衝(肝鬱)

<腹>胸脇苦満 中脘抵抗(湿痰気滞) 神闕十字(肓兪・陰交・水分)点圧痛

<脈>滑やや弦

<舌>
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<舌象>淡紫略脹胖挟瘀点 根淡黄滑膩苔 裏絡脉紫紅鬱血 裏中央白色ガラス状

<舌象分析>
苔は舌根にかけて膩苔で灰黄色を帯びて下焦の湿濁化熱傾向。舌形はやや脹胖で
三焦全体に湿濁が溜まって通利が悪くなってきて、側面からも餅状で湿痰が詰
まった邪実象。既往歴に小児喘息があり、痰湿壅肺は以前からの様相あり。
舌裏は痰湿阻滞による絡血の戻りが悪いため、舌裏中央は白ガラス状で膜腠
緊張気味で中央任脈(腎経)の血の納めが悪くなり白くなり、逆に舌縁の絡脈
は渋滞気味で紫紅色となり、戻りが悪いため、手のひらが赤く、吹き出物ができ
やすい。縁瘀点が生じて絡血が相火鬱熱して凝滞血瘀を生じてきて生理血が
黯紫色となって遅れがちとなっていった。さらに 経脈→絡脈→経脈の環周が
不利で、疏泄~蔵血の肝経通脈が阻滞気味から、肝経・腎経・胃経を統合する
衝脉鬱塞となり職場ストレスから肝鬱気滞が重なり閉経を起こしたと想定。

<弁病>三焦湿濁阻滞→内陥衝脉→肝鬱気滞→衝脉鬱塞による閉経

<治法>蕩滌湿濁 活血化瘀 衝脉通絡 黄連温胆湯合折衝飲 

インフルエンザやマイコプラズマ肺炎の記事を新聞で見かけるようになりました。
中医学では同じ症状・病名であっても異なった治療法を行うことがあります。 体質によって食、生活面での養生を見直し漢方の内容につなげます。逆に異なる病気や症状に対して同じ方法を採ることがあります。
表に出ている症状に対して、体質が異なれば治療として採る方法は異なり、症状が異なっても体質が似ていれば基本となる方法も似たものになります。これは西洋医学との考え方の違いだと思います。
なぜかというと、症状があらわれる原因は体質の不調にあると考えるからです。体質が改善されなければ、いくら表面の症状を治療しても再び同じ症状が現れます。場合によっては以前よりも悪化して出てくることもあります。
なぜ不調になったのか、内因と外因から原因を探り、身体の中でどのような反応が起きて症状が表に出てきたのかを考えます。
古典医書の病理の項目に「それ邪(病気)の生ずるや、あるいは陰に生じ、あるいは陽に生ず。それ陽に生ずるものは、これを風雨寒暑に得、それ陰に生ずるものは、これを飲食居処、陰陽喜怒に得」とあり、身体の外側が風寒暑湿の侵入を許してしまい発病するもの、飲食・環境・感情が原因で内側から発病するものが書かれています。
病気に対する抵抗力がしっかりしていれば(正気が旺盛であれば)、邪気の襲来があっても邪正相争の結果、発病は回避され、それは邪と戦った後の回復力にも比例します。
したがって、様々な症状は正気が虚弱になり抵抗力が低下したときに現れるといえます。
他にも「邪の奏でるところ、その気必ず虚す」「正気内に存すれば、邪干(おか)すべからず」と論述されています。
体質の基本である気・血・津液、そして陰陽のバランスを日々の養生で整えましょう。
秋は燥邪を感受しやすい時期。「気」や外邪が入り込む口・鼻・咽・皮膚は肺との関わりが深いのでこの時期に肺の養生をするのはとても大切です。
肺は「喜潤悪燥」と表現され、潤いを好み乾燥を嫌うという特徴があります。
肺を潤す食材にはごぼう・レンコン・銀杏・ユリ根・松の実・きくらげ・山芋・梨などの旬のものです。 五行で表される肺に関係する色は白。 肺を潤す食材達が白っぽい色をしているのも面白いなと感じます。
肺気を養うのに適した時間帯があります。 肺経が旺盛な時間帯である寅の刻(3時~5時)です。 この時間帯に清浄で新鮮な空気の中で呼吸すると肺気が養われます。 少し早起きをして窓を開けて深呼吸すると、とても気持ちよく一日が過ごせます。薄っすらと汗が出る程度の軽い運動もおすすめです。
続く卯の刻(5時~7時)は大腸経が旺盛な時間帯です。 肺と大腸は表裏関係にあります。肺経から大腸経に流れ込んだ気が大腸を活発にさせます。この時間帯にしっかりと排便をすると身体の排毒になり肺や皮膚を清浄に保てます。
辰の刻(7時~9時)は胃経が旺盛な時間帯です。 胃経に気血が集中するため食物の消化が盛んになります。この時間帯に朝食をとると栄養を充分に吸収できます。巳の刻(9時~11時)は脾経が旺盛な時間帯です。 脾は消化・吸収・排泄を調整し気血を生み出す源です。清気を上げ濁気を下げ全身に気血を巡らせます。新陳代謝が増す時間帯と考えられます。
このように、鶏鳴時からお昼を迎えるまでの陽の時間帯に清浄な空気をたっぷり吸いこみましょう。 そして、お通じがあり、その後に朝食をとり、1日の活動に入るのが理想です。食養生では冷飲食や多飲を避け、満腹になるまで食べないことが大切です。
体質は長い生活習慣でつくり上げるもの。なにか不調を生じたときに薬に頼るだけでは効果を確実にはできません。
漢方では養生がなによりも大切であると考えています。


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