• お問い合せ
  • サイトマップ
  • 個人情報保護
  • 交通アクセス
  • 漢方薬 漢方薬局 薬店のことなら きぐすり.com
  • ホームへ
  • 店舗紹介
  • 相談方法
  • よくあるご質問

IMG_2677



漢方とは痛みや怪我など局所的な体の不調だけではなく、身体全体の状態を鑑みて治療法を決めていく医学です。

このとき特徴的なのは、病人を治すことだけを目的として治療を行うことです。病ではなく、人を診る漢方では当たり前の考え方なのですが、病のほうに気を取られて本来の目的を見失ってしまうことは、残念ながら医療が進んだ現在においても見受けられます。

個人を診る漢方においては、同じ病気でも症状や体質が違えば処方も異なり、違う病でも同じ処方になるということがよくあります。また、漢方薬を服用すると主たる疾病だけではなく、他の不調な箇所もよくなったという話もよくあることなのです。

漢方で最も基本となるのが、「証(しょう)」です。
聞きなれない言葉かもしれませんが、証とは個々の体質や状態など見極める「ものさし」の意味合いをもちます。この「証」をしっかりと見定めることが、漢方における治療の鍵を握っていくのです。

特によく使われる証が「実証」と「虚証」です。
これらは体質や外見を分類するものになります。

<虚証>
・体力がなく虚弱
・水太り、または痩せ型
・肌に潤いがない
・冷え性
・下痢になりやすい

<実証>
・体力がありがっしりとしている
・血行がよく筋肉質
・便秘気味
・食欲旺盛

一般的に、虚証は虚弱体質や病に対する抵抗力が弱く、実証は頑強で抵抗力がある状態とされ、ふたつは相反する位置にあると考えてよいでしょう。いずれかに偏らずバランスがとれているのを「中間証」といい、これが最も病気になりやすい状態とされています。

虚実を判断する際には、個人の症状と体質が一致しない場合もあります。そこを判断するのには、経験に裏打ちされた眼が必要となのです。


もうひとつ、漢方で押さえておきたい「証」があります。
「陰証」と「陽証」です。

陰証とは消極的で新陳代謝が悪く、体温が低下して寒冷の状態を指します。
対して、陽証とは活動的で新陳代謝が盛ん、活発な状態です。
こちらも虚証と実証のように、どちらかに偏らないよう保つことで健康の維持に役立ちます。

最後に、身体の不調を司る「気(き)、血(けつ)、水(すい)」を紹介します。漢方ではこの3つが滞りなく循環することで各組織が正常に働き、病気になりにくく天寿を全うできるとされています。

これら3つは、次のような意味を持っています。

●気
本来持っている、生きようとする生命エネルギーを指します。
食物などから取り込まれて、消化されたエネルギーが蓄えられたものと考えてもいいでしょう。
“気力”や“元気”の“気”などが、これに由来しています。

この気の巡りが悪化すると、心身のバランスがとれずに不調に至ります。

●血
血液や、それによってもたらされる栄養のことを指します。
生命を支える力であり、血が多いと闘争的、少ないと肌のツヤが失われてしまいます。

●水
体液や尿など、血液以外の無色の液体のことを指します。
代謝や免疫などに関与し、老廃物を排出する役割も果たしています。

漢方では、気・血・水が上手く体内を巡ることで、健康が維持されていると考えられています。

NONALNUM-77yS44CB5L2N572u44KS5q2j44GZ-E


こんにちは。
知っているようで知らない漢方の歴史やその性質、現代医学での立ち位置など様々なお役立ち情報をお伝えしていきます。
訪れたみなさんには、肩肘張らずに見ていってもらえれば嬉しい限りです。

さて、漢方と聞くと中国を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
「漢」という字がその考えの一助を担っているのかもしれません。

しかし、漢方とは古代中国で培われた医術が5世紀頃に日本へと伝わって、日本独自に発展したものなのです。対して、中国の国内で発展していった医術は中国医学や中医学と呼ばれ、漢方とは区別されています。

日本独自の道を歩んでいた漢方ですが、江戸時代に入ると西洋から別の医術が伝来してきます。後に現代医学の主流となるその医術は、中国や日本でのそれと区別するために蘭方と呼ばれました。鎖国中だったので主に、交流のあったオランダから流入してきたことが所以となっています。

この蘭方と呼ばれる西洋医学は、疾患の原因をデータによって特定し、標的に対して素早い効果をあげることができたため、当時の人々にとっては衝撃的であり、急速な発展を遂げるようになります。その一方で、漢方は影を潜めることになりますが、決して途絶えたわけではなく脇道を細々と走り続けていきました。


私たちの身体に生じる不具合は実に様々であり、ひとえに原因が特定されているものばかりではありません。

結核などある特定の細菌やウイルスが原因となって生じた疾患や、骨折などの外傷であれば明確に原因を取り除くことができますが、“なんとなく調子が悪い”“調べてみたけれども原因がわからない”といった不調も多く存在しています。
そういった明確な解決法が見いだせない場合に、力を発揮するのが漢方です。

漢方は一時期下火になりましたが、本来の特性や効果が再評価され、現在では医学教育のカリキュラムに組み込まれています。また、西洋においても漢方の研究が始まるなど、非常に多くの関心が寄せられているのです。

漢方の最大の特徴は、「病人」の「人」の部分を診ることに尽きます。

西洋医学ではお腹が痛ければ、お腹を診て診断するように局所的、または部分的に診て判断し、治療を行っていきます。つまり、「病」のほうを診ていくわけです。

一方、漢方では痛みや不調を感じる箇所だけではなく、個人の体質や全身状態まで診た上で治療法を決定し、漢方薬を処方します。このため、同じ症状でも異なる漢方が、違う症状でも同じ漢方が処方されることがあるのです。

まさに「木を見て森を見ず」とはこのことであり、漢方をよく表している言葉のような気がします。

IMG_3491


(写真はカギカズラ(釣藤鈎) 東邦大学薬学部薬草園から)
ふくらはぎからお尻にかけてムズムズするように痒くなる。長く座っていたり、お昼からひどくなる。
朝からお昼にかけては治っている。運動が得意な方で、スポーツ心臓とのことである。普段は疲れやすく寝つきも悪い。頭が重くなり、肩こりもひどい。便秘気味。
自家製漢方煎じ薬を服用後薬一ヶ月、足のムズムズが起きても我慢ができるようになってきた。
この5日は症状が全くでなくなって、本人も喜んでいられる。また、寝つき、疲れも良くなった。
漢方薬は、病名から出すのではなく、「証(しょう)」といって、身体の体質と漢方薬の相性がよいものを使うと良く改善される。この方の場合も、心臓の働きも考えて、証に従って出したことが比較的短い間で変化できた要因だと考える。
ただ、これから温度差や体調不良で戻る可能性もあるので、もう少し服用を続けて頂いている


Copyright© Pharmacy Mutsugoro. All Rights Reserved.