誠心堂薬局恵比寿店では、季節のお茶を取り扱うことになりました。
季節と人体は密接な関係がありますね。
五季と五臓の関係は・・・。

自然界の季節の変化には「春」「夏」「長夏(梅雨)」「秋」「冬」の五季があります。
春は人体の「肝」(人体の自律神経や血流)と密接な関係があります。
夏は「心」(脳や心臓)と関係が深いです。
長夏は「脾」(胃腸や栄養)と関係があります。
秋は「肺」(呼吸器や免疫・水分代謝)と関係があります。
冬は「腎」(ホルモンや老化現象)と関係が深いと考えられてます。

ですから、季節を上手に過ごすことは健康づくりの第1歩とも言えますね。
予防は最高の医療とも言えます。
風邪やお肌のトラブルが増えるこの季節には
うがいや手洗いと合わせて季節のお茶はいかがでしょうか?
透潤茶は「春」「夏」「長夏」「秋」「冬」の5つのタイプが用意されています。

「秋」のお茶には、ユリの根や柿の葉、リコリス(甘草)などの潤いハーブが入っています。
「冬」のお茶には、金銀花や板蘭根やシナモン(桂皮)などのハーブが入っています。

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10パック入り 1080円です。

最近読んだ本に「皮膚は考える」(岩波科学ライブラリー 傳田 光洋 著)があります。
傳田 光洋先生は京都大学工学研究科を卒業の後、資生堂ライフサイエンス研究センターで
皮膚の研究をされている日本を代表する皮膚科学の第一人者です。
我々の中医学の世界とは全く分野の違う世界の先生ですが、とても参考になる研究をされていました。
それは、漢方薬で皮膚病の治療をさせていただくときに、常に気にかかることが皮膚と心の関係です。
せっかくよくなってきたアトピーにストレスがかかると一変してしまう経験は何度もあります。

著書の中で「皮膚は脳と同じ受容体を持つ・・・」の言葉で理解できました。
人の表皮(皮膚の一番外側の皮)には中枢神経系で確認されたイオンチャンネル内蔵型受容体(スイッチ)が
存在していて皮膚のバリア機能にも関係しているとのことです。
さらに、脳で学習や記憶を司っている受容体が表皮にもあってバリア機能の維持に寄与しているとのことです。

詳しくは、本書をご一読いただきたいです。

中医学では皮膚病は五臓の肺(呼吸器皮膚排泄機能や免疫機能全般)の病気とされていますが、それ以外にも
肝(自律神経や血流などの調整)、脾(胃腸機能や腸内フローラ)にも深くかかわっていると考えられています。

少しずつ現代医学が中医学の曖昧な部分を解明してくれるように期待しています。

台風19号の被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げます。
今回の台風は前回の15号に比べて広範囲で降水量が記録的な大雨でした。河川の氾濫で床上浸水されたご家庭も多数あり、現在もなお避難生活をされているご家庭も多数あると思います。
こんな時ほど健康管理には十分注意してくださいね。
やはり水分が重要ですので、高齢者や乳幼児の方はこまめな水分を摂取するように心がけてください。
潤いを持つことは風邪の予防や体力の消耗に重要です。
中医学では五味と言って、味によってその働きがことなるとされています。

五味には、酸味・苦味、甘味、辛味、鹹(かん)味があります。

酸味は保湿作用や収れん作用があります。汗をかきすぎた時や、乾燥するときに水分と一緒に取るとよいです。
苦味は解毒作用や解熱作用があります。
甘味は緊張を緩める働きや体力を回復させ潤いを与える働きがあります。
辛味は発汗作用や血行促進作用があります。
鹹(かん)味は固まりを柔らかくして排泄を促す作用があります。

酸味の食材例では、さんざし・梅・はっさく、レモン・酢
苦味の食材例では、苦瓜・緑茶・コーヒー・パセリ・
甘味の食材例では、穀類・イモ類・バナナ・蜂蜜・砂糖
辛味の食材例では、生姜・ニンニク・葱・胡椒・唐辛子
鹹(かん)味の食材例では、昆布・海苔・貝類・塩・味噌

身近な食材が皆様の体調の管理にお役にたてば幸いです