前回取り上げた漢方薬の補中益気湯は、10種類ほどの生薬で構成されています。
漢方薬はどれも、どれも同じではありません。
産地、生産年、部位、おおきさなどで、効能は左右されます。
果物や野菜が、名前が同じでも、味・色艶に違いがあるようです。
お米に例えれば、魚沼産のこしひかりと、広島県産のこしひかりでは、誰が食べても
違いがわかる、みたいなものです。
漢方薬の処方も、品質を考えた生薬を使うと効果が変わります。
ましてや煎薬の場合はとくに、変化が激しいのです。
よい生薬は生産量も少ないので、値段も高くなりますが、効果・効能は
それ以上に確実になります。
ちなみに、補中益気湯に使う主原料の人参(にんじん)は
1kg、¥10,000から¥500,000 くらい差があります。
黄耆(おうぎ)でも安いものと高いものでは5倍の差があるのです。
何でも、高ければ良いわけではないが、安い原料では本来の効果を望めない場合も
あることを知ってください。
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