肝は腎の支えによって効力が保たれています。
腎は基本的には老化によって衰えます。
いつも我慢強く仕事をされている、
周りに気遣いがあり
前向きで向上心が高い、このような状態は、
長い時間をかけて少しずつ
肝の力を使っていることになります。
そのような方は、肝を酷使したことで
余計に腎が弱まり、
また加齢とともにさらに腎が弱まり、
耳鳴りが起きることがあります。
この場合はジージーと
セミが鳴くような耳鳴りを訴えます。
多くの方は昼間、音がしているところでは
あまり気にならないのですが、
夜静かになるとジージーと低い音が気になるのです。
その結果、不眠になったりイライラしたりします。
また、その不眠・イライラが気になり、
さらに耳鳴りがひどくなることがあります。
これは、自律神経のうちの
交感神経が過剰緊張気味の状態であり、
漢方では、肝の失調と考えます。
耳鳴りを改善する漢方薬は、
補神薬を主とするか、疎肝理気薬を主とするか、
あるいは気を発散させる理気薬を主とするか、
さらには降気薬を加えるかは、
人に依ってみな違います。
それが、個人にあわせて漢方処方をする理由です。
では、具体的にどのような漢方薬を使うのか?
前回の耳のお話の続きです。
蝸牛の中は、 リンパ管により3つの部屋に分かれています。 外側には外リンパ液があり、 中には内リンパ液があります。 蝸牛の中には、 小さな外有毛細胞・内有毛細胞があります。 その外有毛細胞を触る 天女の羽衣のようなものがあり、 それをテクトリアルメンブレンと申します。 音を聴くというのは、 蝸牛と中耳の間をくっつけている あぶみ骨・つち骨・きぬた骨が動いて、 その蝸牛の有毛細胞をゆらす仕組みから なっています。 耳鳴りは、そのわかりにくい場所が 老化したためと考えられます。 耳鳴りを訴える方の多くは、 原因不明のことが多いです。 おおむね50歳以下の若い人で、 キーンという高い耳鳴りと同時に 耳の塞がりを訴える方がいます。 私共の経験では、このような方の多くは ストレスが原因であることが多く、 首筋・肩こりも訴えます。 漢方ではストレスは 肝の失調を生むと考えています。 肝の経絡は胸上方から肩、首筋、 耳の周りを通り、目に入ります。 したがって、 疎肝して気の巡りをよくして対応します。 次回は、肝と腎の関係によって起こる 耳鳴りについてお話いたします。 |
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更新日: 2020/05/27 |
耳は外耳・中耳・内耳から構成されています。
よく、耳の穴を自分で耳かきしすぎて、その結果 外耳炎になる方がいます。 これは、耳鼻科に行くと抗生物質もしくは 軟膏ですぐに治ると存じます。 また、プールに入って中耳にばい菌が入り 中耳炎になる方も見られます。 こちらも抗生物質と点耳薬ですぐに治ります。 それはほとんどの場合、細菌感染が原因でなります。 このとき、治りにくい方と治りやすい方がいます。 これは、その人の治す力・免疫力が問題となります。 この問題は、 コロナウイルスに感染しにくいか・しやすいか、 治りやすいか・治りにくいか ということとも重なることです。 あくまでも一般論ですが、 外耳炎・中耳炎が治りにくく慢性化しやすい方は、 免疫力が弱いといわれています。 このような方は、脾が弱く疲れやすい、 気血不足であることが多いです。 この場合、 気を補い胃腸を丈夫にする漢方薬を使います。 また、体質的に化膿しやすい方もいます。 こちらは漢方では解毒湯タイプと考え、 清熱解毒薬で対応します。 このように、同じ外耳炎・中耳炎においても、 どのような処方が必要かは人によって異なります。 そのため、おひとりおひとり、詳しく体質・症状を お伺いして漢方薬をお選びしています。 |
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更新日: 2020/05/26 |
コロナウイルス感染拡大の関係で、
当薬局も時短で対応させて頂きます。 この時期、自宅で待機されている方も 多くいらっしゃるかと存じます。 自宅にて運動、ストレッチなどテレビでも 話題になっております。 また、ストレスが溜まって、様々な方法で ストレスを解消されている方も多くみられます。 ストレスがあると漢方では、 肝の失調がおき易くなると考えます。 肝が失調しますと、肩こり、首筋のこり また、心に及んで、不安感を 起こし易くなる事もあります。 また、それが高じて免疫能力の低下を 起すこともあります。 ストレスがあると肝の失調が起こるのですが、 同時に肝は筋肉にも関係がありますので、 こういう時は、ストレッチが良いのです。 筋肉を伸ばすことにより、 肝の失調を軽くさせます。 |
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更新日: 2020/04/07 |