寒かった冬が過ぎ、春分を迎えると、PM2・5と一緒にスギ花粉が飛んできます。野球部所属の高校2年生の男子生徒は、ガッシリとした筋肉体質で体力があり、食欲も旺盛です。
小学4年生から喘息持ちで例年、秋から冬場に悪化し、走ると痰で苦しくなり、咳が出るといいます。高校生になると、慢性鼻炎になり、鼻詰りで苦しく、いつもは透明でさらさらとした鼻水ですが、悪い時には黄色い鼻汁になるそうです。冬場は朝の冷たい空気を吸いながら自転車で30分通学すると、鼻水は流れるように出てきます。
そこで肺だけが冷えていると考え、肺を温める「甘草乾姜湯(かんぞうかんきょうとう)」を服用してもらうと、徐々に鼻水、鼻詰り、咳、痰も楽になり、1カ月後には大体良くなったとの報告がありました。それから毎年、冬場になると服用しているとのことです。
32歳の女性は秋が深まるにつれ、お肌が乾燥し、潤いがなくなり、小じわが増え、吹き出物が出てきたといいます。鏡をのぞくと、その黒ずんだ肌は明らかに老けたことを自覚させ、がっかりしてしまいます。お肌がしぼむという表現が一番適切かもしれません。
この時期、こんなお肌の悩みを抱える20代後半から50代には、「瓊玉膏(けいぎょくこう)」という漢方薬の内服をお勧めします。主成分の「地黄(じおう)」は粉末ではなく、搾しぼり汁を使用しているので、陰を養う「生地黄(しょうじおう)」の薬効が通常の地黄よりも優れています。虚熱を冷ます効果もあり、1~3カ月すると、カサカサした肌に潤いが蘇り、髪のパサつきも改善します。 もともと不老長寿、滋養強壮の目的で開発されていますので、体力・気力の低下、風邪を引きやすい、白髪や脱毛、目や口の乾燥などにも効果が期待できます。 |
ツイート |
更新日: 2013/12/09 |
中学校一年の時の初潮より、生理痛があり、二日目が最もひどく子宮がつままれるように痛くなり、冷や汗が出るという女性は現在27歳になったという。
痛みは5分から10分間隔で襲ってきて、眠気と腰周辺の悪寒があり、血の塊のようなものが出てエビ状になりながらのた打ち回るという。 生理前には、便秘になり、胃と乳房の横が張って痛くなり、むくみ、腰より下に力が入らなくなる。 イライラも激しくなり、唇の乾燥感もひどくなり、生理になると下痢気味になる。 排卵日近くになると、茶色のおりものがあり、生理後には身体全体の黄色みが強くなり、頭がボーとし、病み上がりのようであるという。 生理は28から35日の間で来て、出血は6から9日で終わるという。 ホルモンバランスを調整する能力をつけるために、子宮内の古血を取り去り、血を補う、「折衝飲・せっしょういん」に子宮を温める、「呉茱萸・ごしゅゆ」と「生姜・しょうきょう」を加え服用していただいた。 一か月づつ痛みが和らぎ、一年半服用するころには、15年間続いた痛みは嘘のようですと喜んでいます。 |
ツイート |
更新日: 2013/08/07 |
インフルエンザは突然の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状が強いのが特徴で、合わせてのどの痛み、鼻汁、咳などの症状も現れます。さらに気管支炎、肺炎などの二次的疾患を併発し、重症になることもあります。呼吸器や心臓の病気を持つ人は悪化につながり、高齢者や小さな子どもなどでは死に至る原因となることもあります。
8歳の女性は、インフルエンザに罹った後一カ月経っても、だるさと空咳が続き、始終咳払いをしていました。食事は食べるものの、時間をかけて嫌そうに食べ、便はいつもよりゆるめであるという。そこで脾の気を補う「参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)」と、肺を温める「四逆湯(しぎゃくとう)」を合わせて服用してもらったところ、一週間すると改善が見られました。漢方薬を止めると咳が出てくるとのことですが、服用を続ければ徐々に改善するでしょう。 |
ツイート |
更新日: 2013/04/12 |
40歳男性は、風邪をひいて、40日が経ち、鼻声も長い間続きました。咳もいつまでたっても止まりません。咳は始終出ていて、時に強く咳き込みます。鼻の調子もいまだに悪く、朝方にはよくかんでいます。痰ははじめは黄色でしたが、あまり出なくなってきていて、わずかに出る痰は切れが悪いといいます。
そこで「養陰清肺湯(よういんせいはいとう)」を5日間服用していただきました。すると、あのしつこい咳が、日に日に治まってきたとのこと。念のためにもう5日分お渡ししました。この薬は本来ジフテリアに使う漢方薬ですが、ひどい気管支炎、慢性的に咳や痰が絡む方、たばこを吸う方、のどの痛みや、のどや鼻が乾き、声がかれる方など、肺に熱がこもっている人全般に使用できます。咳の漢方薬はたくさんの種類があるので、体質に合わせて、調合してもらいましょう。 |
ツイート |
更新日: 2012/11/21 |