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一年の中で一番暑くなるこれからの時期。
自然と体力も消耗しやすくなりますが、それに拍車をかけるのが、夜の睡眠不足です。

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身体が弱っているとき、体力が消耗したとき、
あるいは体調が整わないとき、体力を回復するとき。
そういうとき、休養に当てる時間はいつも以上に大切なときになります。
特に、これからの時期は 日中の消耗 が増えていきますから、
夜の休息 はますます欠かすことができないものになります。

夏休みに入り、夜更ししたい気持ちは増えますが、
あまりに睡眠時間を削り続けたり、昼夜逆転の生活を続けていると、
身体は十分な休息を得られなくなり、その分だけ暑さに負けやすくなります。
そうしてあまりに消耗すると、休息に必要なものまで所有してしまい、
快適な睡眠を得にくい状態に陥ってしまいます。
それもまた夏バテの形の一つです。

昼の暑さが厳しいときこそ、夜の就寝は大切に。
不眠・睡眠不足が続いて疲れやすい。バテやすい。
そういうときに適した漢方があります。
一人で悩まずに、ぜひご相談下さい。

暑夏の候。
漢方では、暑苦しさには 苦味が吉 とされています。

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苦味には、身体にとって になるものを追い出したり、
清めたりする働きがあります。
篭ってしまった暑さも、身体を傷つける毒の一つ。
実際、苦味の利いた黄柏や黄連には炎症を鎮める働きがあり、
甘苦さを帯びた牛黄(牛の胆石)は夏の熱中症に重宝されます。
暑さにさらされることが多い夏の生活では、
こうした 苦味をうまく利用すること がポイントの一つになります。

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夏の火照り・口渇に用いる方剤に、白虎湯 があります。
苦味を伴う知母が用いられ、この生薬自体は苦味が後を引きます。
ただ之に石膏、粳米、甘草が加わり、
全体としては甘味の中に苦味を伴う処方に仕上がっています。
(実際はかなり甘味が勝っています。)
暑苦しさを消す苦味に対して、甘味には元気をつける働きがあるため、
苦味で暑さを清めつつ、甘味で元気をつけるという組み合わせになっています。

また、苦味の生薬でよく知られたものに 大黄 があります。
市販の便秘薬にも用いられ、緩下剤の働きをもちます。
大黄は一方では便通を促し、一方で熱を清める。
すなわち、排便によってこもった熱や毒を追い出すという働きがあります。
夏によらずいつも暑がりだったり、のぼせやすかったりする。
そんな人には、この大黄を用いた方剤が大変良く合います。

病気や不調に加えて、多くの方が関心を持つのはやはり、
年齢と共に現れる 老い ではないでしょうか?

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人の身体、特に成人の身体には、常に 若さと老いが共存 しています。
例えば身体は年を重ねると老いていきますが、
心はそれと無関係に若さを末永く保つことができます。
また一つの身体の中でも、老いが強く現れる箇所がある一方で、
老いが現れにくい場所もあります。


漢方では、身体のあらゆる機能は全て内臓が発揮すると考えますが、
それには若さや老いも含まれます。
若さや老いも身体が発揮する機能の一つという訳です。
そして、高齢化社会にあって注目されるアンチエイジングですが、
それは「老いに抗う」というよりむしろ、
若さを伸ばして老いをコントロールする
そうして健康的に老いることを説いていると考えます。
若さと老いは、お互いに拮抗するイメージが強いですが、
本来の若さは、病的な老いを退け、健康的な老いを支える役割をもちます。
即ち、若さが老いを支えるという訳です。

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若さは、身体の内側から外側に向かって作用します。
若さが溢れるとは、まさしくこのことを言い当てていますし、
身体の新陳代謝も総じてこの理に従っています。
そんな若さに対して、老いは身体の外側から内側に向かって作用します。
それがいわば理想的・健康的な老いであり、
誰にも等しく現れる老いでもあります。
それに対して、身体の内側から先に老いてしまうのは、不健康な老い
最近注目される血管年齢や腸内年齢、現代人に多い生活習慣病も、この老いを言及しています。
そのようにして、健康的なものとそうでないもの(不健康なもの)が
存在するのが今の時代の老い
当然のことながら、不健康な老いはさまざまな疾患リスクも含んでいます。

こうして見ていくと、老いるということにも何らかのテクニックが必要なのでは?
と感じずにはいられません。

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かの神農本草経には、薬用人参について次のような記載があります。
久しく服すれば身を軽くし、年を延ばす
薬用人参をお勧めする理由(6)リンク でも触れましたが、
薬用人参は気を補い「中」を整えます。
身体にとっての中心は、若さにとっても同じく中心的な役割を果たします。
ですから「年を延ばす」という薬効は即ち、
元気を高めて、若さを伸ばせば、老いは自然と支えられる
ということを認めているのではないでしょうか。

薬用人参の効能は、今日では人参七効としてまとめられ、
その一つに 益血復脈 があります。
之は簡単に言えば、血の働きを高めるということ。
血の働きというと西洋医学では、
血液の検査数値を連想させますが、東洋医学では少し違います。


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漢方では大前提として、血は身体を巡るもの という考えがあります。
血液が巡ることで冷えに強くなる、血圧や脈が安定する。あるいは生理が整う。
全身を巡ることで、身体の各部に栄養をもたらすだけでなく、
さまざまな効果も同時に発揮するのが、漢方における血の働きです。
そして漢方では、血の働きが乱れた状態を特に お血 と呼び、
長い年月をかけてさまざまな対応を講じてきました。

そうした血の働きを整えるポイントは、実のところ 気を整える ことにあります。
漢方では 血と気の交わりは 気は血の帥 と称されるほどです。
血の正常な働きにとって、気の作用はそれだけ重要だということ。
からだの健康全般を支えるのは血の働きによるところですが、
その健康を実際に発揮するのは、気の働きによるということでもあります。
そして気が乱れると、血は濁り、やがては腐っていきます。

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人参七効にうたわれる益血復脈は、
こうした 気血の関わりの大切さ を示唆しており、
薬用人参は特に、冷え性や貧血・低血圧に対して
効果を発揮することが知られています。

余談ですが、一口に貧血といっても、西洋医学と漢方では捉え方が違います。
貧血は、西洋医学では血液のトラブル(特にヘモグロビンの不足)とされますが、
漢方では、血が貧するのは気が抜けるため と考え、
貧血といいながらも、その実は気のトラブルとして対処されます。

血液を造り、それを巡らせるのは、身体の機能の一つですが、
その機能を発揮できるのは、気の働きによります。
その一方で、身体はそういう機能を通じて、血に気を通わせています。
そうして気が通うことで、血は本来の働きを発揮するようになり、
気の通った血が、俗にいう精を養います。
(精力というのは、気と血のかけ合わせで発揮されると考えられています)

薬用人参をお勧めする理由(14)リンク でも触れましたが、
気の恩恵は、俗にいう「元気」や「体力」を通じて、
身体が発揮する機能だけでなく、身体を構成する全ての要素にも通っていきます。

暑い時期に入ると、水分摂取の回数やその量は、自然と増えていきます。
最近では、特に高齢者の睡眠中の 脱水 も問題となっています。
暑さが増すほど、喉は渇きやすく、また汗はかきやすくなります。
そういう生理現象は、本人が「暑い」と自覚していなくても、自然と起きています。
中には暑さに我慢強い人も少なくありませんが、
その当人が「暑い」と感じるときは、実際はかなり暑い。
そして身体は急激な消耗には敏感ですが、
じわりじわりと襲う緩やかな消耗は感じにくいものです。

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漢方では、夏を中心とした暑い季節は 発散 の季節、
それに対して、冬を中心とした寒い季節は収蔵の季節とされています。
夏の身体には発散しようとする力が自然と働き、
生活面でも、その発散を促すように励みなさいということです。
そして夏の発散には、身体の 水回り がキモになります。
このような考えが根底にある漢方では、
水分摂取は身体から失う水分の補給だけでなく、
発散を促す一つの手段として定めることもできます。

ただし・・・、
補給された水分を通じて、体液が補給されるには「隔たり」があります。
口から摂る水分と体液は、厳密には組成が違うという「隔たり」。
口から摂る水分が、身体に吸収されるのにかかる時間的な「隔たり」。
両方とも最近は、経口補水液のお陰でかなり改善されています。


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漢方では、体液(津液)は気の働きによって生成・供給されると考えています。
たしかに適度な水分補給は必要になりますが、
それを吸収して、体液に作り変えて、身体の各所に運ぶのは気の働き。
そして大切なのは、気の働きは身体の「水回り」を整えるという点。
水分の吸収・体液の生成だけでなく、
その発散をサポートするのも、気の働きによるところです。

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あくまでイメージですが、体液は炭酸水を連想させます。
しゅわしゅわとした炭酸は、まさしく気が入っている証拠。
そのようにして気が通っているから、体液となります。
ですが気が抜けていたらそれは炭酸水ではなく、そして体液でもありません。


薬用人参をお勧めする理由(10)リンク でもお話しましたが
人参には渇を止め、津液を生じる働きがあります。
それはつまり、気を補うことを通じて、体液を生成するということ。
暑い時期の水分補給は、このような 気と水の両立 がとても大切です。


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