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 コロナウィルスが拡散しています。人の叡智が生み出したワクチンをも軽々くぐり抜け、果てはどこまで続くのでしょうか。感染した時に効く薬がないほど怖いものはありません。今こそ漢方薬の出番と私は心から思っております。私たち漢方家はその解決に向けて研究を進めております。漢方薬の始まりは2000年前、急性熱性疾患を治すことからはじまりました。その偉大な教科書は「傷寒論(しょうかんろん)」と言います。その手順にそって上手く薬を選ぶことが出来れば改善できると考えています。漢方薬は、ゆっくり治すのではなく、その効果は急性の場合は西洋薬より早いのです。皆様もしもの時にはご一報くださいね。出来る限り頑張ります。

 さて、今回のお話は武田信玄(53歳)。孫子の兵法を学んだ山本勘助を軍師にもち戦国最強の騎馬軍団と評された。父親との確執が生んだ仲間意識と、勝つことへの執着心。織田信長をも震え上がらせた戦国最強の猛将。晩年は、気遣いと心配性がたたり、胃癌に。生涯勝率75%、敗戦率3.8%でほぼ負けなし。

漢方薬を出すなら・・・・晩年の胃癌に旋覆花代赭石湯

 どの大河ドラマを見ても、信玄公は見るからに強靭で漢方薬を飲みそうにありません。(ただ、一部に胃腸が弱く痩せていたとの話もあります。)信玄公がまとめていた甲斐の国は、寄り合いが集まってできていた国でしたから、周りに人一倍皆に気を遣っていたと聞きます。「人は城、人は石垣、人は堀、情は味方、仇は敵なり」の名言からもそのことがよくわかります。温泉に入って手早く治せる治癒力がある反面、時にトイレで一人静かな時間を必要としていたかも知れませんね。

① 温泉健康法・・・傷口修復のアミノ酸をふくむ信玄隠し湯(アミノ酸は血液によって運ばれコラーゲンとして欠損部分を埋める、温熱効果で血行をよくする、水圧がリンパの流れをよくし疲労回復効果)短い時でも負傷して2ヶ月で出陣。
② トイレでリラックス・・躑躅ヶ崎館内での、6畳の水洗完備の伽羅の香り広がるトイレで一人の時間で大事な決断
③ 臍下丹田健康法・・・朝の目覚め:朝寝坊しても急に起き上がってはいけない。これは非常に悪いことである。寝床に仰向けに寝返り、両足をそろえ、両手の指を絡めてゆっくりと、胸から臍の下まで三回なでおろし、それが終わってから、臍から9センチ下の丹田をしっかり押さえてから起き上がるようにせよ。そうすれば、その日のどのような事態に遭遇しても、慌てふためくことはない。このことは大切であるから毎日の癖にとするように。
(参考文献:武田家百目録(人生訓) 小島勇編訳 武田神社発行)

 最後に、信玄公の人生訓に「負けるが勝ち」があります。人一倍勝ちにこだわり、戦いでほぼ負けなしの信玄公からは想像できない言葉です。本当の意味で「勝つこと」を悟った究極がそこにあったのでしょうか。信玄公の心の深さを感じます。

東邦大学客員講師 薬剤師 鈴木寛彦

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お知らせです。

インターネットラジオ Voicy に出演いたしました。

作曲家の小松正文さんのコーナー「作曲家のひとり言」で、漢方薬と音楽にまつわる対談を行いました。
漢方薬の感性と音楽の感性がぶつかり合います。
どうぞご興味のある方はお聞きください。
登録しなくても期限なくお聴きいただけます。

第一話
【2021年10月10日 04:30配信済】

【対談】漢方薬剤師・鈴木寛彦さんと語る漢方薬と音楽。リンク – 作曲家・京都精華大学教授|小松正史

#Voicy


第二話
【2021年10月21日 05:30配信予定】

【対談】漢方薬剤師・鈴木寛彦さんと感覚の磨き方を話しました。リンク – 作曲家・京都精華大学教授|小松正史

#Voicy

 
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 母の介護をしていた疲れのためか、半年前より何もやる気がしなくなったといいます。食事はとりますが、ただ食べているという感じで食べたいという気持ちが出ず、夜も何度も目が覚めるといいます。病院の抗うつ剤を飲むのには抵抗があり、漢方のご相談に見えられました。性格は几帳面で真面目なタイプ。不安感や取り越し苦労が多く、ささいなことが気になるといいます。
 漢方薬の柴胡加竜骨牡蠣湯(煎じ薬)を調合。飲み始めて1か月後、少し気持ちが軽くなり、やる気が出てきたといいます。さらに1か月後、食欲もわくようになり、夜もよく眠れるといいます。そのまま柴胡加竜骨牡蠣湯を継続し、1年がたったころには、気持ちも明るくなり、元の状態に戻りました。

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(クコの花)


2年前より肩の痛み(四十肩)に悩まされているといいます。病院でブロック注射を何度かしたようですがなかなか改善されず、漢方のご相談に見えられました。痛みがあるのは右肩で、腕が上がらず、首筋も痛み、腕にしびれを感じる時もあるといいます。体質は、大食漢でお腹が張り、暑がりで、イライラしやすい性格です。
 漢方薬の大柴胡湯と桂枝加葛根湯を調合。飲み始めて1か月後、肩の痛みが少し和らいできたといいます。さらに1か月後、痛みが半減し、首筋の張りも減り、腕の可動域が広くなっているといいます。そのまま漢方薬を継続し、
1年がたったころには痛みは無くなりました。

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 7月のある日、ネットのニュースにコオロギせんべいが取り上げられていました。みなさんは昆虫食って聞いたことはありますか?豚や牛を育てるのには、エサや水が大量に必要です。さらに牛は、体内に4つの胃を持っていて、第1胃でメタンガスが発生してゲップとして出します。メタンガスは二酸化炭素よりも熱を吸収する効率が高い温室効果ガスです。一方昆虫は栄養価も高く、環境への負荷が少ないので、2013年にはFAO(国連食糧農業機関)が昆虫食を推奨する報告書を発表したそうです。コオロギせんべいの開発の発はフィンランドだったことなど、とても興味深い記事でした。
 その記事を読んだ次の日、肝経のツボを調べていて、「蠡(れい)溝(こう)(れいこう)」は虫に関係しているツボであることを思い出しました。蠡は木に穴をあける木喰い虫を指し、溝とは狭く小さな窪みのことです。場所は脛骨内側面上で、足背を上に反らしたときにできる小さな窪みにあります。内くるぶしの一番高いところから5寸なので、指4本幅+3本幅のところです。まるで虫がはうような感じの陰部の搔痒にも効果があると解釈されます。
かゆみに同じ高さの腎経の「築(ちく)賓(ひん)」を使うことはありましたが、今回陰部のかゆみには「蠡溝」がいいことを知り勉強になりました。かゆみがあるときに「築賓」に反応がなければ、陰部でなくても「蠡溝」を使ってみるとよさそうです。主治は赤白帯下、月経不順、遺尿、ヘルニア、下腿の萎縮・麻痺です。睾丸の腫脹・疝痛には「中極・関元・三陰交」を配穴するそうです。別名は「交(こう)儀(ぎ)」です。名前の由来が分からないのですが、肝経は生殖器の周囲をめぐりますし、字からも妊活中の方にもよさそうと連想させるツボです。不正子宮出血には2寸(指3本)上の「中(ちゅう)都(と)」が使われます。


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