70歳代 女性 2017・4・28
80歳がもうすぐなのに医者が五十肩と診断したからそのように呼ぶ。数ヶ月病院の処方箋を持ってきていたがなかなか効果が上がらずに、薬をとりに来ては顔をゆがめていた。最後の2ヶ月は、ほとんど麻薬に近いような内容の貼り薬を処方された。すると胃腸をはじめ吐き気などで生活の質が落ちてしまって、病院の治療をやめてしまった。そこで処方箋を持ってくるときに見ていた漢方の患者さんのことを思い出して、私にも漢方薬を作ってと依頼された。僕の薬局は漢方薬を多く作るが、病院の処方箋調剤も結構やっていて、その方々に漢方薬を勧めることは絶対しない。この女性は病院治療を断念したから漢方薬を飲んでもらうことは出来る。煎じ薬を2週間分2回で(1ヶ月)で肩の疼きがなくなり、随分と笑顔が出るようになった。医者の診断を信頼して、僕も五十肩の漢方薬を作った。
70歳代 男性 2017・4・26
1ヶ月前に来た時に依頼されたのは、逆流性食道炎のせいで咳やげっぷが頻繁に出る。逆におならが出ないから心臓が圧迫されて息苦しい。便意が頻繁にありいつも便が残っているような感覚がある。足先が冷たい。痰が引っかかる。不整脈、めまい、首や肩の凝り、高血糖だった。当然病院を掛け持ちして13種類の薬をもらって飲んでいる。あまりにも多くの薬を飲まされていることと、症状がよくならないことを理由に訪ねてくれた。 応対して、その方が潔癖なことが伝わってきた。綺麗好きと言う意味でなく、ことに当たって完全にやり遂げなければ気がすまないみたいだ。その性格が多くの不快症状に関連している。煎じ薬で力みをとってあげることでわずか1ヶ月で、逆流性食道炎のせいで起こる咳やげっぷがかなり改善した。おならが溜まり胸苦しくなっていたのもかなり改善、残便感もほとんどなくなった。雲の上を歩いているようなめまい(動揺感)もかなり減った。 2回目の漢方薬を飲み始めて気持ちの良いおならが出始めたらしい。「先生の言われていた事が分かりました。この前薬を頂いて帰ってから大きくて気持ちの良いおならが何年ぶりかに出るようになりました。同居している孫が今7ヶ月なんですが、私のおならで目を覚ますんです。だから嫁や娘が、おじいさん、おならするんだったら隣の部屋に行ってして頂戴と怒るようになったんですわ」と笑いながら言った。心臓が圧迫されるから、おならがたまるのは苦しい。それから解放された喜びを家庭内のエピソードで報告してくれた。孫が目を覚ますほど大きな音のおなら、過敏性腸症候群のガス腫れタイプの人が聞いたら羨ましいくらいだ。ガスに関してこの表現を上回るものは今だ聞いた事がない。嘗て下痢型の女性が「拝みたくなるようなウンチ」と表現してくれたことがあるが、それに匹敵するくらいの興味深い表現だった。 |
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更新日: 2017/04/26 |
50歳代 男性 2017・4・25
腹水がたまっているから水を抜く漢方薬を作ってという相談だった。どうして腹水が溜まっていると分かるのと尋ねると、血液検査でγーGTPがかなり高いから病院で肝硬変と言われたと教えてくれた。たったそれだけで肝硬変による腹水と決められるのか疑問だった。酒がかなり好きみたいで、顔にそれが出ている。」(酒さ)ただ、その程度のことで腹水と言うのが疑問だったので問診してみると、手先がとても冷たくて左右の差がまた激しい。僕は根拠のない腹水よりこちらのほうが心配と言うと、それでは腹水をとりながら血流をよくする漢方薬を作ってと、いつまでも腹水に拘る。恐らく医者が酒をやめさそうと脅かしたのだと思うが、本人はかなり深刻に受け取り恐怖感を抱いている。勿論それでも酒をやめる選択肢はない。結局僕は、心臓と脳を守る煎じ薬を作って、利尿作用も期待した。1ヶ月飲んだ時点で手が暖かくなってきたと報告してくれた。僕が一番やりたかったこと、脳梗塞や心筋梗塞で不幸な転機を迎えることを防ぐこと、まじめに漢方薬を飲んでくれれば、それは出来ると思う。 |
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更新日: 2017/04/25 |